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ラジオ大賞  作者: ふりまじん
白百合姫
110/111

梨のパイ

そして、私はパイ生地をこねる。


今日は、梨のパイを作る。

梨のパイと言うと、ラ・フランスなどの洋梨を思い出すかもしれないが、和梨でも美味い。

今回は、和梨をワインで煮て具に使うことにした。

今日は、姪の文花と亜美ちゃんが遊びに来る予定だ。

感染は、嘘のようにおさまったが、やはり、親と付き合いの無い子は、まだ、呼ばない方が安全だろうと旦那と話し合った。


本当に、面倒くさい世の中である。


梨のパイは、みるみる形になる。

それは、停滞する小説と反比例して、私に自信を取り戻させる。


今回は、ティースタンドは諦めた。

個別に皿に盛ることにして、皿の方をとっておきにする事にした。


マイセンである。


マイセン……

ドイツのマイセン地方の高級白磁器。


旦那が出張のお土産にくれたものだ。

それには、洋画によく登場する、銀のボール上のカバーがついていたが、こんなものは使わないと考えていたので、日の目を見る日が来たことを複雑な気持ちで見つめた。


お茶は、ダージリンにしようとおもう。

皿に軽く冷ましたパイをのせ、カバーをのせてみた。

銀色に輝くカバーが、非現実に浮いて見えて、なんだか笑えてくる。


お茶の準備がすむと、少し、気が重くなりながら、作った話を思い出す。


結局…去年のジローの異世界を何とかする事に決めた。

書いてはないけど、二人が来てから何とかしよう。

私は、困りながらも、かわいいお客様に心が浮かれる。


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