13/13
File ver1.13
「で、今日はどうすんだ?」
「Normalだ。俺達はヒドロの計画を何としてでも止めなければならない」
「反逆行為としか思えないけどな。あいつの案が許可されてるんだから別にいいだろ?」
「お前は事の重大さを分かっていない」
厳格な口調の人型が、疑問を抱く溶けかかった人型に歩み寄る。
「いいか?奴らは生まれてはいけない存在だ。「原初の二神」が両方死んだせいで生まれた不純物なのだ」
「それは分かってるけどさ。ヒドロの案が採用されたわけだろ?処分ならそれで良くないか?」
「奴は人間に情を抱き始めている。そんなもの許すわけにはいかない」
「……裏切るようなことはしねえよ、ヒドロは。無駄に優しいんだからさ」
「俺もヒドロとの縁は長い。奴のやりそうなことなど手に取るようにわかる」
「……同期の勘ってわけ?」
会話はここで締められ、人型はボタンを押した。
―――ファイルのインストールを検知、爆破します。
「ケッ、くだらねえことしやがる」
右腕が無数の肉片のようなもので構成されている男は、物理的に破損したファイルの残骸を見ながら、その場を後にした。




