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第36話:暗殺ここに成れり?

 王允(おういん)の屋敷に付くと、門で呂布が出迎えてくれた。

 

「おぉ、兀突骨(ごつとつこつ)殿。貂蝉(ちょうせん)に手を出しやがった董卓(とうたく)の野郎は連れてきたか?」

 

「いいえ、しかしもう直着くと思います。李粛殿と一緒に来るはずなので準備を整えておきましょう」

 

「そうだな」

 

 呂布は表面上落ち着いているように見えるが、殺気がダダ漏れである。俺を見るときはにこやかにしているものの、少し目を離すと鬼の形相をしていて怖い。

 

 暫くすると、遠目に董卓(とうたく)の馬車が見えてきた。よく見ると馬車に結構飾り付けされていることに気がつく。飾りの細かい違いに各自の性格が出るのが面白いな()

 

「呂布殿、ご準備を」

 

「あぁ」

 

 呂布は方天画戟を、俺は肉切り包丁をそれぞれ握りしめる。ってかそろそろ武器を新調したいんだけどダメなのかな!?

 

 さて、今回董卓(とうたく)暗殺に関わるのは以下だ。

 

主犯 王允(おういん)

共犯 李粛、兀突骨(ごつとつこつ)貂蝉(ちょうせん)、厳夫人

下手 呂布

賛成 蔡邕(さいよう)等の文官、呂玲綺(りょれいき)、蔡文姫、馬雲騄(ばうんろく)

 

 実務を担ったのは共犯である4人、賛成してる人たちは協力はしたけど実務って程じゃないって感じだ。なお、呂布は下手人だけど事実を知らない()

 

 そうこうしているうちに董卓(とうたく)の馬車が近づいてくる。馬車の中からは李粛と董卓(とうたく)の話し声も聞こえてきており、確実に中にいることが分かる。

 

「行くぞ、兀突骨(ごつとつこつ)

 

「はい」

 

 呂布と示し合わせた通りに馬を使って一気に馬車まで駆ける。勿論御者の人にはこれから起こることを伝えてあるので御者の人は何も言わない。何なら会釈までしてきた。余裕ありすぎだろオイ()

 

董卓(とうたく)よ! 天下の害を取り除くためにお前の首を貰う! 覚悟!」

 

 そう言うや否や呂布は馬車の布を上げると董卓(とうたく)に向かって方天画戟を振り下ろした。

 

キン!

 

「……呂布よ、何のつもりだ」

 

「詔によって董卓(とうたく)を討つ、それだけだ」

 

「なんだと!?」

 

 奇しくも董卓(とうたく)の持っていた七星刀により方天画戟は防がれ、董卓(とうたく)はそれを上に払い除けた。

 

「皆の者! 呂布の謀反だ! コイツを討ち取れぇ!」

 

「分かりました!」

 

 そう言って馬車に乗った李粛が動く。そして李粛が剣を突き刺した先は……董卓(とうたく)だった。

 

「なっ!?」

 

「くそっ、刺さらぬか……!」

 

そんな不意の一撃も董卓(とうたく)に払われて深く入らなかったらしい。董卓(とうたく)はそのまま馬車の上から李粛を蹴り落とした。

 

「ガハッ」

 

 血を吐いて地面に倒れ込む李粛。一方で董卓(とうたく)は馬車の上に立って馬に乗った呂布と激しく打ち合っていた。

 

「くっ、しぶといな……!」

 

「いい加減諦めろ! 呂布!」

 

 高さの問題か、呂布が少し押されているように見える。ここで助太刀するべきだ。そう考えて俺は董卓(とうたく)に近づいた。

 

「喰らえ、董卓(とうたく)!」

 

「な、兀突骨(ごつとつこつ)……!? 貴様……!」

 

「他所見してんじゃねぇ! お前の相手はこの呂布奉先だ!」

 

「くっ!」

 

