1.悪魔令嬢は、自習する
読んでくださった方ありがとうございます
とうとう、次の月を迎えた
新しい顔ぶれの中には、赤髪の王子アドニス様や金髪のポニーテルのナーシサスがいる
穏やかな学園生活は程遠いということは嫌でもわかる
「アザミーナ様、おはようございます」
「おはよう。ネモフィラさん」
「今日も、勉強教えてください」
ネモフィラちゃんと和解して一緒に行動することが多くなり、彼女が勉強についていけないことが判明した
無理もない、ここでの授業は全員が理解してて当然という考えのもとで進んでいっている
「いいわよ、自習室に行きましょう」
「はい、お願いします」
自習室はめったに人が来なくて勉強するのにはちょうどいいのだ
今日も新入生歓迎式があったけれど、出席せずに勉強中だ
穏やかに勉強していると、急に扉が開かれた
「ん?先客がいたか譲れ! 」
「何で譲らないといけないのですか? 」
私は急いでネモフィラちゃんの口を掌でふさぐ
急に現れた赤髪の男性アドニス様だ
さすがは主人公次々に引き寄せるらしい
だからといって、喧嘩を吹っかけていい相手ではない
「お前は、ネモフィラだな。そっちにいるのがアザミーナ」
「よくご存じで」
ネモフィラちゃんはふがふがと抗議する
何で知っているのとか言っているのだろう
「有名だからな、平民との子供ものネモフィラは男を誘惑するどころかその婚約者まで魅了していると」
「おかしな噂ですわね」
なるほど、事情を知らない人からすればそう見えているのか
ネモフィラちゃんは貴族の感覚でなくて平民のもので接している
貴族からすれば近く見えるのだろう
「王族ともあろう方がそんなつまらない噂を信じるとは思えませんが、ネモフィラさんは誘惑してないです」
「そうです。私が魅了したのではなく、私がアザミーナ様に魅了されたのです。そこを間違えられては困ります」
違うそこじゃない
王子のほうも唖然としてネモフィラちゃんを見ているではないか
多分私たちのことをバードック派と思って嫌味を言ったのだろうがネモフィラちゃんには一切通じていない
一人でいる時間が長すぎて嫌味というものを知れなかったのだろう
「バードックと一緒にいるそうだが、何か言っていたか?」
「一緒にいることは少ない……というよりもほとんどないですよ」
ネモフィラちゃんは正直に答えている
薬を渡している私はともかくネモフィラちゃんが言ってることは本当だ
嘘がないとわかったのか向こうも戸惑っているらしい
「それよりここは勉強する場です。独占するよりも一緒に勉強しませんか? 」
「勉強? まだこんなところをやっているのか」
「はい、難しいところも多いですが楽しいです。解らないところもアザミーナ様に解説していただいて」
おめでとう!ネモフィラちゃんが王子を手なずけたようだ!
現実逃避気味に考えてみるが、事実は変わらないだろう
いよいよ胃が痛くなってきた
クローバ様に相談したほうがいいだろう
楽しそうにしている彼女を見ているとその必要はないように見える
「そう言えば、クローバ様はどうしているのかしら」
明日は午前8時に次話投稿します




