~ 童子 の 涙 ~
優しかった 姉ちゃんが …
恋仲だった 松 兄 と 村から消えて …
皆して 寄って集って …
おっ父 も… おっ母 も … 俺も …
汚ねぇもんみたいに 避けられて …
村八分にされた …
地主が やらせてんだ !
あいつ の 息子 の 正吉が 姉ちゃんに 惚れてたもんだから …
誰が あんな 性根の悪い男と !
姉ちゃん は 間違ってねぇ !
おっ父 も … おっ母 も … 俺も !
何も悪くなんかねぇ !!
村に 居れなくなって …
三人で逃げて
山で 暮らしてたのによ …
執念深い 正吉めっ!
隣の村で 伝染病が流行ってるって
俺達 も 伝染してるって
ホラこいて 言いふらして !
俺の 家の 周りを
ぐりっと 高く 囲いやがった …
此じゃ 外にも出れん …
此じゃ 死ぬばっかり …
うっうっ … うっうっ … うっうっ …
童子 は 両手で顔を覆い
ポロポロ ポロポロ と …
涙 を 落とした …
其から ガバッ! と 顔を上げ
オイ … 正 吉 …
ソ ノ 後 …
何 ガ 起 キ タ カ … 解 ル カ ?
発狂シタ オッ父 ガナ …
オッ母 ノ 胸 ニ 斧 突 キ 刺 シ テ ナ …
オッ母 ハ 死 ン ダ …
オッ父 ハ ソノ後 …
ヘラヘラ ヘラヘラ 笑イナガラ
梁ニ 縄 掛 ケ テ 死 ン ダ …
ウッキャ! ウッキャキャ !ウ ゲッ!ウゲェーッ!!
童子 は
地を這うような 低い声を出し
そう告げると …
突然 奇声を上げ …
俺 ハ 死 ン ダ
オッ父 と オッ母 ヲ 喰 ッ タ …
正 吉 ! 正 吉 ! 正 ー 吉 ー !!
と 真っ黒な 天井に 向かい 叫んだ
ギリギリ ギリギリ !
と 童子 は 目を見開いて
唇 を 千切らんばかりに
噛み締めながら …




