表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/63

みんなでごはんその5


「なにって?お礼よお礼、ご馳走になってるし」



 体でお支払いしますってか!俺はロリコンじゃねーぞ!内心突っ込むも言ったら蹴られそうなので口をつむぐ真。



「ななちゃんそれじゃ痴女だよ、ストリップされると思われてるよ」



 コタツから二人を眺めていたシロエが言い放った



「失礼ね!そんなことするわけないじゃない!」



 真を間に挟み二人は言い合いを始めた。



 真は知る由もないが“破廉恥鎧ビキニアーマー”についてここに言及しておく。


 この鎧、下着にしか見えないうえ、防具としての性能もそこまで高くない、そもそも守れる部位が極端に少なく、鎖帷子でも着こんで普段着を着ていた方が防具性能としては高いほどだ。ではなぜそんな品を愛用しているか、それは、



 なおも怒りが収まらないナナは、地団駄を踏み語気を荒げつつ、自らのほのかなふくらみのある胸部から、メロン柄の楕円系球体を取り出した。



 着用することで“無限の収納スペース”として機能するからである。しかし、他の防具を身に着けるとこの機能は発動しない、魔法が付与された品ではなく未知の技術オーパーツに分類される品だ。ちなみに薄く伸びた生地のひーとってっくはそのカウントには入らないが。



「え、どっから出したの!」

「見てたでしょ!胸よ胸!」



 当然の疑問に、そのままの語気で真にも言い返すナナ。

 真の疑わしそうな、哀れな乳をみるような視線に憤慨し、



「火蜥蜴の卵なんてあんた絶対食べたことないと思ったからだしたのに」



 ぶつぶつ文句を口にし戻そうとするが、真に止められる。


 

「待った!それ卵なの!てか、サラマンダーってあの火を噴く蜥蜴、その卵なの!」



 ファンタジー上の生物、その卵が目の前にある。未知の食材に真の目は釘づけであった。


 目の前で行われかけた美少女のサービスシーンより、食材の魅力にメロメロな真。男性として間違っているが本人が幸せならそれでいいのだろうか。

 手早く解凍米にお椀をコタツに乗せ、すぐさまナナに近づき、



「これがサラマンダーの卵かぁー」



 興味深げに卵を受け取り観察した。


 2Lペットボトルほどのサイズで、一回りほど太く、鶏の卵と同じく楕円形をしている。殻は固く真が本気で両手で握りしめても割れそうにない、分厚いのだろうか。表面はざらざら、ごつごつ、そしてメロン柄で薄い黄緑色をしている。重量もあるため奇形のメロンと言われれば信じてしまいそうな一品である。火を噴くイメージのあるサラマンダーなのでこれがその卵と言われても何となく違和感があるが。

 そしてなにより気になった点があり、それを口に出した。



「この卵、腐ってないよね?」

「は?獲れたてなんだから新鮮なはずよ」



 否定されるもなお疑わしそうな真。それもそのはずだ。


 この巨大な卵、程よく人肌に温かいのだ、それもあんな獣の匂いを放っていたナナが所持していた品、腐っていないか疑うのは当たり前と言えるだろう。


火蜥蜴の卵の描写ないけどどこに持ってんの?

と思われていた方、いましたら正解は”破廉恥鎧”のなかでした。


今週中には”みんなでごはん”のくだりは終わると思います。

場面が変わらず、話がだれないように書いているつもりですが、

くどいよ、など思われている方がいましたらすいません、もう少しお付き合いいただければと思います。

ではでは~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