表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美少女モデルは男子高校生!?  作者: 片霧 詩悠
3/8

モデル初心者編〜3〜

今日は土曜日、いつもならまだ寝ている9時を時計の針が指していた。昨日の夜はすぐに寝てしまったので今日は朝早くに目が覚めてしまった。


まぁ、8時35分起きだから朝早くかどうかと聞かれるとどう答えていいのか分からなくなるが……


………

……


周りには高層ビルがあり、朝日はしっかり見えないが端が少し見える。そこから光がさし、光の道が出来ている。どうやら今日も晴れの様だ。そんなことを考えていると、窓ガラスが風のせいでビュービューと言っている。今日は風が強いのかもしれない。桜は明日まで残るかな……


もうすぐ5月だ、そろそろ桜が全て葉桜に変わってしまう。どうやら今年も花見には行かないようだ。


(今までもずっと行っていないけど……)


しょうがないのでいつも通り本を読んで過ごすことにした。


本棚の前でどの本を読み直そうか10分程格闘して決めた本を持ち、自分のベットでダラダラしながら本を読む。最近の休日はいつもこんな感じだ。しかし、今日はいつもとは違う休日になるようだ……


スマホがなり連絡が来たことを教えてくれた。連絡帳に登録されているのは、母親と父親、あと永井だけだった。両親とは滅多に交流しないので多分永井からの連絡だ。



(こんな思考回路してる時点でやばいな、僕……)




メールの内容は、花見をしないか?大丈夫だったら返事をして秋葉原駅に来てくれる?というものだった。


(普段出かけないし今日ぐらいは家を出ても良いかな……)


そう思って凛は永井に返事を送った。


分かりました。差し入れを持って伺います。と


この時、凛はまだ知らなかった。これから会う人物はこれからの生活に大きな打撃を与える人たちだったなんて……



◇◇◇



凛は差し入れにジュースとお茶、あとお菓子を買って駅に向かった。

時間は11時集合で今は10時40分、まだ時間はあるが集合に遅れるわけには行かないのでそのまま集合場所向かって足を進める


(今日は誰がくるのかな……優しい人だったら良いんだけど)


そんなことを考えながら歩いていると待ち合わせの場所に着いた。

連絡先を知っているのは永井だけなので、着いたけどどこに入ればいい?と連絡を送ったそうすると永井から知らない連絡先が届き、もう付いてるらしいから連絡しあって先に集合しといて。とメールがきた。


ちょっと怖いが仕方が無いので新しい連絡先に登録した。


相手のこと知らないのに追加するのって怖いよね、怖いよね!


ーー永井に連絡先もらって追加しました。中条 凛です。よろしくお願いします。


硬い事務連絡のようになってしまったがそれは仕方ない……だってコミュ障だし!


挨拶を送るとすぐに返事が返ってきた。


ーーよろしく〜凛さん、駅の前にあるコンビニの前にいるよ〜。待ってるね〜


(良かった……返事きた)


