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46話 交渉を考える戦乙女

「なるほど、つまりそこにあるのに認識できないようになっていると……」

「そう、だから……まずは光学迷彩を剥がす装置、必要」


 レンとリーゼの父の会話はよくわからない物でした。

 ですが、どうやら二人の間では話が進んでいるみたいでした。


「何言ってるか分かる?」


 綾乃はリーゼに尋ねるが、彼女もまた首を横に振る。


「ある程度は分かっても、詳しくなると……」


 娘の彼女でも流石にそこまでは理解できないようです。

 美月はそうなんだっと呟くとじっと前を見つめます。

 そこにはレンと映像に映るリーゼの父。

 最早専門用語らしき言葉も飛び交い、美月には何も理解できないです。


「……でも」


 これで、天使たちのアジトがつかめるかもしれない。

 そう思ったのです。

 なぜなら、あそこから出てくるのならば……入口があるはずなのです。

 その入り口の方に出れない……。

 なんてことはないでしょう。

 美月はそう思いつつ、話が終わるのを待つのでした。





 暫くすると、二人の話は終わったようです。

 するとリーゼの父はゆっくりと顔を美月たちの方へと向け。


「彼女とより詳しい話をしたい。彼女をこちらへと向かわせてもらえないか?」

「それは……」


 難しい問題でした。

 確かに光学迷彩やゲートの事を進めるのであれば、レンを彼の元へと向かわせるのは得策でしょう。 

 ですが、司がどう言うのか……。

 それが気になるところでした。

 ましてや彼女を消そうとしていたのです。

 最悪許可が出ないことも考えられました。


 世界を救うための組織。

 その筈なのに美月はすでに彼を信じられなくなってしまったのです。


「……お父、さんに……交渉して、みる」

「綾乃ちゃん!?」


 やけに歯切れの悪い言葉。

 ですが、それは綾乃の意志がしっかりと込められていたものです。

 だからこそ美月は驚きました。

 そして、彼女がまたショックを受けないか……。

 それが心配になりました。


「だから、美月……」


 それは彼女も心の中で感じたのでしょう。

 すがるように美月に手を伸ばします。

 美月はその手をつかみ……。


「分かった、一緒に行こう」


 と伝えると綾乃はほっとしたように目を細め笑みを浮かべたのでした。


「大丈夫ですか?」


 そう心配するのは勿論リーゼでした。

 彼女もまた綾乃の事が気になるようです。

 ですが、綾乃はゆっくりと頷き。


「美月が居てくれるから……」


 そう口にしました。


「そ、それはそうですけど……」


 美月が居ても心配なのは変わらないのでしょう。

 ですが、綾乃の目を見て最早その意思が変えられないと考えたのか、リーゼは深いため息をつきます。


「私も行きます」

「「……え?」」


 二人は驚き目を合わせました。

 するとリーゼは胸を張るような動作を取り……。


「友達なんですから当然です」


 と口にしました。

 そんな彼女に対し、美月はどこか安堵を覚えました。


「ありがとう、リーゼちゃん」


 そう伝えるとリーゼは目を細め――。


「ヤー!」


 と返事を返してくれます。

 最初はたった三人だったイービル乗りも今は増え。

 それも頼れる人間が増えてくれたのです。

 その事に感謝をしつつ……美月は綾乃へと声を掛けました。


「綾乃ちゃんもいいよね?」

「……うん」


 少し元気がない綾乃はやはり父……いえ、司と会うのに抵抗があるのでしょう。

 ですが、逃げることはせず頷いてくれたのでした。

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