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「石橋係長には、相談できないんですかね」
石橋も、社員の男性たちとふざけたりしている事もあったが、常に詰め所にいるわけではなかった。
「あの人はやめた方がいい」
「どうしてですか」
「一度相談したことがあるけど、あんまり」
高橋が、首を捻った。
「伏魔殿にいる女性が昇進できたのは、部長がバックにいるからなのよ。係長は、部長側の人間よ。あまりいい顔はしないわ。管理職の人間はみんな、出世のことしか考えていないもの」
高橋の言う通り、石橋はどうも胡散臭い男だった。
威圧感なパンチパーマに金縁眼鏡。斜に構えた風貌が、まるでヤクザっぽいのだ。
「加藤さんは、伏魔殿の連中が嫌いなのよ。私、工場って、もっと家庭的で、アットホームな所だと思ってたわ。こんな所だと思わなかった。ねえ、赤星さん。今度、加藤さんに会ったら、一緒に相談してみない?」
今の所、妙子には不都合なところはなかったが、取り敢えず上司にお愛想しておけば、悪いようにされないだろう、そう思った。
「そうしましょっか」




