第12話 騒動の渦中で送る、学園での1日。そして、告白の返事はまだ出来ていない。
第12話目の投稿になります!
物語進行上の都合により、作品タイトルの一部と章タイトルの一部を変更致しましたm(_ _)m
尚、本文内容は変更しておりませんm(_ _)m(令和3年10月21日に修正&改稿済)
学園正門前での騒動から少し経ち、僕と沙苗は教室に移動して、教室内に入る。
すると、教室内に居た全員が一斉に、教室の扉から入ってきた僕と沙苗を見てくる。今まで注目されたことないから、少し恥ずかしい気持ちになる。そして、僕と沙苗は囲まれて質問攻めに……。
『皆っ!!学園中で話題となってるご両人が登校してきたぞ!!』
『ねぇねぇ、瀬戸崎君ってさぁ、瀬戸崎財閥グループの御曹司なの?』
『2人揃って登校してきたけど、もしかして2人は付き合ってるの?』
そんな感じで、クラスメイト達から色々な質問を投げ掛けられるもんだから、僕は一旦、皆を落ち着けることにした。
「皆、おはよう!そんないっぺんに質問されても答えられないから!!だから、落ち着いて、1人ずつ質問してきて欲しい。僕も西園寺さんも困惑してるからさ。」
「ごめんなさい、瀬戸崎君。気になっちゃって、つい、ね。まずは、私から質問しても良いかな?」
そう謝りつつも質問してきたのは、僕と同じクラスのクラスメイトである、桜坂詩織さんだ。
成績は常に学年上位をキープしており、運動神経も抜群である。髪色は銀髪でセミロング。身長が低く小柄で可愛らしい容姿をしている。その為、密かに男子生徒達が彼女を恋人にしたいと思っているらしい。まぁ、彼女に告白した全ての男子生徒は敢え無く玉砕したという話も聞く。
その詩織さんからの質問が気になった僕は彼女に聞く。
「僕に質問?答えれる範囲内であれば答えるから、質問をどうぞ。」
「ありがとう。単刀直入に聞くけど、瀬戸崎君が瀬戸崎財閥グループの御曹司なのかな?」
「うん、そうだよ。僕が瀬戸崎財閥グループの御曹司だよ。」
「(正確には、俊吾は瀬戸崎財閥グループの現会長だけどね!)」
僕にしか聞こえないようにしながら、僕が言ったことを訂正する沙苗。
「やっぱり、瀬戸崎君が瀬戸崎財閥グループの御曹司だったんだね。けど、どうして今まで隠してたの?自分が瀬戸崎財閥グループの御曹司であることを、さ。」
「隠したくて隠してた訳じゃないよ?それにさ、〇〇財閥グループの御曹司だ!!って、自分から言いふらす必要ってないじゃん?別にさ。生まれた家が、たまたま財閥グループだったってだけで、僕自身は凄くも何ともないしさ。だから言わなかったんだよ。」
「そっか。瀬戸崎君の答えを聞いて、納得した。んでさ、これは私だけでなく学園中の皆が気になってる事だと思うんだけどね……瀬戸崎君と西園寺さんの2人って、付き合ってるのかな?ほら、2人が朝、同じリムジンに乗って登校してきたからさ、気になっちゃってね。」
僕の答えに納得した桜坂さん。だが、次の質問に対し、僕は直ぐに返答する事が出来なかった。そんな僕を察してか、隣に居た沙苗が僕の代わりに、桜坂さんへ返答する。
「瀬戸崎君とは付き合ってないよ?一緒に登校したのは、色々なタイミングが重なったからなんだよね。だから、私と瀬戸崎君は付き合ってません。(私から告白して、今はその返事待ちだなんてのは、流石に言えないわね。俊吾にも悪いしね。)」
「な~んだ、付き合っていなかったんだぁ。勘違いしちゃってごめんね?」
「ううん、気にしないで!寧ろ、こっちが勘違いさせちゃってごめんね?って感じだから。だから、桜坂さんが謝る必要はないわよ?」
