自重って何だ? ギルド長も絶句する「公認婚約(仮)」の暴走
お疲れ様です、第54話です!
三人の独占欲は、ついにギルド長ガランすら巻き込む国家的な暴走へ。
「自重」を求めたはずが、いつの間にか「婚約」の準備が着々と進められてしまい……。
逃げ場を完全に塞がれていく、カイの受難(?)をお楽しみください!
「……おいおい、お前ら。少しは自重という言葉を覚えろ」
翌朝、新居の居間に現れたギルド長ガランは、俺を三方向から囲んで離さないヒロインたちの姿を見て、深く、深く溜め息をついた。
リアナが朝食を運び、アイリスが俺の肩を揉み、セレスティーヌが俺の髪を整えている。もはやここは住居ではなく、カイという名の偶像を崇める祭壇に近い。
「ギルド長、自重ならしています。……これでも、カイくんをギルドの金庫の中に隠したいのを必死に我慢しているんですから」
「左様だガラン。主が外に出るたびに虫が寄る。……婚約者としての『マーキング』を徹底するのは、正当な防衛行為だろう」
アイリスが俺の首筋に顔を寄せ、自身の香りを上書きするように深く息を吐く。
「……フン。ガラン。……お前が来たのはちょうどいい。父上にも話は通してある。……これより、主との『婚約の儀(仮)』に向けた具体的な準備に入る。ギルドとしても、全面的に協力してもらおうか」
セレスティーヌが取り出したのは、豪華な装飾が施された分厚い「婚約合意書(暫定)」だった。
「ちょ、ちょっと待ってください。婚約の儀って、まだ候補(仮)だったはずじゃ……」
「「「うるさい(なさい/黙れ)!!」」」
三人の声が重なり、俺の反論は一瞬でかき消された。
ガランは「……やれやれ、この娘たちはもう手遅れか」と頭を抱えつつも、セレスティーヌが提示した『なんでも屋ギルド直轄化・および王室提携案』という巨大な利権に、ついには筆を走らせてしまった。
こうして、俺の知らないところで、俺の人生は「三人の美女の共有物」として、国家レベルの契約書に正式に刻まれていくことになったのだ。
ついに国家公認の「婚約(仮)」契約が動き出しました!
ガランさんすら味方に引き入れるヒロインたちの手腕……愛の力は恐ろしいですね。
「セレス様の契約書、準備が良すぎる」「カイくん、もう腹を括るしかない!」
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