詩 手紙、書いてもいい?
「手紙、書いてもいい?」
「え」
俺が言うと、彼女はびっくりしたような反応をする。
「いけないか?」
大人の様子を伺うみたいな子どもみたいな顔をすると、彼女が勢いよく首を横に振ってくる。
「全然!! 大丈夫!!」
「そうか、良かった」
俺はほっとし、息を吐き出す。
彼女への思いを伝えたいのだか、どうも口下手で上手くいかないので、手紙なら書けるかもしれないと思ったのだ。
「どうして急に?」
彼女に聞かれ、俺は項を撫でる。
「前から思っていたんだけど、俺ってお前の前にいると、上手く喋られなくなるからさ。言葉を伝えるためにも、手紙を書いたほうがいいかなって思って」
「…ああ」
彼女は納得したようだが、続けて言ってくる。
「気にしなくてもいいのに。あなたはあなたなんだから」
「…そうか?」
「そうよ!! 私が好きになったんだから、自信を持って」
そう言って、彼女が真っ赤になる。
言い過ぎたと思ったのかもしれない。
俺はくすりと笑い、彼女の頬を指でなぞる。
マシュマロみたいに優しくて、弾力のある肌。
気持ち良くて押すと、彼女はされるままにしながら言う。
「書いてよ、手紙。嬉しいから」
「おう」
男らしく答えると、頬を押す手に、彼女の手が重ねられる。俺よりも温度は冷たく、気持ちがいい。
このまま、2人だけでいたいな。
そう思い、俺は彼女に身体を倒し、小声で言う。
「好きだよ」




