表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/82

向き不向き

向き不向きは、誰にでもある。



なんたって僕も、ギターよりサックスが

向いてると気づかずに


ずいぶん回り道をした。


下手なギターを頑張ってたから

ミュージシャンで売れなかった(笑)なんて

経験もある。






しんちゃんは、まず

はじめたばかり。





マウスピースだけで、サックスと


ユーホを吹いてもらう。




「まあ、ユーホの方が楽だと思うけど」と

僕。




中山も「うん、ユーホふたりの方が

いいと思うよ」





しんちゃんは、サックスのマウスピースを

吹いて、空気の音を出している。





「そのね、リードの間に空気が通って

隙間で吸われて振動するから、少し唇を

閉めて」と、コツを教えた。






なかなか、マウスピースだけだと出にくい(笑)。




「ファゴットなんかの方がいいかなぁ」と

僕は言う。




「うーん。どうかなぁ」と、中山。






それで、ユーホのマウスピースを当ててもらうと


あっさり音が出る。




それはそうで、自分の唇なのだから(笑)。







「ま、しばらくユーホで」と、中山(笑)。






中山のアイデアは、管弦楽技法的だった。



「並列でふたつの曲を並べて、片方がハイライトの時はもうひとつはブレイクってのが

カッコイイね」





譜面と言うか、五線黒板に書いて見ると


「燃えよドラゴン」の、イントローーーー


「新世界から」  (高音パート、静かに)



「燃えよドラゴン」フィルイン (低音、静か)



「新世界から」  全奏ーーーーーーー








僕らは「なーるほど、カッコイイ」






しんちゃんは「水戸黄門と大岡越前をピアノで

弾く、みたいな」と

お笑い芸みたいな事を言うので、みんな笑った。





「単音楽器のソロじゃ思いつかないね、こういうの」


と、僕が言うと


中山は「うん。作曲家ってそうなんだね、きっと。ピアノだけでもオーケストラ全部なんて

弾けないし。ベートーベンなんて耳が聞こえなのに曲を書いてた」





初美ちゃんは「凄いよね。よく勉強してる中山くんも」



中山は、坊主頭の素朴な顔で照れて「好きなだけだよ」と言うと



たけちゃんは澄んだ高音で「初ちゃんが?」と

ふざけた。



でも、中山も慌てて手を振るが、赤くなった。



初美ちゃんも俯いちゃった(笑)。




いいカップルかな(笑)なーんて

僕も思う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