表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
12/12

エピローグ


「で、薔薇天使ちゃんはベルフェゴールの眷属になった訳だ。いいなぁ、俺も可愛い眷属欲しいなぁ。

ねぇねぇアンナちゃん、俺にしとかない?」

「うるせぇよ、マモン。アンナに気安く近づくな」


悪魔軍の皆様は天界軍と違って少し軽い人が多いみたい。


このマモンくんは強欲の悪魔。

悪魔軍に連れ帰ったアンナを見て「俺が欲しい!」とダダをこねてアンナを苦笑させたものだ。



ベルフェゴールの眷属となった「赤翼のアンナ」を皆が歓迎してくれた。


天使と悪魔の戦争は終わらない。

きっとこれから先何百年。

ううん、もしかしたら何千年続くのかもしれない。


だから私はまた死者に花を手向ける。

来世こそ、幸せになってねと願いを込めながら。



「ねぇ、ベルフェゴール」

アンナが少し寂しそうに言う。



「……ここにはお花畑がないんですね」



「そうだなぁ、悪魔軍の拠点だから。味気ないよな」

ベルフェゴールはそう言って笑った。




「じゃあさ、育てるか」

「え?」

「赤い薔薇を。

アンナのために」


手向ける為の花がないと死者も報われないだろう?



あぁ、また涙が溢れて止まらない。



大好きです。

どこまでも優しいベルフェゴール。

その優しさは最初から変わらない。

初めて会った時からずっと。


「今度はさ。

死者に渡すためだけの花じゃない。

言ってたろ?生者に花を渡したいって。


育てよう、俺にくれるための花を」


とうとう顔を覆って泣いてしまった私の手をベルフェゴールが優しく握ってくれる。


「だから泣き止めって。

俺はアンナの泣き顔より笑顔が見たい」


貴方がそう言ってくれることがどれだけ嬉しいか。


私は泣きながら笑った。

それはまるで満開の赤い薔薇が咲き誇ったような美しい笑顔だった。



天使だった頃、この眼もこの眼帯も私は大嫌いだった。


でも今は違う。

貴方が綺麗だと言ってくれるから。



この真紅に染まった眼帯を私はなによりも愛してる。


〈END〉

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