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無機質な腐敗  作者: 望月笑子
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このメールを送信すると、執筆中小説にこの内容が追加されます。

妙子の身にも、解雇の危機が迫っていた。

子会社から、いよいよ正社員が数十人単位で配属されてくる、という噂も流れていた。

「よう、元気にしていたか?」

加藤が、励ますように声を掛けてきた。

総合センターの階段の踊り場にある、自動販売機の前の椅子で、同僚たちと話をしていた時のことだった。

「はい。おかげさまで」

妙子は、親しみを込めて、丁寧に会釈した。

加藤は、そうやって派遣社員の誰にも平等に声を掛けていた。

それが、あくる日にはなぜか妙子にだけ、

「今度、食事に行かないか?」

という、誘いの言葉になっていた。

潤が解雇されて、1ケ月後のことだった。

妙子は、半分冗談で言われているのは分かっていたが、

「はい。いいですよ」

と、その好意を受け取った。

何日かして、加藤から、携帯電話の番号を聞かれた。

それから頻繁に、妙子の携帯に電話がかかってきた。

それは、勤務が終わり、更衣室で着替えている最中の妙子には迷惑だった。




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