ちょっとSな優花
「いってきまーす」「いってきます」
「今日からまた学校か〜」
「うん、そうだね」
「紗陽どうしたの?浮かない顔して」
「私学校嫌いだから」
「えっ!初耳だけど」
「だって、言ってないもん」
「そっか」
「別に他の理由もあるよ」
「うん、そっか」
「美奈がうざいのと」
「うん」
「やっぱりいいや」
「ごめん、先に行く」
「ちょっと待って」
「また後で」
「行っちゃった」
〜学校で〜
「はぁ」
「本日8回目のため息だね、優花」
「ああ、どうしよう瑠璃」
「何?」
「好きな人が他の人の名前を出すだけで、何か胸が苦しくなるんだけど」
「ふうん、嫉妬かぁ」
「嫉妬?」
「うん、嫉妬」
「え?嫉妬?」
「嫉妬」
「どういう意味?」
「そこからですか?」
「うん」
「面倒くさいから、自分で考えて」
「わかった」
〜紗陽〜
「おい、抱きつくなって」
「いいじゃんか」
「ダメだ」
「何?前までは何も言わなくなったのに」
「嫌なものは嫌なの」
「私は好きなのに?」
「私の好きな人は、美奈じゃないから」
「紗陽最近冷たいね」
「最高の褒め言葉」
「何それ」
「これが私」
「そっか」
〜家〜
「ただいま」
「紗陽まだ帰ってないのか」
「何か静かだな」
「お父さんもお母さんも転勤していないし」
「紗陽」
〜2時間後〜
「紗陽おそ」
「何かあったのかな?」
「今何時だっけ」
「もう9時か」
「何かあったのかな?」
「ただいま」
「あっ、帰って来た」
「紗陽、お帰り」
「優花、何で泣いてんの?」
「紗陽がいつまでも帰って来ないから」
「そっか、ごめん」
「よかった〜、紗陽に何も無くて」
「だね」
「でも、何で遅くなったの?」
「いつもの場所でずっと待ってた」
「ごめん」
「おかげでめちゃくちゃ寒い」
「ちょっと手かして」
「? はい」
「冷たい」
「冷たくて感覚がない」
「暖めた方がいいよね?」
「どうやって?」
「こうやって」
「ん」
「えへ、今日は私が攻めね」
「そっか、でも先にお風呂入りたいな」
「後でね」
「あはは」
「後、私の前で他の人の名前を出さないでね」
「わかったよ」
「じゃ、今日はちゃんと温めてあげるね」