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・Qどうゆうつもりで連れて来ましたか?A少しでも頭数が欲しいんで

皆見てると思うと。

<いいから、皆を呼べ!>

メファシェハからイメージが来た!

えぇい!

「中野太賀氏が命じる!我がレスペクトゥス!出でよ、メファシェハ・カヴン!我が盟友達!出でよ、フラウロス!出でよ!アンドラス!」

「やればできるじゃない!」

また、メファシェハがお姫様だっこで登場だ。

槍を構えたコマッちゃんとソードをかついだハッシーがその左右にたっている。

コマッちゃんのおでこには虹色に煌めく正三角形が浮かび上がって、その眼は黒目のところが紅だ。

ハッシーのおでこには赤白い輝きの正五望星がうかんで、ハッシーの眼は全部が漆黒!

みんなジャージ。

ん?

フラウロスはいる。

アンドラスもいる。

じゃあ、誰がメファシェハを抱っこ?

「本当だったんだ!」

この声は!

マサキチくんだぁ!

「何でマサキチくん居る?」

「孔雀だったからだろが」

はいぃ?

孔雀を被ったワダマサを、ニヤニヤしながらアンドラスが見詰めて言う。

孔雀ワダマサの回りには暗い紫の球と明るいオレンジの球……どう見てもザクロとミカンだよあれ……が浮かんでぐるぐる飛んでるんだが、対アンドラス戦ときのメファシェハの砲丸の球みたいなもんかな、あのザクロとミカン?

「そう、だって孔雀だ。孔雀は多いのだ。マラク・ターウース・ツァール・パウリンにアドラメレクにアンドレアルファスからルシファーまで孔雀系悪魔は数えきれない!」

「それとマサキチくんがここにいる事がつながらないんだが?」

うっかりメファシェハと言い争いになっちゃった。

「それは、この出海聖輝が、ポーを駆使する聖なる狂人、ドゥルクパ・クンレイのリーンカーネーションだからです」

マサキチくんが自慢気に言い切った。

……フラウロス見る。

頭を振って空いてる方の手で上向きのパー。

このゼスチャーはテレビで見たことがあるぞ。

たしか……お手上げデス。

何でも知ってるフラウロスがお手上げって!

足手まといが増えました!?

メファシェハ、これダメダメだろう!

ワダマサの頭の孔雀の顔がくちばしを開いた。

「」

ウギィィ!

耳がいたい!

なにこれ!

「孔雀で騒々しい登場は誰だか?フラウロス」

スチャッと地面に立ったメファシェハがフラウロスを見る。

「Andrealphus(アンドレアルファス)だな」

フラウロスが槍を構える。

あ、マサキチくんも耳を押さえて地面で悶えてる。

僕は、あそこまでには、なりたくない!

「ちと、知ってるアンドレアルファスとはチゲぇけどな」

アンドラスもソードを構えた。

「あたしがアンドレアルファスなら上も用心よ」

右手に蓮の華をひとつ持ったアンドレアルファスが、その華を高く掲げた。

突風!

立ってらんない。

飛ばされそうなのを、アンドラスに腕を捕まれてとまった。

メファシェハはフラウロスに抱えられた。

マサキチくんどこだ!

後ろに転がってくけど、僕には何も出来ない。

「Windsia Blast(ウィンドシア・ブラスト)

メファシェハが言葉を発した。

これ知ってる。

いつものゲームの、クリーチャー・スレイ・ビートの強い風の呪文だ!

逆向きの突風がアンドレアルファスの風を無力化する。

立ってられる。

頭痛いけど。

突然雨?

痛い!

氷の礫だ!

フラウロスが上を見詰める。

赤い瞳が白く輝いて降ってくる礫が消滅。

アンドラスがアンドレアルファスにソードで斬りかかる。

左手に持った孔雀の尾羽根でアンドレアルファスは優雅に受け流す。

アンドラスが切り交わすがアンドレアルファスは右手に持った蓮の華の茎でアンドラスの顔を横払いに叩く。

アンドラスが後ろに吹っ飛ばされた!

