代償
朝、菫さんのベットから起き上がった私は菫さんが居ないことにすぐさま気がついた。
菫さん家は菫さんの部屋、浴室、洗面所、トイレ、キッチンがあるリビング以外の部屋の扉は施錠されているため5箇所を確認すればすぐに菫さんが家にいないことがわかった。
もしかして、と思い家の前に出てみるも菫さんの姿はなかったが1人菫さんのように全身黒一色コーデをし停めた黒バイク横に立つ若い男性が菫さんの家の前に立っていた。
「あなたが、藤森友理さん?で間違いありませんか?」
男は私の名前を確認してきたため私は、はいと答えた。
「神崎菫先輩からあなたあてに伝言を頼まれました。検査のために帰るのに数日かかると、そして私が帰るまで私の家で寝泊まりしていて欲しい、とのことです。」
男はそれだけ言うと黒バイク乗って走りさっていった。
検査?もしかして、どこかを負傷したの?菫さん!
私は菫さんが、心配で学校を休み、お母さんに言ってしばらく菫さん家に泊まると言うと菫さんが無事に帰ってくるのをひたすら待つ。
数日後、朝に菫さんが家に帰って来た。
玄関が開く音で私は飛び起きるとかけるように部屋を出て菫さんを出迎える。
「菫さ、ん・・・」
菫さんの姿をみた瞬間私の足は止まり出ていた言葉が詰まる。菫さん左目を覆うように包帯を巻いた姿で帰って来たからだ。
立ち尽くす私に菫さんはいつもの微笑みを向ける。
「ただいま、友理ちゃん心配をかけたわね」
「おかえり、なさい・・・あの・・・その左目は」
聞かずにはいられなかった。
「これ?大丈夫よ負傷したわけじゃないから、ただちょっと倒せそうになかったものだから私の体内に封印したの、そしたら後遺症で瞳の色が変わってしまったから隠しているだけ、あとで眼帯かなにかをつけるから大丈夫よ」
倒せそうになかった?菫さんの中で封印?それは本当に大丈夫なのだろうか、もし封印が解けてしまったら菫さん大丈夫なのだろうか、私が心配するなか菫さんはいつも通りの表情で施錠が施された部屋に入り、なん本か杭のようなものを手に持って出てくる。
「今から友理ちゃんの家のまわりに結界をはりましょう!友理ちゃんはもう少し寝ていても大丈夫よ時間になればおこしてあげるから、ね?」
それだけ、言うと私の家の周りに結界をはりに出ていった。
あの日の出来事から、しばらくたった。私は普通の日常を送っていた。
菫さんはあの日以来仕事にでなくなった。
私は気になり聞いた。
「その身に封印した者は封印に集中するため、戦いに出てはいけないの。だから私はもう、夜中に家を出る必要がなくなったの」
そう、私の大好きな笑顔で菫さんは答えてくれた。




