第2話~転移~
投稿が遅くなってしまってすいません。
なんか5行目から急に能力を獲得するんですが、転移の影響で起こっているもんだと思ってください。
『次は――天音ヶ丘、天音ヶ丘終点です。お出口は左側です。
The next stop is Amane-gaoka terminal. The doors on the left side will open. Thank you for traveling with us. And we look forward to serving you again.』
《成功しました。・・・ユニークスキル 叡智なる者獲得》
《成功しました。・・・エキストラスキル 物理攻撃・魔法攻撃上達速度上昇》
《成功しました。・・・ノーマルスキル 熱変動耐性獲得》
《成功しました。・・・ノーマルスキル 物理・魔法・電流耐性獲得》
ガタン。
妙に大きな揺れで、湊は目を覚ました。
携帯を見る。 圏外。
時刻表示は午前一時十三分で止まっている。
「えっ?」
周囲を見る。
乗客が一人もいなかった。
さっきまでいた酔っ払いも、サラリーマンも、女子高生もいない。
車掌室も暗い。
不気味なほど静まり返っていた。
湊は立ち上がった。
ドアは開いている。
外へ出る。
そこで、彼は絶句した。
駅だった。
だが、見たことのない駅だった。
木造のホーム。
青白いランタン。
空には、巨大な月が二つ浮かんでいる。
片方は銀色。
もう片方は、淡い青。
「……は?」
思考が止まる。
ホームの駅名標へ視線を向ける。
そこにはこう書かれていた。
――天音ヶ丘駅。
「夢……?」
だが、夜風は冷たく、匂いも現実だった。
遠くから、獣の鳴き声のようなものが聞こえる。
鉄道へ戻ろうと振り返った瞬間。
プシューッ。
ドアが閉まった。
「え、ちょっと待って」
鉄道はゆっくりと動き始める。
湊は慌てて追いかけた。
だが、数秒後。
鉄道は霧の中へ溶けるように消えた。
線路だけを残して。
「……嘘だろ」
完全に一人だった。
駅舎へ入る。
小さな待合室には古い時計が掛かっていた。
だが、時計の針は存在しない。
代わりに青い光が円を描くように動いていた。
意味が分からない。
改札には駅員らしき人物がいた。
深い紺色の制服。
帽子には見たことのない紋章。
よくわからない男だった。
「おや」
男は湊を見る。
「乗客が残っていたとは珍しい」
「……ここ、どこですか?」
「天音ヶ丘駅ですが?」
「いや、そうじゃなくて……ここ、どこですか?」
男は首を傾げた。
「あなた、“向こう側”から来たんですね」
「向こう側?」
「別世界ですよ」
あまりにもあっさり言われ、逆に現実感がなかった。
「……異世界転移、ってことですか」
「多分そんな感じです」
軽い。
駅員の反応が軽すぎた。
「いやいやいや、もっと驚くところじゃないですか?」
「年に数回ありますので」
「あるんだ……」
湊は頭を抱えた。
社会人生活で鍛えられたメンタルでも処理しきれない。
すると駅員はカウンターの奥から冊子を取り出した。
『異世界転移者向け生活案内』と書いてある。
「あるんだ……!」
「最近増えてまして」
「最近増えてるんだ……!」
ツッコミが止まらない。
駅員は淡々と説明を始めた。
この世界の名前は「ベルノア。」
魔法と蒸気機関が発達した世界。
そして、この駅は“世界の狭間”へ繋がる特殊な駅らしい。
「ちなみに帰る方法は?」
「今は特に見つかっていません。」
「終わったー」
結局、その日は駅舎へ泊めてもらうことになった。
木製ベンチは硬かったが、野宿よりはマシだった。
翌朝。
外へ出た湊は、再び絶句した。
街並みが完全に異世界だった。
石畳。
蒸気を噴き上げる機械。
レンガ造りの建物。
そして、線路。
街の中央を巨大な鉄道が走っていた。
黒い機関車。
だが、煙は出ていなかった。
「……すげぇ」
思わず声が漏れる。
昨日までパニックだったはずなのに、鉄道好きの本能が勝ってしまった。
駅員は少し笑った。
「興味ありますか?」
「あります!」
即答だった。
駅員――レインに案内され、湊は車庫を見学することになった。
そこには数々の列車が並んでいた。
蒸気機関車。
装甲列車。
魔力で浮遊する銀色の列車。
見たこともない技術の塊だった。
「この世界、鉄道発展しすぎじゃないですか?」
「魔法陣もあるんですが、生物や食べ物は運べないですからね。」
レインは整備中の列車を撫でた。
「魔物も多いので、線路網は生命線なんです」
「魔物」
さらっと危険ワードが出た。
その時だった。
警報が鳴り響く。
赤いランプが点滅した。
「敵襲だ!」
整備士たちが叫ぶ。
次の瞬間。
遠くで爆発音が響いた。
「な、何!?」
湊が外を見ると、魔物が群れをなして侵入しようとしていた。
駅員たちが銃を構える。
だが、魔物はそのまま近くにある電車に突っ込もうとしていた。
もし突っ込めば、大爆発だ。
《『叡智なるもの』を使用して支援しますか? Yes / No 》
不意に頭の中に響いた声。
はぃー?
一旦様子見でNo,と。
心でNoと返事をしてみるも反応はない。
駅員たちが頑張っているものの倒せる気配はない。
自分でもやってみるか。
《『叡智なるもの』を使用して支援しますか? Yes / No 》
Yes!
その瞬間、体が勝手に動き魔物へと向かう。
「おい、あれはハイオークだぞ。転移してきたやつがやろうとしても無理だぞ!」
しかし、湊は次々とハイオークを倒していく。
「おー!!!」
周囲から称賛の声が上がる。
「あなた、只者じゃないですよね?」
「いいえ、普通の会社員です...」
「会社員?」
「ブラック企業の」
「ぶらっくきぎょう?」
「説明難しいな……」
その事件をきっかけに、湊は正式に鉄道局へ誘われることになった...
ステータス
名前:朝倉湊
技能:ユニークスキル『叡智あるもの』
技術上達速度:エキストラスキル 物理攻撃・魔法攻撃上達速度上昇
耐性:ノーマルスキル 熱変動耐性
ノーマルスキル 物理・魔法・電流耐性
次回は中間試験のため水曜日はお休みさせてもらいます。そのため、次は日曜日に投稿します。ご了承ください。
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