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第9話「上位管理者」
空に開いた“それ”は、目だった。
巨大な、ありえないほど巨大な目。
世界の外側から、こちらを覗き込んでいる。
「……見られてる」
レイの背筋が凍る。
「当たり前だ」
男は低く言う。
「ここは本来“見られる場所じゃない”」
目が、動く。
レイを捉える。
「対象特定」
空から声が降る。
「自由系統への侵入を確認」
「修正を開始します」
レイは叫ぶ。
「また修正かよ!!」
次の瞬間。
世界が“書き換えられる”。
地面が消える。
空が反転する。
重力が狂う。
「くっ……!」
レイの体が宙に浮く。
「落ち着け!」
男の声。
「ここは自由系統だ!」
「……つまり!」
レイは理解する。
「俺が決めればいいんだろ!!」
拳を握る。
「元に戻れ!!」
瞬間。
世界が元に戻る。
「……できた」
男が笑う。
「いいセンスだ」
だが。
空の目が、さらに開く。
「適応確認」
「対象、危険度更新」
「排除レベル:最大」
空が裂ける。
無数の“管理者”が降りてくる。
「……多すぎだろ」
男が舌打ちする。
「ここで終わるか?」
レイは答える。
「終わるかよ」
目を見上げる。
「壊す」




