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魔王はここに  作者: 藍猫
4章 ゆがみ
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 8話 てつだいです。








 「・・・という訳で、手伝ってほしいんだけど。」


 「え? 何が『という訳で』なんだよ。全然分かんないんだが? せめて前置きぐらいして欲しいぞ。」


 私はグリムゾンに肘をつきながら勇者を見下ろす。


 あ、名前は『フォルト』らしい。さっき聞いた。


 「だから~。 何か『歪み』がヤバイから何とかするの手伝ってって言ってんの~。」


 「・・・待て待て。 話が飛びすぎだ! 結構説明要りそうな話なのに一行で終わっちゃっていいのかよ!? てか口調砕けすぎだろ! 一昨日、真剣に戦った相手に緩い過ぎだっ!! もっとこう・・・なぁ!? ピリピリした空気が普通だろ! なんでこんなゆるっゆるなんだ!?」


 フォルトが耐え切れないといった様子で叫ぶ。


 うるさいな~。 敵だったからいいんじゃないか~、ゆるっゆるは・・・。


 『・・・そういう事は口に出して伝えないと伝わらないぞ・・・。』


 おお。名言。


 『おいおい・・・。』


 「分かってるよ。」


 「? ・・・何がだ?」


 『そっちを口に出してどーする・・・。』


 間違った。


 「・・・コホン。 まあ・・・ユウ、説明任せた。」


 「・・・はい。」


 『結局ぶん投げかよ!』


 私にしか聞こえないグリムゾンの声が頭の中で響き渡った。



 * * *



 「・・・理解した。 まさかそんな大変な事になっているとは・・・。」


 ユウから今の魔大陸の状況を聞いたフォルトは眉を寄せ、事の深刻さについて考え込む。


 「そういうこと。 で、貴方には手伝って欲しいの。」


 「・・・まあ、お前にはある事(・・・)を教えてもらったし、泊まらせてもらってるし・・・。

僕に出来ることなら・・・。」


 「・・・口調と一人称が合ってないから、『俺』にしない?」


 「・・・うっさい。」


 気になってた事を言ってけど、切り捨てられた。


 酷いな~。


 でも、私は諦めない!


 『・・・何で・・・そこまで拘るんだ・・・』


 グリムゾンの溜息と吐血の様な音が聞こえた様な気がしたが・・・うん。気のせいだ。


 「まぁ、手伝いって言っても簡単な事だよ。ただ、私を守って(・・・)くれたらいいの。」


 「・・・? 守る?」


 フォルトが不思議そうに首を捻る。


 何故守るのか、何から(・・・)守るのかが気になるのだろう。


 「んっとね~。 多分、私は動けなくなると思うんだよね。 んで、『歪み』に取り付かれた魔獣達が私を襲いにくると思うんだよね~。」


 行き成りそんな事を言われたフォルトが「はぁ!?」みたいな驚愕の表情になる。


 ついでに、同じく今知って驚いているユウも。


 「フェ、フェノ様? ど、どういう意味ですか?」


 「そのまんまだよ~ユウ。 勿論ユウだけじゃなくて、皆にも手伝ってもらうけど。」


 「・・・?」


 私は静かに息を吐き、囁くようにハッキリ言う。



 「これから私は『歪み』を消すから。」















 




 

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