「よい、代わる」

メファシェハの言葉にフラウロスも槍を構える。

また氷の礫が来たよ。

「Exhatio Congelatio(エクスハティオ・コンゲラート)

メファシェハがまた詠唱。

これもわかる。

クリーチャー・スレイ・ビート物質の変化の魔法だ。

上に向けたメファシェハの両手のひらから光が放射状に出て、氷の礫を消してゆく。

槍をつき出すフラウロス。

その槍を左右に華麗なステップで避けるアンドレアルファス。

アンドラスがフラウロスにソードを投げた。

右手にソード、左手に槍をフラウロスが構える。

一閃。

フラウロスのソードを孔雀の尾羽根が受け止めた。

フラウロスが槍をアンドレアルファスの頭上の孔雀の口に差し込む。

頭痛が消えたよ!

孔雀の超音波がとまったんだ!

槍から手を離しにソードを両手で握りフラウロスがアンドレアルファスの孔雀の尾羽根と切りむすぶ。

うちかかる。

紫色のザクロとオレンジのミカンがメファシェハに向かって飛んでるがアンドラスが立ちふさがり、何故か2つの球に黒いカラスの羽根が果物に刺さってゆく。

2つの果物は何か嫌な感じにベタベタした汁を振り撒きながらアンドラスから逃れてメファシェハに向かおうとしてる。

アンドラスは2つの球、メファシェハは氷の礫、フラウロスはアンドレアルファス自身。

膠着してる。

<太賀氏これはアンドレアルファスだが、違う者も混じっている!このままではいつもの物種の封印が出来んだろう!力で封ずる!>

メファシェハがピンチだ、僕にできる事ないか?

僕にできる事!

「……キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ……」

何だろうこの声は?

ズタボロのマサキチくんだ!

手のひらを外側にして上側に小指下側に親指。

右手の人差し指が外側、左手の人差し指が内側に重なって後は右手の中指、左手の中指、右手の薬指、左手の薬指、右手の小指、左手の小指って交互に組んで、左右の親指の爪先を合わせてる。

……できる事ないが、マサキチくんの真似でもしよう。

手のひらを向こうに。

指先組む。

どうか、ワダマサを解放してください。

ワダマサも孔雀も助けください。

どうか僕達の力になって下さい。

フラウロスやアンドラスみたいにワダマサも僕達の力になるようにしてやって下さい。

マサキチくんの声に合わせる……今だ!

『オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ……』

あ、アンドラスが相手にしてた2つの球……ザクロとミカン……が、カラスの羽根ごと光って消えたよ!

メファシェハが抑えてたの降り注ぐ氷の礫もだ。

アンドレアルファスの手にしてた蓮の華も消えてる。

孔雀の尾羽根も違うのが舞落ちてる!

<物種を!>

「マサキチくん、アミュレットであれを封印する方法ある?教えて!失敗したらやり直せばいいんだから!」

マサキチくん呪文をやめた。

「九回、線ができれば有るかも」

「待って」

ポーチをかき回す。

姉ちゃんにもらったアミュレット入れた袋ん中を見る。

「大丈夫」

「まず、独股印を結んで口で臨と唱えます、次に大金剛輪印で兵、外獅子印で闘、内獅子印で者、外縛印で皆、内縛印で陣、智拳印で烈、日輪印で在、宝瓶印で前をそれぞれ唱えます。太賀氏ちゃんはそれにあわせてアミュレットを左上の横払いから左上のたて払い、の横払いたて払いの繰り返しを九回、横払いで終わるまで投げて下さい」

メファシェハわかった?

