Q初めましてから始めませんか?Aそんな余裕はありません
振り向くと三毛子さん頭のコマッちゃん、僕をにらんでる!
「ギャオォーン!」
大型猫科の吼え声。
耳にビリビリひびくぅ。
こりはマズイでしょ。
「ピィィー」
うあ、頭ガンガンする!
鷹だか鷲だか超音波みたいな声で鳴くんかい。
窓に逃げる。
開かない!?
さっき開いたのに!
持ってるデジタルカメラ、ガラスにゲシゲシ叩きつける。
割れない!?
デジカメが壊れちゃったよ!
三毛子さん頭コマッちゃん大口開けてる!
「ウァン」
三毛子さん頭の目が、目が火山のマグマみたいな赤に輝く!
三毛子さん頭コマッちゃんの回りに赤い火が浮かんでる。
逃げ、逃げる!
三毛子さん頭コマッちゃんが槍を振る。
とたんに赤い火から炎の帯が、延びてくるぅぅ!
後ろドアに逃げる!
さっきまでいた窓際の暗幕とカーテン燃えてんですが!
後ろもドア開かないぃ!
「ウァーン」
また、三毛子さん頭が吼える!
今度は火が爆発したみたく拡がるんだが!
助け、誰か助けてくれるかな?
えぇい!ゲームの文章入れ換えて!
「中野太賀氏が命じる!我がレスペクトゥス!出でよ、メファシェハ・カヴン!」
「やっと呼んだと思ったら、まったく。使役獣みたいに召喚しないでよね」
突然目の前に制服姿の黒髪の女の子が現れた!?
「……shield……」
両手を前に伸ばして炎を受け止め続けてる!
「あれは、フラウロス。まだ憑依本体と融合が出来てないから良いけど、時間がたつと厄介な相手よ」
炎が治まると女の子は掃除用具入れからモップを数本と雑巾いっぱい取り出すと、何か呟いた。
「……flying……go!」
女の子の手からモップが周りの雑巾達が浮かび上がり、次々と三毛子さん頭のコマッちゃん……フラウロスに突っ込んで行く。
うっとうしくまとわりつく雑巾なんか。
フラウロスはモップを槍で叩き落とそうとするけど、早くて当たらない。
「まだ、正三角形の封印を使えば抑えられる時間だ。物種を!」
「物種?」
思った瞬間イメージが流れて来た。
<大切な人からの品>
「軌道は取るから」
を投げろ。
アッくんのキーホルダー。
ワダマサのストラップ。
ハッシーのメタルプレート。
いっぺんに投げる。
<バカー!タイミングが>
ってイメージが、何で?
あ!
フラウロスが前に出たんで三角形の封印が、後ろに行っちゃってる!
形も横長な二等辺三角形!
ねぇ、前に三角形は?
思ったから、女の子を見るとウィンクしてきた。
伝わってる?
「がオン」
また炎がこっちに!
間に滑り込んだモップが燃え上がる!
えぇと、ポケットあさって。
コマッちゃんの文庫本、投げる。
マサキチくんの消しゴム、投げる。
あと一個なんかなんか!
「ギャオォーン!」
うわぁ!
炎のつぶて!?
今度は雑巾がいっぱい燃え上がる!
「……storm……hurricane……」風が!
吹き飛ばす!?
女の子がかばってくれた!
「ピィィー」
この鳴き声キィーンてしつ耳が痛てぇ。
カバン!
がさがさして、姉ちゃんの音楽の教科書を足元に叩きつける!
フラウロスの真後ろのアッくんのキーホルダー、右手前のコマッちゃんの文庫本、左手前のマサキチくんの消しゴムが淡い光で正三角形に結ばれた!
フラウロスの左後ろのワダマサのストラップ、右後ろのハッシーのメタルプレート、真ん前の姉ちゃんの音楽の教科書も淡い光で正三角形に結ばれる。
真ん中にフラウロス。
フラウロスにまとわりついていたモップが、槍にからめ落とされちゃった!
その時、二重の正三角形から天井に向かって虹色の光が強く延び上がる。