凛は返事の内容より返して貰えるかが気になっていて返事の内容を確認する前に返事が返ってきた満足感で携帯をしまい、歩き出した。


……メールの内容を見ずに。


………


……


その後、駅周辺をささまよ



凛はメンバーの中で1番遅い集合になってしまった。


だが、遅刻しなくて良かった。と心の中で安堵していた。


凛が集合しメンバーが集まったところで初対面の凛は永井からみんなに自己紹介をするよう言われていた。


「ほら凛くん、みんなに自己紹介して」


永井が小声で教えてくれた。


「えっ、うん。僕の名前は中条 凛です。部活はしていません。これからどうぞよろしくお願いします!」


後輩が上司に初めて挨拶する時の様な雰囲気が漂っていたが幸い自己紹介を聞いていた女子がすぐに元気な声で挨拶をしてくれた事で何とかその雰囲気は無くなった。


「よろしく〜!私の名前は、橋野はしの 伊紗いすずって言います。私も部活には入っていません。好きなことは楽しいことと写真を取られる事です」


……ちょっと苦手なタイプかも。

明るいのは悪いことじゃないが僕にはちょっと眩しすぎて辛い。


「あの〜、写真を取られるってどういう事ですか?」


とにかく会話を続けるために質問をしてみた。

答えたのは永井だったが。


「伊紗はモデルをやっているんだよ!凄いよね!」


何でそんな自慢げなんだよ……

まぁ、自分の友達が有名で凄い人なら自慢したくなる気持ちも分からな………友達少ないからわかんないや。


「そんなんだ、凄いね!」


とりあえず荒波を立てないように無難にやり過ごそう。

今日は肉体的じゃなく、精神的に疲れそうだ……


その後、一緒にいた他のメンバーも自己紹介を終え、花見をする所に移動することになった。


アレ?


「永井さん、花見するのに何でそっちに行くの?」


これから花見をするのに何故か反対方向に向かって進んでいることに疑問をいだいて質問した。


「ああ、凛は華巫女はなみこ 桃花とうかのこと知らないんだ。教えてあげるよ」


永井は、華巫女さんについて説明し始めた。


どうやら華巫女さんもモデルで超有名らしい。最近は特に売れていて東京に一軒家を自腹でたてて一人暮らしをしていると言っていた。

その家の立地がよく、桜を上から見ることができ、とても綺麗な花見所らしい。

最後に、あと俺の事は永井さんじゃなくて永井って読んでよ……友達になったのに堅苦しいのは苦手でね。と付け足して話を終えた。


そして、華巫女は、凛のクラスの学級委員の永井の相棒である。


話が終わるとちょっど目的地につき、永井が電話で付いたことを連絡すると入口の扉が開いた。


そこから出てきたのは、髪色は金髪で長さは凛と同じぐらいの腰まである。


凛の方が少し長いかもしれない……


さすが有名モデルと思ってしまう綺麗な肌とくびれたライン、胸も大きい。顔は言うまでもない無く可愛い、これは、誰がなんと言おうと美少女いや、美女だった。



「いらっしゃい、永井さん、皆さん。部屋の準備は出来ています。どうぞ上がっていってください」


そう言って玄関を開けると他人の家に行くと感じる自分ちとは違う空気がした。


外から見て大きいな、と思っただけだったが内装はとても豪華だった。窓辺に近づくと段々桜が見えてきた。


ここは、坂の上にあるのでそこから見える景色は一面ピンクのカーペットだった。


「綺麗……」


誰かがそう口にした、同感だった。華巫女さんが本当に凄い人なんだなと思った瞬間だった。



◇◇◇



その後、桜を見ながらみんなが少しづつ持ってきたものを食べたり飲んだり、いろんな話題で盛り上がり一時間がたった。


(桜も見たしご飯も食べた、そろそろ帰ろうかな……)


そう考えていると永井が、


「これからどうする?」


とみんなに向けて質問をした、凛には爆弾発言だった。


(えっ!?桜見てご飯食べたら終わりじゃないの!?)


凛は小さい頃、両親と花見に行ったのが最後だったので学校の友達との花見はしたことが無い。なので何をするのか分からない……


普通は花見をした後そのまま遊ぶのだろうか……


「そうねぇ、トランプでもやる?」


華巫女さんが無難な提案した


「いいね!トランプやろっ!」


橋野さんも遊んで行くつもりのようだ。


(……これは、遊んでいくしかないかなぁ〜)


