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政治病(ポリティカルシンドローム)  作者: カトーSOS


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野党議員は審議を放棄するな

挿絵(By みてみん)


野党議員は審議を放棄するな


国会が野党欠席で空転している、というニュースがあった。


だが、これは「空転」ではない。


野党が欠席しているだけで、審議そのものは進んでいる。

つまり、野党のチェックが効かないまま、法案や予算の審議が進んでいるということだ。


ここを勘違いしてはいけない。


野党は大切なチェック機能を担っている。

与党の法案に問題はないか。

予算の使い道は妥当か。

答弁にごまかしはないか。

権力が好き勝手をしていないか。


それを国会の場で問いただすのが、野党の重要な仕事である。


だからこそ、野党が審議を欠席することは重い。


与党は過半数を持っている。

本気で通そうと思えば、通せる立場にある。


それでも与党は、少なくとも形式上は「野党の意見を聞く」という場を用意している。


ところが、その場に野党が出てこない。


それで「議論ができる場を作れ」と言う。


何を言っているのか、意味がわからない。


議論の場は、国会である。

審議の場は、委員会である。

発言できる場があるのに出てこないなら、それは議論を求めているのではなく、議論を拒否しているだけだ。


むしろ、議論できる場を作っていないのは野党側である。


与党に問題があるというなら、出席して追及すればいい。

答弁が不誠実だというなら、質問で詰めればいい。

審議日程が強引だというなら、その強引さを国民の前で明らかにすればいい。


それをしないまま欠席するなら、議論の場を壊しているのは野党自身だ。


「党首討論をしろ」という声もある。


だが、党首討論は本当に審議の代わりになるのか。


党首討論は目立つ。

ニュースにもなりやすい。

短い言葉で相手を攻めれば、支持者は喜ぶかもしれない。


しかし、それは本来の審議とは違う。


細かい条文を確認する。

予算の数字を詰める。

制度の穴を指摘する。

現場で起きる問題を洗い出す。


そういう地味で面倒な作業こそ、国会審議の本体である。


党首討論だけで政治が動くなら、委員会などいらない。

質問通告も、資料要求も、逐条審査もいらない。


だが、現実にはそうではない。


党首討論は、どうしてもパフォーマンスになりやすい。

もちろん、意味がまったくないとは言わない。

だが、それを審議欠席の理由にするのは違う。


野党の仕事は、審議を止めることではない。

審議の中で問題点を明らかにすることだ。


反対なら反対でいい。

怒るなら怒ればいい。

追及するなら徹底的に追及すればいい。


だが、席には座れ。

質問に立て。

記録に残せ。


欠席してしまえば、議事録にも残らない。

質問もできない。

問題点も国民に伝わらない。

与党にとっては、むしろ都合がいい。


国会議員は、国会で仕事をするために選ばれている。


「欠席」という抗議は、見た目には強い態度に見えるかもしれない。

しかし実際には、与党を楽にしているだけではないか。


野党議員は審議を放棄するな。


国民の前で、堂々と反対しろ。

国会の中で、与党を追い詰めろ。

議論の場を求めるなら、まず自分たちがその場に立て。

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