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ボマー松永久秀の投資戦略  作者: 斎藤 恋
京:西岡編

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第01話:転生して能力を得た

僕の名前は斎藤 恋。

どうやら、転生したらしい。


それも戦国時代に、松永久秀として……



僕は転生してから、普通の子供として振る舞ってきた。

前世の記憶がうろ覚えで、はっきりしなかったことが理由なんだけど、6歳になる頃には、記憶が徐々にはっきりしてきたんだ。


脳がクリアになるっていうのかなぁ?

なぜか、はっきりといろんなことを認識できるようになったんだよね。


でも、前世の記憶があるだけで、性格とかが変わったわけじゃないね。

これまでの自分も今の自分も、同じ自分だし。


元々、ボーっとしてたり、急に暴れ出したりと変な子供だったかもしれないけど。

思い立ったように、ドブロクの中に灰を放り込んだりね?


やっちゃってましたよ……。

お陰でか何か知らないけど、清酒が既に松永家の商品として売られてます。


家の中では、いつやらかすかわからない悪ガキ扱いだけど。


幼名は、多聞丸。



で、気になったかもしれないね。

なんで、僕が戦国時代に生まれたとか、松永久秀だって理解してるのか。


それは簡単。



「ステータス」


ステータス画面が見えるからでしたー!パチパチパチ

==========

◇基本属性

==========

・氏名

多聞丸(松永久秀)

・年齢

6歳(数え年)

・現在時刻

永正10年(西暦1513年)

・所在

山城国西岡

==========

◇スキル:爆弾生成

==========

・現在レベル

Lv.1


・累計殺害者数

0人


・初期威力(Lv.1)

直径二m範囲にいるものを爆殺する威力。

現代の手榴弾レベルの爆発力がある。



・初期操作範囲(Lv.1)

10m範囲に存在する爆弾を自在に爆破可能。

ただし、10mを1ミリでも外に出れば、一切反応させられなくなる。

範囲に関しては感覚で分かる。



・特殊知覚

自身が爆弾化させた物体から発せられる固有の波長を常に感知。

無数に設置した爆弾の「存在」を直感的に把握可能。



・制約

一度の爆弾生成には、珪素を含んだ物質と250kcalの体内熱量が必要。

幼児の肉体だと、1日2個程度の生成が限界である。

必要珪素は、おおよそ卵サイズの石がひとつ程度で良い。


==========

◇次レベルへの要件

==========

殺害数:1人


・Lv.2

操作範囲向上


==========



スキル爆弾生成って、おい。おい。

二回言っちゃったよ。


松永久秀に爆弾作る能力与えるって、馬鹿にしてんのか!?ってキレたくなるよね。


神か仏か、はたまた別の何かなのか知らないけど、僕を松永久秀として最後に爆死でもさせたいのかな?

でも史実では、爆死なんてしてないっていうのが通説だしなぁ………


この世界の僕は、爆死するしかない…?

なわけない!ふざけんな!だよ。



爆死なんてしてやるもんかよ。

でも、折角能力がもらえたんだから、それには感謝しとく。



殺害者数っていう数字も、気になるんだけどね……。

どんだけ、僕を悪辣な世界に叩き落とそうとしてるんだ、これを用意した奴は………。


目の前に出てきたら、それこそ爆破してやるからな………!






そんなふうに思いつつ、さらに数週間の時が流れたわけですが……。


暇!