 呂布が気を利かせて董卓(とうたく)を俺と挟む位置に着く。2人で一斉に攻撃を仕掛け、二方向に気を配らざるを得なくなった董卓(とうたく)の身体を、徐々に刃が掠っていく。しかし華麗に受け流されているのか、深い一撃を叩き込めている感覚は全くない。

 

「おらぁっ! 董卓(とうたく)!死ねぇ!」

 

「フハッ! 甘い!死ぬのは貴様だ! 呂布よ!」

 

 数十合と剣戟が打ち合わされる。流石は董卓(とうたく)と言ったところか、二方向から挟まれているのにも関わらず、むしろ馬車に立って呂布を押し返す程の膂力を見せつけていた。三人の勝負は一見互角、むしろ董卓が呂布を集中的に狙っていることで呂布側が苦しいように見えた。

 

「ぐ、うっ……!?」

 

 永遠だとも思える戦いも、そう長くは続かない。剣戟が振り下ろされる度に力を使って防がねばならぬ以上、打ち合っている誰かには必ず限界が来る。董卓が方天画戟を弾き、呂布が体勢を崩して大きく仰け反った。そこに、一瞬の隙が出来る。そして董卓が、乱世を生き延びて殿上人へと登り詰めたこの男が、その隙を見逃す筈が無い。


「抜かったな! 呂布よ!」


 一閃。董卓の七星刀が宙を舞い、同時に鮮血が傷口から吹き出す。口から血を吹き、地面へと武器が落ちる声が響く。少し遅れて倒れ込む人影。先程までの激しい打撃音がまるで嘘のように、辺り一帯が静まり返る。


 手を下した者が肩で息を吐く。伏した男を哀れむように、赤兎馬が鼻を近づける。しかし男は既に動かず、憎まれ口の一つを叩くことも無い。


 あまりにも、呆気なかった。天下を股に掛けた男だとは思えなかった。とても数多の英雄と、たった一人で渡り合った男だとは思えなかった。静寂だけが場を包み、屍より流れ出る赤黒い液体のみが見る者を現実へと引き戻す。


 刹那の油断が為に地へ転がり、目を見開いて絶命する男。それは梟雄と呼ばれた、董卓(とうたく)その人だった。

 

 だがしかし、本当に驚く所は其処では無い。方天画戟も、兀突骨の肉切り包丁も、董卓の身体には届いていない。この戦いに決着を付けたのは呂布でもなく、兀突骨でもなく、はたまた馬車から蹴り落とされた李粛ですらなく……董卓と呂布の熾烈な戦いを屋敷の窓から眺めていた呂布の娘、呂玲綺(りょれいき)だったのである。




董卓(とうたく) 享年49

————————————

PN:董卓(とうたく) LV:59

種族:北方民族

称号:【相国】、【非情】

HP(体力):105

STM (スタミナ):130

STR(筋力):170

DEX(器用):25

AGI(敏捷):35

TEC(技量):75

VIT(耐久力):160(215)

LUC(幸運):30

特殊スキル:無し

スキル:金剛EX、騎兵基礎4種中2種(不屈、突撃)、騎兵応用2種1種(捨て身)、歩兵基礎4種中3種(激戦、堅守、突進)、歩兵応用2種中1種(烈甲)、弓兵基礎1種(回避)、方士基礎1種(正気)

装備

左右:七星刀

頭:藍織冠

胴:藍糸の漢服

腰:彩糸の帯

足:無し

アクセサリー:無し

————————————

EXスキル:金剛

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― 新着の感想 ―
 女子キャラが変に強く書かれていて、歴史に名を残す英雄達の筈なのに強さを感じられず凡庸に見える。タイトルは歴史物なのに中身はギャグ作品になっちゃってる。作者の意図通りなのだろうか?
意外すぎる伏兵……
こんにちは。 遂に乙ったか童卓…。でもその武勇はどちらかと言えば異民族の討伐で名を馳せた正史に近いものでしたね。正史だと部下にもきちんと恩賞を分け与えてたらしいですし、この世界の童卓は正史寄りの人だ…
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