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昼休み休憩時間のチャイムが鳴った。
7月のサマータイムに入ってから、通常は12時から13までの昼休みが、13時から14時までと1時間ずれる。
午前中の労働時間が1時間長くなるので、妙子は途中の10分間の休憩時間に、クッキーを食べるなどして、空腹をおさえた。
妙子と潤の作業場は、対角線上にかなり離れているが、同じ工場内で働いているので、社員食堂に行く時は、いつも待ち合わせをしてから、一緒に向かった。
「どうしたの、これ?」
潤の作業着があまりにも汚れているので、妙子は驚いた。
「油」
潤は、小柄でリーチが短いので、製品を機械の内部に投入するたびに、機械の潤滑油が作業着に付着してしまうのだという。
潤が、いつもこの格好で通勤電車に乗るので、妙子は、一緒に歩くのが恥ずかしかった。
それに、いったん繊維の奥まで染み込んでしまったギトギトとした黒い油汚れは、どんな高価な洗剤で洗っても、取り付かれたように落ちることはなかった。




