二十話対決
頑張ります
俺達一行はシグルスを探しに北へ向かっていた、途中で何度か魔物と出会ったが、こちらを一瞥するだけで何もしてこなかった。
さらに北へ進むと木で出来た砦に到着した。
砦の中央にはシグルスが居て何やら演説をしているようだ
「諸君!立ち上がる時は来た!我々はいつまでも虐げられてはいない、魔王様の指示のもと、邪神を復活させ、この世界を闇で包み込もうぞ!」
シグルスが演説を一度区切り、俺達の方を見た。
「そこの三人組、我に着いてこい」
確実に俺達のことだ、ばれたかな。
シグルスについていくと、広い闘技場のような場所に着いた。
「さて、邪神の解放者よ、何用でここまで来た?」
「速攻でばれるのかよ!、クロウの変装魔法意味ないじゃん」
「馬鹿な、お前さんどうやって見破った?」
「フンッ、我にはどんな魔法も通じない、それだけのことだ」
「まさか、マジックキャンセラー!?」
シェリーが驚きながら聞いていた、マジックキャンセラーってなんだ?
「マジックキャンセラーってのはな、ありとあらゆる魔法を無効化しちまう能力のことだ」
マジで?、気圧の変化効かないってこと?
「左様、この能力は魔族の中でも極一部の者だけが与えられている、さて、どうする?、魔法を無効化できる我にとって邪神クロウはそれほど脅威ではない、貴様の勝ち目は紙の様に薄いぞ。」
シグルスは勝ち誇り嗤っている。
「ふざけんな!魔法が効かない?、それがどうした、俺がそれでビビると思ってんのか?、上等だ、今すぐそのニヤ着いた笑みを消してやるぜ!」
言葉と同時に駈け出す。
クロウを抜きざま切りかかった。
ギイイン
だが、奴は余裕の表情で俺の刀を弾き返した。
今度はシグルスが怒涛の勢いで迫ってくる。
「そらっ」
シュン、ズサ
俺の脚にわずかな傷ができる、やばい、ステータスじゃあっちが上だ。
シュンザシュ、シュンシュングサグサ
シグルスが剣を振るうたびに俺の体に傷ができる、傷の痛みより「遊ばれている」と言う事実が俺の心を怒りに染めた。
「零、大丈夫か?今治す、「まて」」
クロウが治すのを俺は止めた。
「クロウ、ヘイストを残りの魔力全部使って俺に掛けろ」
「何だって?そんなことしたら、体の速さに思考が追い付かづにまともに動けねえぞ」
「いいんだ、ジスから貰ったアビリティーがある、とにかくここは俺を信じてくれ!、このままじゃ嬲り殺しだ」
「・・・分かった、だが、発動までに時間がかかる、それまで耐えろ、ムニャムニャ・・・」
さて、クロウの呪文が完成するまで耐えなければ。
ブウオン
いつの間にかシグルスが目の前にいて剣を振りかぶっていた
ガキン
剣にクロウを合わせ、鍔迫り合いに持ち込む
「何をたくらんでいる?、我には効かんぞ!」
「こいつはお前に掛けるんじゃない、俺に掛けるのさ。」
「光りすら置いて、駆けろ、ギガヘイスト!」
その言葉を聞いた瞬間、俺は思考加速を最大で発動させる、まるで時が止まったかの様な世界で俺は反撃に出た。
クロウの魔法と俺の思考加速がバッチリかみ合った、俺は神速の勢いでシグルスを攻め立てる。
だが、奴は、圧倒的な俺の速度に何とか食らいついてくる、技量でもシグルスが上だった。
「零!、魔法が解けるまで、あと、五秒だ!。」
クロウの言葉を聞き、俺は一つの賭けに出る、特攻だ。
俺はクロウを天高く掲げ、シグルスに向かって突進した。
「甘いっ」
シグルスは俺の速度を予想して剣を振るった、だがそこに俺の姿はない、剣が届くギリギリの所で俺は止まっていた、奴は俺の速度に慣れ過ぎたのだ。
シグルスの剣は地面と同じくらいの位置に下げられている、俺の攻撃は避けられないだろう。
隙だらけのシグルス、下げられた剣、勝利を確信した俺は、一歩踏み出した。
ドサッ
何が起こったのか解らなかった、俺は倒れていた、ゆっくりと俺の体を見る、と、胸から一本の矢が突き出ていた。
「ゴフッ、何が、何が起こった?」
「「零ーーーーーー」」
振り返ると、弓を持ったマリウスが、邪悪に微笑んでいた。
マリウス
マリウス!
マリウス!!
裏切ったな!
その思考を最後に、俺の意識は闇に包まれた。
気圧の変化で斃せるのは動かない敵だけです。
マジックキャンセラーがなくともシグルスには効かなかったでしょう
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