「ありがとう!これで、私からの質問は以上かな。って、もうすぐ予鈴がなっちゃうじゃない!」
『げっ!?マジだ!!質問攻めの続きは、次の休み時間に持ち越しだな!!』
『私も質問したかったのにー!!』
そう言って、それぞれの席へと散っていくクラスメイト達。桜坂さんの質問時間だけで解放されて、正直言って助かったと思う。それと、沙苗にも感謝だな。
流れに乗って、僕と沙苗も自分の席に着席する。そんでもって、僕は沙苗に感謝の気持ちを込めて、メールを送る。
『沙苗、さっきは助かった。マジ感謝してる!ありがとう!!あのままだったら、終始無言状態だったからなぁ。だから、しつこいようだけどマジで感謝してます!!本当にありがとう!!』
メールを送ってから直ぐに沙苗からの返信がくる。文章、打つの早すぎっ!!って思いつつも、メールを開いて内容を読む。
『大好きな俊吾の為だもん!!私に感謝してるのなら、俊吾の家に戻ったら告白の返事を聞かせてね?絶対だからね!!どんな答えを俊吾が出そうとも、私は俊吾から離れるつもりは一切ないからね!!寧ろ、私のことを好きになってくれるまで、猛アタックしちゃうかも♪それじゃ、今日も1日頑張りましょう!!俊吾、大好きだよ♡』
こんなメールを送られても、恥ずかしくて誰にも見せれんわ!!!顔が熱い!!
それ以降、休み時間になる度に、クラスメイト達から質問攻めにあったりしながらも真面目に授業を受け、気付いた時には放課後になっていた。
そして、僕の席に沙苗がやって来る。
「俊吾、帰ろっか!」
「そうだな、帰るか。正門前に相良が迎えに来てるしね。」
「だね。待たせるのも申し訳ないから、早く行きましょ?」
そう言って、左腕に抱き着いてくる沙苗。周りに誰も居なくて良かったと思いつつも、僕は沙苗に言う。
「沙苗、此処、教室内だから。周囲に誰も居ないとはいえ、いきなり抱き着いてきたらダメだよ?」
「誰も居ないんだから、いいじゃない!あ、それとも抱き着かれて恥ずかしいのかな?かな?」
「……さっさと行くぞ!」
「あ、俊吾ってば照れてる~!可愛い♡って、歩くの早いから!!からかったのは反省しますから、歩くスピード落として~!!」
そんな感じで沙苗に抱き着かれたままの状態で教室を後にし、玄関で外靴に履き替えた後、正門前で停まっているリムジンに乗り込む。相良から「俊吾様、沙苗様、お疲れ様でした」と言いながら頭を下げられながら。
僕の隣に座った沙苗が、僕に言う。
「あ、俊吾?」
「ん?どうしたの?」
「昨日、家出した時に、私の服とかが入った旅行鞄2つをね、最寄り駅である北東公園駅のコインロッカーに預けてあるから取りに行きたいんだけど、良いかな?」
「そうだったのか。んじゃ、取りに行くか。そういう事だから、相良、先に北東公園駅に向かってくれ。」
「畏まりました。それでは、北東公園駅に向かいます。」
「ありがとう、俊吾!!」
そう言って、再び抱き着いてくる沙苗。頼むから、事ある毎に抱き着いて来ないで欲しいんですけども!!僕の心臓が持たないから!!!
その後、北東公園駅に寄って、沙苗がコインロッカーに預けていた旅行鞄2つを回収後、僕達は屋敷に帰るのだった。
未だに告白の返事を沙苗に返してなかった僕は決意する。今夜、沙苗に告白の返事を言うのだと───
次話タイトル↓
第1章 学年一の美少女クラスメイトとの同居生活開始編
第1章最終話 告白の返事。そして僕は、学年一の美少女クラスメイトとの同居生活を始める
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