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『東京キッザニア― 日本サイバーサイジング社構造接続プロトコル計画判断接続実験― それは誰のものか』  作者: マック アダソン
第6章 突然封鎖されたパビリオンと再び高額転売問題視された体験用社員証編
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40/48

①突然封鎖されたパビリオン

****************


第5章では、構造は完成していた。

それは問題なく機能し、判断は正しく統合され、参加した者の中に、確かな形として残っていた。

異常は検出されていない。

不具合も報告されていない。

すべては、予定された通りに進行していた。


だが、その成立は、安定を意味していなかった。

むしろその時点で、一つの条件が満たされている。

構造はすでに、その中心に依存しない形で成立していた。

それはまだ、誰にも認識されていない。


だが確実に、その状態は維持されている。


そして次に起きるのはその中心そのものの消失である。


第6章では、外部からの断絶という形で、この構造が一度切り離されることになる。


****************

そして翌日。

その一角だけ、空気が違っていた。

暗かった。

照明が落ち、シャッターが閉じられたままのパビリオンの前に、人が集まっている。


「ねえ、あれ……」

母親に手を引かれた男の子が立ち止まる。


入口の上に掲げられたロゴ。

日本サイバーサイジング社。

昨日まで、笑い声があった場所。緑の制服のスタッフが手を振り、サイバードロイドが動いていた場所。

そのすべてが、止まっていた。


「今日はやってないの?」

男の子が尋ねる。

「……申し訳ありません」

 スタッフは困ったように微笑む。

「現在、こちらのパビリオンはご利用いただけません」

「なんで?」

「それが……私たちにも分からなくて……」


 ざわめきが広がる。

「本社に連絡は?」

「丸の内も、アメリカも……つながらない状態でして……」


「ねえ」

男の子が母親の袖を引く。

「日本サイバーサイジング社、もうできないの?」

母親は答えられない。

何をどう説明すればいいのか、分からなかった。

「また今度できる?」

その問いに、未来があるのか分からなかった。

「……」


 男の子は少し考えて、

「そっか」

とだけ言った。


挿絵(By みてみん)

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