<格子型だな>

「オッケー」

「臨」

コマッちゃんのワームのしおりと文庫本なげる。

「闘」

ユッくんの水晶球とフェルトケースなげる。

「兵」

父さんのミニお守りと母さんのミニお札なげる。

「者」

アッくんのキーホルダーとかずはちゃんの銀の花。

「開」

ワダマサのストラップとハッシーのメタルプレートなげる。

「陣」

マサキチくんの消しゴムと消しゴムケースばらしてなげる。

「烈」

万千穂さんのメノウとフェルト袋なげる。

「在」

ハァくんの碁石と姉ちゃんの靴下紙袋ごとなげる。

「前」

姉ちゃんの貝殻とこの袋自体だ、なげる。

メファシェハが動かしてくれたアミュレットの間に銀色に光煌めく線が横払いたて払いの順に九本浮かび上がった。

キラキラした格子型の光がアンドレアルファスを包んだ。

アンドレアルファスとの体から舞っている孔雀の尾羽根とソードで組み合っていたフラウロスが、ソードをアンドラスに還して、赤い瞳でアンドレアルファスを隠すように包む銀の光を見る。

アンドラスも落ちていたフラウロスの槍を拾い上げ、フラウロスに渡して、どこまでも高く伸びるきらめきを、アンドレアルファスを包む光を見ている。

「……オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ・ラ・キランデイ・ソワカ。オン・マユ……」

マサキチくんの声が広がる。

反対に光がアンドレアルファスを露にしながらすぼまり、ワダマサのおでこから伸びるひとすじの光になり、そしておでこに吸い込まれるように消えてった。

「まぶし」

閃光が一瞬広がり、そこにはアンドレアルファスじゃなく、ワダマサとその頭に座る孔雀がいたさ。

「還元」

メファシェハの言葉で、主に、僕の汚れたジャージとズタボロのマサキチくんが元通り綺麗になってくぞ。

いつの間ににか回りも明るくなった。

「はぁ」

ため息ついた頭に孔雀を乗せた目がギリギリ出てるワダマサをハッシーとコマッちゃんが左右から支えてる。

「ごくろうさん」

「おめぇも、なんだかな」

コマッちゃん、ハッシーとワダマサがぎこちなく笑っとるな。

僕とマサキチくんでアミュレットを集め袋に入れたさ。

「あ、ここの孔雀も捕まえたんだ!」

お、豪ちゃんが走って来たそ。

「向こうアヒルと孔雀は捕まえたんだけど七面鳥とニワトリがすばしっこい」

時間、まだ3時間目も終わっていないんかい。

全校生徒が出てる校庭はまだ混乱してるな。

原因はC班が鳥小屋の扉をうっかり逆に曲げて閉まらなくなっちゃって御鳥様の大行進になったんだって。

どうやっても孔雀が降りないワダマサは、孔雀に好かれたんだなと妙ななぐさめ方を校長先生にされてた。

そんでも給食前には七面鳥もニワトリも全て捕まり、ワダマサも孔雀から解放されたさ。

教室に戻りながマサキチくんに聞いた。

「なんであんな方法を?呪文とか」

「アンドレアルファスが一言『あたしがアンドレアルファスなら』って言ったから、これはアンドレアルファスじゃ無いんだと思って、あと戦う時に蓮の華のと孔雀の尾羽根で戦うし、御師様を狙って飛んでたのオレンジといちじくだったから、あ、これは聖なる狂人、ドゥルクパ・クンレイの領域だと思って一所懸命考えました」

「なんで?」

いやあれはザクロさよ。

ザクロとミカン。

いちじくちがう。

それにアンドレアルファスだよ。

メファシェハはアンドレアルファスに、別のモノが混じってるって言ったんだから。

「だって、オレンジ、いちじく、蓮の華に孔雀の尾羽根もってるのって孔雀明王ですから聖なる狂人、ドゥルクパ・クンレイの専門分野ですよ」

「な、なんでよ?」

じゃ、アンドレアルファスに孔雀明王が混じってたんだよ。

でもマサキチくん断言するなぁ。

「孔雀明王は仏教の明王で聖なる狂人は仏法僧ですから」

「そうなんだ」

あんまわからんかったが、ワダマサが無事で良かったさ。

さあ給食だ。

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