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一週間ぶりの更新です。

今後もこのくらいのペースとなるかと思われます・・・。

 昼休み。四時限目の体育の授業で疲れきった私は、いつもより少しだけ遅れて食堂へ向かった。

 食堂に着くと、日当たりの良い窓際の席――赤哉会長の隣の特等席に、いつもの髪色ファンタスティック悪役メンバーを発見した。

 上品にパスタを召し上がる琥珀様に元気よく挨拶をしてみたが、返された笑顔はどこか悲しげであった。ふと隣の席を見れば、そこに会長の姿はなかった。

 私がため息を吐くと、取り巻きAである向日葵さんが目でこちら合図を送ってきたので、「私達も何か頼んできますね」と場の空気を読み、二人して席を立った。向日葵さんは琥珀様の幼馴染であり、また親友でもあるため、この状況をどうにかしようと考えているのかもしれない。

 広い食堂の中を、横に並んで進む。

 今までなら、廊下を歩けばファンクラブ以外の生徒たちからわざとらしく道を開けられていた私達だが、琥珀様と会長の一件以降、それはみるみるうちに変わっていった。

 ――いいことなんだけど、やっぱり素直には喜べないよな……。

 ふと横の向日葵さんを見たが、彼女も何かを考え込むような表情をしていた。

「向日葵さん」

 そう言って声を掛けると、彼女は不思議そうに首を傾げた。しかし、私が何も言わずにいると、急に何かを思い出したような顔をしてから一言。「ありがとう」と笑った。……え?

「そうそう!さっきまで琥珀から愚痴を聞かされてて、なかなかお腹が空いたなんて言えなかったのよ!タイミングよく来てくれてありがとうね!」

「え?どういたしまして?あ、それじゃあその愚痴って言うのは……?」

「明日からGWでしょ?それで海外旅行に行くはずだったらしいんだけど、琥珀のパパの仕事の都合でキャンセルになったんだって」

 ……ん?あれ?じゃあさっきの悲しそうな笑みは、海外旅行に行けないことが原因なの……!?いやでも、琥珀様はずっと会長に想いを寄せていた設定だし、そんなに簡単に立ち直れるはずがない。まあ、ゲームでそうだっただけなのかもしれないけど。

「ああ、もしかして赤哉様のことを気にしてる?」

 向日葵さんの言葉に、首をぶんぶん振って頷く。

「赤哉様のことだったら、あの子はとっくに吹っ切れてるわよ。ただ、問題はそこじゃなくて……」

 彼女が次の言葉を発する前に、琥珀様と食事を摂っていたはずの他の取り巻き達がこちらへやってきた。

 な、なんだ。皆して琥珀様をぼっちにするつもりか!そうはさせないッ!……と、某女の子向けアニメの台詞を心の中で呟いた私が口を開こうととすると、向日葵さんの生暖かい視線によって制された。

 むっとしていると、いいから見ておきなさいと琥珀様の座るテーブルを見るように促された。しかし、そこに目を向けた私は、不覚にも心の金庫にしまっておいたはずの爆弾を取り出しそうになってしまった。

 パスタを相変わらず上品に召し上がる琥珀様と、一つ後ろのテーブルからそれを愛おしげに見つめる青葉様。琥珀様は、急に取り巻き達がお皿を下げに行ってしまったのを寂しく思ったのか、猛スピードで食べ進めている。リスのように口いっぱいにパスタを詰め込む琥珀様が可愛すぎてツラい。

 しかし、食べるのに必死すぎるあまり、青葉様からの甘い視線に気づかない琥珀様。青葉様も青葉様で、琥珀様にいつ声を掛けようか悩んでいる模様。先程から手を伸ばしかけてはやめ、また伸ばしかけては……の繰り返しでもどかしい。

 口から砂糖でも吐けそうなくらい空気がゲロ甘になった頃、パスタを食べ終わった琥珀様が急に立ち上がった……とともに、青葉様が彼女の前に立った。

「ああ、琥珀。奇遇だね、私も今食べ終わった所なんだよ」

 大声で嘘つけーー!と叫びたくなるのを必死で堪えた私は、「そうだったの」と楽しげに微笑む琥珀様を見て思った。これ、ヒロインと悪役令嬢の配役間違えてると思う!

 そんなことを心の中で呟いていると、少し離れたテーブルから何者かの鋭い視線が飛んできた。思わずそちらへ顔を向けると、金髪蒼眼の美少女がこちらを見て微笑んでいた。優しげな笑顔のはずなのに、瞳だけはアメを奪ってしまった時と同じであった。視線のナイフとはこのことか。納得。

 ふと我に返っていろはちゃんのテーブルを見れば、そこには瑠璃ちゃんだけでなく、会長の姿もあった。もう二組ともおまいらまとめて爆発しちゃえようわあああああ!

 私は心の金庫のダイヤルを回すと、中から爆弾それを取り出し、ポチッとボタンをおした。

 もちろん、空気中を漂うこの甘さが取り払われる訳もなく、私は更に悲しくなった(合掌)。

ありがとうございました!

誤字・脱字などございましたら教えて頂けますと助かります。

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