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白玉楼の門番  作者: 結音
5/9

強すぎる力

どうしたらよくなるんだろう?

私が此処に来てから、おそらく一週間が経ち、生活していく上での決まり事などを教わった。


…と、言ってもそんなに厳しい物ではないし、むしろ楽な方だった。

妖夢さんと一緒に朝、昼、晩の食事を忘れず作ること。

これさえ守れば問題ないそうで、私はそれらをこなし、今では一人で調理場に立つことが多くなっていた。


「貴女もようやく慣れてきたみたいね~

私が嬉しいんだから、きっと妖夢も嬉しいはずね…

ありがとう。」


「いえ、私は好きでやってるだけですし、妖夢さんのように料理が作れるようになれるなら、一石二鳥です。」



「…文子。

貴女、今日から妖夢に剣の指導をしてもらいなさい。」


「…え?剣…ですか?」



「そう、別に剣じゃなくてもいいけど、とりあえず鍛えてみなさい。」


「は、はい。わかりました。」


突然の案に驚きつつも、その日から妖夢さんに稽古をしてもらうこととなった。


「と、言うわけでお願いします。」


「はぁ、幽々子様の思いつきですかね…。

まぁそう言うことなら、わかりました。

では早速、文子さんは刀を持ったことはありますか?」


「ありません。」


当然のことながら、私が手にしたことのある刃物はハサミ、包丁、カッター、彫刻刀、程度である。


「そうですか。

では、刀をどういった理由で持ちますか?」


理由…なんだろう?

幽々子様の御指示だから?

いや違うな


戦う為?


…これは違う、かな


…それなら

「護る為、では駄目ですか?」


「50点、半分正解です。

何を護るのか、それがわかれば満点です。

まぁ、半分わかっていれば大丈夫でしょう。」


「あの、妖夢さんは何の為に?」


私の解で半分ならば、もう半分は?

率直な疑問を私は投げ掛けていた。


「決まっています。幽々子様を御護りする為です。

貴女は貴女なりの理由を見つけて下さい。」


「わかりました。」


「では、基礎である刀の持ち方から教えます。」


そう言って、柄のついた刀を取り出し、見本となる持ち方を教え始めた。


「刀は、両手であれ片手であれ握るときは、必ず柄から少し下を握って下さい。

柄は、小さいながらも使い手を守る為にあります。

そして次に、もう一方の手で握ります。

この時、上の手に下の手が当たらないようにしてください。」


……


こうして、刀の握りかた、斬る時の姿勢など様々なことをたった1日で私に教授した。


私が、刀を持つ理由…か。










「1日でほとんど覚えてしまうとは、文子さんはすごいですね!

明日からは、私と試合稽古をしましょう!!」


「はい!お願いします。」






…










「ねぇ、幽々子。

何故あの子に剣術を?

あの子は、剣術より…」


「わかってるわ。

けれど、今のあの子にはあれが一番合っているのよ。」


そう言って幽々子は、目線をあの子の方へと向けた。

彼女は、こちらの視線に気付くことなく、妖夢と嬉しそうに刀を交えていた。


「それより紫は、閻魔様との約束守らなくて大丈夫なの?」


「えぇ、少しの様子見程度なら許可が降りたわ。」


「ふーん、相変わらず紫には甘いのね。

閻魔様…」


「常に私は平等ですよ?」


「ね?」

「なるほど。」


あの子は、確実に格闘よりも術に特化できるタイプの子、合っているはずがない。

いったい何故…?

やはり、幽々子の考えはよめない。


幽々子を見ると、彼女達を見て微笑んでいた。


ただ愛し子を見つめるかのような、柔らかな瞳で…


「ふぅ、私達は帰るわ。

もう十分確認もしたことだし…

あまり長い間いると、怒られそうだし。」


「そう。

あまり閻魔様を怒らせないでね?」


「わかったわ。」










●川を越えた先の裁判所


「いい加減、あの子の能力を教えていただけないかしら?」


私は、白玉楼から戻った後そのまま閻魔様に問い詰めていた。

しかし、当然のことながら質問に対する答えが返ってくることはなく、苛立ちがつのり始めていたそんな時、ようやく閻魔様が口を開いた。


「八雲 紫。妖怪賢者…

貴女がもし吸血鬼のような力を得たとき、どうしますか?」


「ようやく口を開けたと思ったら、そんなこと?

それに吸血鬼の力ってのは、多数あるわよ?」


「…そうでしたね。

では、体を自在に変化できる力を得たらどうしますか?」


「さぁ?

誰かになって遊ぶかも。

で、それが彼女になにか関係があるの?」


「彼女の能力は、望んだ力を得る程度の能力。

理解できましたか?」


一気に顔が青ざめた。

実は、ひもQでみつあみをして暇潰しをしている暇人の変人です。

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