本当に暇。

いや、やることはあるんだけど、これでもこの辺りだと、少しいいところのお坊ちゃんなんだよね僕。


真言宗の寺に預けられて、そこで勉強はさせられてるんだけど、手習いの授業なんて簡単すぎてさ。

あっという間に終わらせてからは、寺の縁側でくつろいでる。



庭も、白砂でできた波みたいなのと鮮やかな緑の苔とのコントラストが綺麗で、ずっと見ててもいいくらいだよね。

暇だけど。


正直、僕の指示を聞いてくれる人なんていないし、特にやれることもないんだよね……。

幼児一人で何ができるのやら…。


戦国チートなんて、夢のまた夢ですよ。

筋トレくらいはやってるけど、それ以外は暇でしょうがない。

精々が、偶に鶏の卵を盗んで食べてるくらいだね。


もちろん、焼いて食べてる。

雑菌が怖いしさ。


椎茸栽培チート、とか、米の育成で内政チートなんてできやしない。

ここは、寺だし、勝手に使っていいものなんてない。

その上、さっきも言ったけど、僕の指示を聞いてくれる人もいない。


出来ることといえば、体を鍛えたり、頭を鍛えたりするくらいだよねー。

せめて家に戻れば、出来ることも増えるんだろうけど……。


そんなふうに月日が過ぎていったのだが、ある日、寺にイガグリ頭の商人がやってきたのだ。

その男は、背が高く、この時代の人間の中では頭ひとつ飛び出しているくらいの大きさだった。


寺の坊主と知り合いのようで、笑顔で仲良さげに話しているのが見える。



「商人か…。どうするかなぁ…。」



僕は、この商人を使って金稼ぎをすべきかどうかで悩んでいた。



「ネタはあるんだよね、ネタは。」


生理食塩水に、マヨネーズ、石鹸、発電機に付木、ファイアーピストン……パッと思いつくだけでもこれだけある。



「まぁ、マヨネーズなんかは作っても食べられないけどね……。食中毒が怖い。」


発電機やファイアーピストンも、資金や職人の伝手がなければどうにもならない。

それを考えると、生理食塩水や石鹸か?あと、付木もあるな…。


「だが、付木はなぁ…。すぐに真似されて終わるぞ?さて、どうするか……。」



商品を守るための仕組みが必要になるだろう。


「となると、協力してくれる僧侶や商人がいるよねぇ…。特に僧侶だよね。金儲けに熱心な人で、僕みたいな幼児の話しを聞いてくれる。そんな人いるかな?」



色々考えた末、僕は、最初に僧侶の協力を得ることに決めた。



僕の最終目標は、三好家の内紛に関わらずに、ゆったりとした生涯を終えることだ。

それ以外にはない。


爆死も、自分で選ばない限りはしないだろうし、1番の障害は、三好家そのものだろうと思っている。

だって、三好家での晩年って、最後の最後まで内輪揉めだもの。


当主派閥の松永久秀やその弟の長頼。

そして、三好親族閥の三好長逸、三好政康、岩成友通。


三好長慶が死んでからは、延々彼らと争いを続けているのだ。

しかも、息子がやらかして将軍暗殺の責任まで押し付けれらる始末。




「(誰がそんなこと望むか!!!)」


絶対にこんな未来だけは回避しなきゃならない。

そのためにも、金を稼ぎ勢力を大きくし、三好家に対抗できるだけの戦力が必要だ。

織田にも屈服せず、将軍などと云う愚物にもいいようにされないだけの立場が、ね。



「やはり、寺の人間を取り込まないといけないね…。誰がいいだろう?」


僕は、この勝竜寺内で、協力してくれる人材の発掘に時間をかけていった。




───十日後


「これが、僕の作った交経格子クロスワードだ。お前には、これを日賢様に売り込んでもらい、日賢様をこれの制作のために引き込んでほしいのだ。それと、父上、いや当主にも連絡をとり、これから日賢様の作るこれの販売を頼みたい。できるな?」



僕は、定期的に訪れる松永家の従者に、僕の売り込もうと考えているクロスワードパズル、和名を交経格子こうきょうこうしと名付けたそれの販売を頼み込んだ。


「若…、こんなものをですか?ただの木片にしか見えませんが…。」


「書いてあることが理解できないと?ちっ、いいか?これは仏道を広めるため、勝竜寺の名を広めるのに最適な遊具なのだ。まず間違いなく、日賢様は落ちる。だから、先に父上を説得するのだ。よいな?詳細がわからぬなら、私の元に聞きに来てくれとも伝えろ。もしくは私自身がゆく。とにかく、これを持っていき伝えれば良い。お主に価値が分からずとも、頭の切れるものにはわかる。そういう代物だ。それだけ分かっておれば良い。」



作ったクロスワードの価値について、欠片も理解していない従者へと、必要最低限だけを伝え、そのまま実家へと追い返す。

父上が、マトモな頭脳を持っているのならば、これにすぐさま理解を示すだろう。



───さらに十日後


「で、父上の反応はどうだった。」


僕は、従者へと持っていかせた交経格子がどうなったのかを尋ねた。


「へぇ…、そのままお捨てになられましたが…。」


「なに…?!捨てた?!あれを捨てただと?アレの価値を理解しておらんのか!あの馬鹿は!ふざけるなよっ…!!」


捨てられたと聞き、僕は憤りを隠せなかった。

自分の父親が、そこまでの愚物だとは思わなかったのだ。


松永久秀を産んだ父だからこそ、相応に優秀なものだと思い込んでいたのだ。



「………いや、もうよい。アレにはもはや期待せんわ。」


僕は、この瞬間、とてもとても冷たい目で目の前の従者を見ているのだろう。

従者の表情が、焦りを感じさせるものになっている。


僕はこの瞬間、確かに父親を否定し、一族を拒絶した。




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ご読了ありがとうございます♪

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(*,,˃ ᵕ ˂ )✰*


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