救世勇者の業
我々は君を救ったのだ喜びなさい、聖なるかな聖なるかな
神歴550年
ゲド、君は救世戦争をどう考える、突然なんだ?黄昏の船の甲板の上で私は相棒のゲドに話をし始めた3年前私達が13歳の時の話だあの時私達は教皇様の命令で魔法帝国と戦争をしたがあれは本当に必要だったのか。
ゲドは逆に聞いて来た
「今更それを言うか確かに俺達がやった事はやってはイケない事だったかも知れないが13歳だった俺達に選択肢は無かった」
それに対して
「けれどあの戦争が無かったら亡くなった人々は居なくて今も社会的な営みをしているはずだ、私達は間違えたのだ」私はこう答えた。
ゲドも黙って聞いていたがキーラが会話に入って来た
「あのよそれはアタシ達の責任なんだよ、あの戦争は大人であるアタシ達が始めて、そんで数多くの命を散らせただからテティス、アンタが責任を負っかぶる必要は無いんだよ」
テティスはそれでも間違いは正さないといけないと硬く決意の目をしていた。ゲドはため息をついて目を付けられない様になと言い。
甲板掃除はその辺で良いぞリース、カロンもこっち来てビールでも飲むぞ。私は良き仲間に巡り会えた、こんなに嬉しい事は無い、ああそれに最近は可愛い妹分も出来たんだったな、まあ月の聖女としてカーラもいるし未熟さはその内変わっていくだろう。
良しまずは任務から聖進王国に帰還したら書類を魔術で探知してみるか、いや先ずは魔術探知からかな?やる事は沢山ある。
王国に帰還して初めは興味心から聖進王国の至る所を魔術探知してみたそしたら平民の人達に微弱だが魔術の反応が返ってきた、それを辿ると王国の頭上に繋がっていてそこから教皇庁や王宮に向かっていた。
不思議だった何で今まで気付かなかったのだろうか?
勇者の権限で開示出来るだけの書類を手に取り読みふけった。そして気づいたここ何代かの教皇の出生の偽装から始まり神学校の卒業、各地方の任地、出世等の教会の出来事等その殆どが偽装である。私は危険だが面会の約束をして実際に教皇に会ってみた、その時の事はあやふやで言葉に出来る事ではなかった、そしてやはり教皇様は間違ってなかった書類等は何かの間違いだったと思い込もうとして、自分にかけていた遅延魔法の[混乱不惑]解除の魔法が発動して正気に戻った。
やはり教皇は勇者に何か操る術を持っている事に驚愕したのと、これは仲間にも特にゲドには話せない、彼らも操られる可能性があるその時私は何も出来ないだろう。
それから数日が経ち私は覚悟を決めた神聖教会の悪巧みを公表する為に教皇には退場してもらい新たな人物に教皇になってもらわなければならない。
その前にもしかしたら最後私が万に一つ負けた場合を考えて可愛いセレスにお別れの挨拶をしよう、それと友人のカーラと話しておきたい彼女は表向きは月の聖女だが聖進教会の保護を受けている純粋な吸血鬼だ何か知っているのかもしれない。
王国の二層目にある代々の勇者達が住まう館に向かいセレスただいまとっ言って館の門を開けると綺麗な濡烏色の髪をロングに流して走ってくるセレスに抱きつかれた。
「テティス姉さまお帰りなさい、数日前に帰って来たのに挨拶に来てくれないから私寂しくて夜だけしか眠れなかったわ」
そんな冗談を言って私を笑かすセレスは私だけが守れるこの子の為になんだってやってやるそう決意をした。
リビングでスコーンにジャムを乗せて紅茶を頬張り私に立派な勇者になる為の訓練を楽しそうに語る、この子の手を血で濡らさせない為にも必ず教皇を除外して教会を神聖な物に変えて見せる。
姉さま目が険しいですがどうしたんですか?と聞いてきた、私は意をけして言った
「今日はねお別れを言いに来たんだ、少しの間セレスと会えなくなるかも、そして今生の別れかもかもしれない」
「どうして私悪い事した、したなら治して謝るからお別れなんて嫌だよ姉様」
悲しそうに聞いてくるセレスの良心が痛んだが我慢して告げる
「お前は何も悪くない、これは私の問題なんだだから許してくれ、何もかも上手くいったらまた会えるから大丈夫だ」
「ほんと、ほんとにまた会えるのね」
「ああまた会おうセレス悪いがカーラを呼んできてくれないか彼女とも別れ話をしなければならないんだ、その話は聞かれたくないから自室に戻っていてくれ」
「うん解ったわカーラを呼んでくるわ」
ありがとうセレス愛してるよと言って紅茶を飲んで唇を潤せて親友であるカーラを待った。
少ししてカーラがやって来て呼んだ?と口数少なく問うてきた。
「聞きたい事は教皇についてただ、アレはなんだ?それと王国の頭上にある魔力溜まりはなんだ?何代か前の教皇と取り引きした君なら知っているはずだ」