「それじゃ、ババ抜きするか」


「いいわよ」


「いいね!」


永井の提案に華巫女さんと橋野さんが賛同し他のメンバーも参加することになった。



◇◇◇



ーー30分後ーー



「華巫女は強いなぁ〜」


と褒める永井はババが残り、残り枚数は2枚


その向かいには、


「も〜、わかんないよ〜」


橋野さんがどっちを引こうか迷っていた。


残りのプレイヤー人数は2人永井と橋野だ。


「ほら、早く取っちゃいなよ〜、どうせ引くまでわかんないんだから」


永井のポーカーフェイスは完璧だった。そのため橋野は更に迷っていた。


「む〜〜〜」


そして悩んだ末、右を引いた。


橋野さんは目を瞑り、少しずつ開くと結果は、


「やった〜〜!」


「あっ、負けた……」


橋野さんの勝利で終わった。


「うふふ、楽しかったわね」


華巫女さんはとても楽しかったようだ。


「ああ、俺は負けたけどな……」


永井は不服そうな顔をしたが多分楽しかったのであろう。口では渋っているが目は楽しそうだった。


「さて、今日はこれぐらいにして帰ろうか」


永井がそう言って立ち上がると残りのメンバーもそろそろ帰ろうかなぁって感じに一緒に立ち上がった。


「分かったわ、今日は遊びに来てくれてありがとね」


「いや、花見するために場所を貸してくれたりこちらこそありがと、また機会があったら遊びに来るよ、良いかな?」


「ええ、他の皆さんも用があったら気軽にどうぞ」


「それじゃ、さよなら〜」


橋野の合図(?)で全員が挨拶をして駅に向かって歩き出した。


(そう言えば僕、今日あんま話して無くね……?)


まさに空気だった。



◇◇◇



駅に向かって歩き出して少したった時、突然思い出したかのように永井が話し始めた。


「そう言えば、華巫女がモデムだってのは話したけど、どこの会社か言ってなかったね。ビューティクチャー社ってところが出してる雑誌に載ってるよ、機会があったら買ってみな、なかなかいい感じだよ」


そう言って永井は、ビューティクチャー社の雑誌の華巫女さんが載っているところを見せてくれた。


(ビューティクチャー社って同じ会社じゃん、てことは僕と同じ雑誌に乗って、いる?レベルは違いすぎるけど……)


「ああ、ちなみに私もビューティクチャー社のモデルだよ〜」


そう言って永井の持っている雑誌のページをめくって見せてくれた。


(マジか、橋野さんもビューティクチャー社なのか……近くに集まりすぎじゃね?偶然って凄い……

………

アレ?これって不味くね……?)


学校の知り合いには男子として生活しているけどモデルの仕事は女子として生活しなきゃ行けない。てことは、仕事で僕が凛と言うことを隠しきらないと行けなく、なる?


そんなことを考えていたら駅についてみんな解散しようという話になっていた。


「それじゃみんなバイバイ〜」


橋野さんが元気に挨拶するとみんなも挨拶をして別々家に向かって歩き出した。



今考えても思いつかなそうだから、とりあえず家帰ってシャワー浴びながら考えよう……



その帰り道でスマホの電話が来たことを教えるアラーム(?)がなった。


「もしもし〜、凛君ですか?加宮ですけど。今日は友達と遊びに行ったみたいですね」


電話をしてきたのは加宮さんだった。


「……はい」


(なんで知ってんだよ……)


「実は待ち合わせをしているのを偶然見てしまって」


(えっ、加宮さんもしかして心わ読めます?)


「ああ、はい。友達と花見に行きました」


「へぇ〜いいな〜、ってそこじゃない。なんで橋野さんと一緒にいたの?彼女うちのモデルよ」


なんかこの人、本気で焦ってる……


「今日聞きました」


「同じ会社のモデルの人たちとは関わんない方がいいよ、学校でもしバレたら君は終わりだからね?」


アドバイスかな……まぁ自分でもやばいと思ったけど


「はい、バレないようにガンバリマス」


「なんでカタコト?まっそうゆうことで明日は本社に来てください。どうやってバレないようにモデルをやるか考えようの会をしよう!」


(文節おかしくない?まぁこの人だししょうがないか……)


「分かりました。明日伺います」


「待ってるね〜バイバイ〜」


友達と電話しているようなテンションで加宮さんは電話を切った。


「はい」


一応自分でもどうしたらバレないか考えておこう……


そう思った。


◇◇◇




学校では友達として、仕事ではライバルとして、二つの姿を使い周りを騙し続け凛が秘密を守るための戦いがここから本格スタートする。




ーー雑誌発売日まで4日後


ーー新入生を迎える会まで6日後


今回はモデルの2人、橋野と華巫女を登場させるために作った無理やりなところなので桜の時期がちょっとズレていたりするのは多めに見てください。


書き方のアドバイス、修正する所見つけたら教えて貰えると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