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 30代の大男、神原嵐率いるエデンの治安維持部隊――『楽園解放』はとある寮のロビーに集結していた。彼らは元々エデン破壊論者の集まりであり、こうしてエデンを守る側として受け入れられ、さらには住居まで用意されていることにはエデン側の策略の匂いがするが、現時点では気にしないことにしていた。


 ソファーに座っている者もいれば、忙しなく動いている者もいる。さらに言えば、年齢層もバラバラだ。初老の女性もいれば、高校生くらいの男性もいる。全員、特殊部隊が着るようなアーマーに身を包んでいる。だがそのアーマーはかなり軽量化されていて、見た目に反して通常通りのパフォーマンスをすることが可能だ。


 支給されたとき、神原はエデンの技術力に感心していたらしい。

 しかも、彼はカントリーでの戦いで片腕を失うほどの激戦を繰り広げた。そこから生還したのもそうだが、義手兼デバイスである左腕に全く違和感を感じない――寧ろ普通の腕である右腕よりも体に馴染んでいるという点には、恐怖を感じたくらいだ。


(少しだけ、黒神と戦ッておいて良かッたと思うぜ)


 彼らがアーマーを着ているのには、もちろん理由がある。

 そして、その理由を示すモノが神原のデバイスに届いた。


「来たぞ」


 バラバラに行動していた『楽園解放』のメンバーが一斉に神原の方を見る。それを確認した神原は届いたモノを空中に映し出した。

 彼の左腕から投影されているのは、とある場所で行われている戦闘の映像だった。そこには、神原と激闘を繰り広げた黒神終夜の姿も映っている。


「全員、確認したな? ここに映ッているのはクローンの実験である可能性が高い。もし事実ならば明確な倫理違反だァ……とまァ、決まり文句は置いといてだ」


 神原は座っていた椅子から立ち上がり、周りを見回しながら告げる。





「さァ、お仕事の時間だ」

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