本当に見えていたんかな?それとも本当に目の錯覚でしたか?
5時間目は理科第1教室に移動なんだ。
でだ、今日は何回目ってほど指された。
今回も教科書朗読だけ。
ここ、動くの班でなんで、ちょこちょこコマッちゃんと話す。
『順番がへんだったんじゃ』とか『単語まちがえとらんか』とか『ちゃんと思い出せ』とか……何かせめられてるような?
あ、授業終わりのチャイムだ。
あぅ、宿題出た。
教室戻って、6時間目は音楽室。
また移動。
コマッちゃんは音楽係りなんで教科書とか持って走る。
「先いく」
バタバタバタ……。
「廊下は走らない!」
ヒステリックババァの声が聞こえるなぁ。
あり、音楽の教科書忘れた。
借りよう。
「すんません」
声かけて、2組に入る。
アッくんとワダマサ……いた。
「すまぬ、音楽の教科書貸して」
「ごめん、今日音楽ない」
ワダマサ。
「じゃ、ハッシーんとこ行ってみる」
「まてまて、これ。今年は現物」
ワダマサに何か握らされた。
見てみると、極小インゴット形のストラップ。
「これ誕生日の」
アッくんも何かちっさい紙袋をくれた。
袋を開けるとメダルの形のストラップ?キーホルダーだ。
「ありがと」
今年はちゃんしたプレゼントもらった。
んで、1組、1組。
「すんませぇん」
ハッシーのいる1組の教室ん中に向け声かけ中入る。
「太賀氏くん、どうしたの?」前の方の席で何人かでしゃべってた姉ちゃんにめっかった。
「音楽の教科書ハッシーに借りに……」
「あるから。どうぞ」
姉ちゃん、カバンの中から音楽の教科書出して僕に。
「弟思いぃ」
「さすが良姉」
姉ちゃんの友達が言う。
「家で返してくれれば良いから」
て僕の目をにらみながら姉ちゃん。
あぁ『家まで持って帰れ。ここに返しに来るんじゃねぇぞ』なのね。
「あんがと」
「あ、太賀氏くん、目に、え、女の子?」
「……はぁ!?」
はぁ!?姉ちゃん、鏡ないのに見えるんか!?
「なに言ってんのよ舞沙枝、あんたが太賀氏の瞳に写ってんのよ」
今は姉ちゃんの友達の言う『姉ちゃんが写ってる』のに乗っかろう。
「姉ちゃんに似て目がキラキラ鏡だからかな?僕?」
一応んなこと言って、さて音楽室に逃げべ。
トイレに入る。
済ませて手を、やばい。
鏡の中から女の子が、あわてて座る。
「おぉい、こっち来いな」
しゃがんだまま引っ張られた。
ハッシーだ。
廊下の手洗い場の鏡の無いところで、ハッシーと一緒に手を洗う。
ハンカチ、ハンカチ。
「これやる、じゃ」
生徒手帳の透明カバーから何か出してハッシーがくれ教室に戻ってくた。
楕円形のきらめくメタルプレート。
浮き彫りでサンドワーム。
アイドルユニットがやってるスポーツドリンクCMの中でも見るやつだ。
「ありがと」
一応お礼。
で授業。
指された。
最悪。
ピアノの脇に出て、始めにソロで三番まで唱わされた。
それこそ『助けて助けて、頼んますメハセハ・カブンさま』な気分。
コマッちゃんは目立たないように人の間に溶け込んでるし。
チャイムなれ、早くなれ。
チャイムだー。
今日は6時間目までだから、後は教室戻って、掃除、帰りの学活。
「太賀氏読んでみる?」
コマッちゃんが文庫本をくれた。
「ありがと」
この後は部だ。




