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第7話 初日だけど理不尽だった

「ウチは商屋でゴザァす」


出勤初日。木造の吹き抜けた高い天井の店内で、俺は背の低い鳥頭の長い話を聞いていた。

長い長い話だ。


「は、はあ」


「商屋は商店とは違うでゴザァす。商店の客は庶民。ウチも日用品や食料の小売はもちろんあるザスが、大口顧客への卸、新規開拓営業、エリアの商品発掘と本部への取り扱い提案。ご用命あらば商売になりそうなものは手広く扱ってるでゴザァす。ま、実際取引件数としては小売が多いでゴザァすが、売上の大半は卸でゴザァすね」


念の為補足すると、この鳥頭は、俺の面接官だった鳥とは別の鳥だ。

あっちがニワトリ…というかウコッケイ風のデザインだったのに対し、こっちはそうだな。クジャクだろうか。

名前は、ラスヘルというらしい。この店舗の一番偉い人。つまり俺の上司だ。


ラスヘル以外もスタッフは鳥が多く、どうやらこのダイダラス商会は、鳥獣系の獣人が中心の会社らしい。


なお今は、色々と教えてもらいながら店舗の開店準備中だ。


ここまでの流れを軽く説明すると、出社して従業員の前で入社の挨拶を済ませると、朝礼。

そして、毎日恒例らしいクジャク野郎の長い訓示。

これがもうとてもとても長い。サナダムシくらい長い。校長先生でももっと短いだろう。


出社初日で緊張している俺でさえ聞いててダレるくらいだから、その長さ推して知るべし。


スタッフのインコ女子が申し訳なさそうに止めるまで気持ちよさそうにご高説垂れ流しやがって、上司ってのはどこも一緒だな、と俺は思った。

スタッフが「コレがなければ朝もっとゆとりあるのにね」と言っていたのを、俺は聞き逃さなかったぞ。毎日やってるのか、コレ。


そして、ラスヘルが直々に新人研修をしてくださることになり、今に至る。


「在庫はここ、何がどこにあって、お金はこう、大口客のリストはここで過去の注文履歴はコレでゴザァス」


メモメモ…


「毎朝の開店ルーティンは主にこの4つ、まずは毎朝開店前に店内掃除することでゴザァス。掃除道具はここ、手順はこうで要チェック箇所はこことここ。」


うーん覚えることが多い。俺はとにかくメモを片手について回った。



「お客さんが来たら挨拶はこう、会計の手順はこうで、包装が必要ならここ、お見送りのご挨拶はこうでゴザ」


「店頭在庫の品出しタイミングは基本日に2回、暇なときは店内を回って陳列を直すザスよ」


メモメモ…


ん?なんかおかしいな。

俺はだんだん、違和感を覚え始めていた。


「店長!そろそろ開店ですよ!」

「ゴザ?もうそんな時間ザスか。朝は時間がないザスね〜」


いや、そりゃお前の朝礼が長いからだろ、と突っ込みたくなったが、いかんいかん。イライラしては。

俺はこの職場でうまくやっていくんだ。


「ちなみにユウヤサン、接客経験は?はじめてでゴザァスか?じゃあ最後に声出し練習もしとくザス」


体育会系っぽくてやだな〜。


「いらっしゃいませ〜でゴザァス〜!はい真似して!」


え、ええ!?それ、言わなきゃいけないの!?

「あ、は、はい。い、いらっしゃませ〜で、ご、ござぁす?」


鳥頭は顔を真赤にして怒り出した。

「ゴザァスは真似しなくていいでゴザァス!!そんな事言わなくてもわかるザスよ!!」


おめーが真似しろって言ったんじゃねーか!!

「これだから転生者は取りたくないザス。常識がなくてイヤザァス」



うるせえ。

そしてこの一連の流れで俺の違和感は更に強まっていた。



あれ?

俺の仕事って、事務じゃないの?

募集要項には事務って書いてあったよね…?

さあてついに始まりました。お仕事です!当初の構想では3話目くらいで就職しているはずでした。どうしてこうなった。


【重要なお願い】


少しでも


「鳥獣人最高!」


「面白い!」


「早く続きを更新してくれ!」


「更新頑張れ!」


と、思ってくださったなら


・ブックマーク


・広告下↓の【☆☆☆☆☆】から星5を投票


の2つをしていただけると嬉しいデス!


すると、私、瀬文ななちが


「この小説を書いててよかった...!」


「見てくれている人がいるんだ...!嬉しいな~!頑張ろう...!」


と、とても幸せな気持ちになります。


この気持ちのやりとりが、たったワンタップでできてしまいます!もちろん無料!


そして次回投稿が早くなります。


つーか読んでもらえるだけでも、うれしーっつーの!


ツイッターはこちら @nanachi_sefumi


または「瀬文ななち」でご検索ください。

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