Section25
Claire
――気が重い。
ティアナはそっぽを向いて、ルーシェはずっとうつむきっぱなし。
何とか言いたい……けど、何も言えない。
ホテルについて、夕食を食べて、ずっとこんな感じ。
何とか言ってあげないと……いけないんだけど。
そう思っていたところ、ルーシェが私に小さな声で話しかけてきた。
「……クレア」
「え?」
まさか話しかけてくるとは思わなかったので、ちょっと驚く。
何を言い出すのかと思っていたら、口を開いた。
「……ごめん、いろいろ迷惑かけて」
「何言ってるの……ルーシェは……」
「――ごめん」
ルーシェはそれだけ言って、また黙ってしまった。
……私はなんて声をかければいいのか分からない。
ティアナも相変わらず黙ったままだ。
ジルにも言われたけど、どういう風にしながら仲裁すればいいのか分からない。
みんなが二人のことを心配していて、仲直りすることを望んでいる。
なら……やはり私がちゃんとしないといけないかもしれない。
気がついたら、すでにもう時間は深夜だった。
なんだかいろいろごたごたしていて、時間が過ぎるのが早い。
それに、明日はティリンに帰る日だ。
こんな気分で帰るのはやっぱり気が重たい。
やっぱり、この旅行を楽しく終わらせるためにもなんとしても二人を仲直りさせたい思いでいっぱいだった。
そんな思いを抱えながら、私はその日を過ごしたのだった――




