梨のパイ
そして、私はパイ生地をこねる。
今日は、梨のパイを作る。
梨のパイと言うと、ラ・フランスなどの洋梨を思い出すかもしれないが、和梨でも美味い。
今回は、和梨をワインで煮て具に使うことにした。
今日は、姪の文花と亜美ちゃんが遊びに来る予定だ。
感染は、嘘のようにおさまったが、やはり、親と付き合いの無い子は、まだ、呼ばない方が安全だろうと旦那と話し合った。
本当に、面倒くさい世の中である。
梨のパイは、みるみる形になる。
それは、停滞する小説と反比例して、私に自信を取り戻させる。
今回は、ティースタンドは諦めた。
個別に皿に盛ることにして、皿の方をとっておきにする事にした。
マイセンである。
マイセン……
ドイツのマイセン地方の高級白磁器。
旦那が出張のお土産にくれたものだ。
それには、洋画によく登場する、銀のボール上のカバーがついていたが、こんなものは使わないと考えていたので、日の目を見る日が来たことを複雑な気持ちで見つめた。
お茶は、ダージリンにしようとおもう。
皿に軽く冷ましたパイをのせ、カバーをのせてみた。
銀色に輝くカバーが、非現実に浮いて見えて、なんだか笑えてくる。
お茶の準備がすむと、少し、気が重くなりながら、作った話を思い出す。
結局…去年のジローの異世界を何とかする事に決めた。
書いてはないけど、二人が来てから何とかしよう。
私は、困りながらも、かわいいお客様に心が浮かれる。