カーラは神妙な顔になり気づいたのねと言い彼女には珍しく長話をした
「教皇はこの神歴が始まって550年一度も代っていないわ、あれは真正のバケモノよ貴方でも殺されるし、もしかしたら更に悪い事態になるかも知れないわ、魔力溜まりについては地下街からは数十年の、卑賎な人達からは数年の、平民の人達からは数日の寿命を奪って魔力に変換して貴族や王族の寿命を延ばしたり、勇者システムにも使ったり、と色々使っているわ。黙っていてゴメンなさいけど貴方が知ったら今みたいに暴走しそうだから黙っていたの、私を恨む?」
「恨みなどしないよ君だって私の心配の為に黙っていたんだし、それに真実を知って楽になったコレで死ぬ気でアレを殺す例え相討ちになったとしても、後はセレスティアの事だカーラ、君に託す彼女を立派な勇者に育ててやってくれ」
そう言ってその足で教皇庁に出向き快刀乱麻の如く殴り込みをしたが待ち受けていたのか其処には誰も居なくて真っすぐに教皇がいる天空の頂きの間にこれた。
扉を開くと其処には予想通り神造勇者パーティーが上下に別れてそれぞれの武器を掲げ正面にいるアレへの道を作っていた。
「バレンタイン私を舐めているのか?これでも貴様と同格の救世者の勇者アレを殺す為にやってきたものだぞ」
「だからこそだ貴様は猊下の祈りによって救われ、我々と轡並べ猊下の御業の代行者として生きて行くのだ」
「くだらんそんな者に成り下がる私ではない、アレを殺し貴様らを後悔させてやる」
アレは笑いながら成り下がるのではない成り上がるのだのたまうのだった
私は道を走り抜けアレに肉薄した、そして両手で相棒の砕けぬ刃を振るい、銀砂の小袋から詠唱破棄した第一位階の魔術の銀砂を取り出し槍状にした砂を周りに展開させてオールレンジ攻撃をした。
だがアレは一言「汝は動けぬ」と言うと周り中から鎖が出て来て私の両手と両足、口、に絡みつき、更には背中、お腹を尖端が尖った鎖で差し抜かれた。魔法もまた銀砂に崩れ辺り一面に広がった。
「ウ~ンウンウ~ンウールウグル」そして私はなぜ負けたのかも解らなくて困惑と痛みでどうにかなりそうであった。
アレがおヘソの辺りを舌で舐め回す様に甚振ってきた、気持ち悪さと痛みで殴りたい衝動に駆られたが鎖で拘束されたままで何も出来なかった。
「フム何を言いたいのかは解らんが何故たかだか鎖で動けなくなったか?疑問に答えてやろう、汝ら勇者達は勇者に選ばれた時点で我に祝福されただろう、その時に我が神格を与えたのだ、この鎖は神格持ちにには絶対に破れない呪詛が組み込まれているのだ、またそれには我には逆らえなくする真言も含まれていてな。我を殺せる者は祝福を受けていない勇者のみよ、そんな者居ないがなくっははは」
そしてまずは口が開放された、私はありとあらゆる暴言を吐き、貴様こそ真の悪であると断じた。
「フム、口汚い所から矯正しよう、鎖よ跪かせろ」
私は鎖に引っ張られ強制的に両手を上げた状態で膝を地面に付け頭を下げさせられた。
アレが私の頭上に手を当て何かコトバを言った、お前も自分が何をされるのか見てみたいだろうと言って。ミードが猊下こちらをどうぞと鏡を持ってきた、その鏡を見て私は気持ち悪くそして怖くなり恐怖が襲ってきた。
なんと私の頭部が二つに開き中の脳を顕にしていた、その脳にアレが二つの棒を突っ込み私の何か大切な物をかき混ぜてきた、それは戦争への忌避感や仲間との絆、セレスティアへの愛情、教皇様への嫌悪感等。
「教皇様あなたの悪行必ずや誰かが暴き貴方様を断罪するでしょう」私は最後の悪あがきをした。
ほうまだ足掻くかだがな我こそ正義で正義とは我よ。
フムああこの辺が汝の核心か。
ああ駄目だ其処は弄らないで欲しい私が私たる原点、それが私がアタシになった瞬間だった。
「猊下今までの非礼お詫びします今この瞬間私はアタシになりました、神聖教会のひいては教会猊下の忠実な犬です、もしもお望みなら人外共の国一つ滅ぼして見せましょう、聖なるかな聖なるかな」
「良い良い我の言葉が理解出来たならそれだけで正義は灯された、人外共の一掃はまだ時ではないが必ずや汝にやってもらう、無粋な服も脱ぎ捨てて我が寵愛を受けよ」
鎖が解け、刺さっていた鎖は抜け落ちまた身体からは傷が治っていった。
「猊下喜んでアタシの裸体をその舌でご堪能ください」
ああコレを仲間達共共有したいゲドは困惑するかな?けど彼ならアタシの事も愛してくれるだろう。
それからセレスティア彼女にも聖進教会と教皇猊下の素晴らしさを説かなければならない、アタシはそう祈った聖なるかな聖なるかな。
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