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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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アルパインの呼吸!

9月になりましたがまだまだあつおま(^_^;汗


 我、意識が落ちてしまったコウのタローをとりあえず地上に戻すことにする。


風魔法・下降気流ダウンドラフトでコウのタローを纏っている空気の繭ごと地上へ送り込みます。おっと! 勢い余って地上に叩きつけないように、下から弱めの風魔法・上昇気流アップドラフトと空気の繭に風魔法・空気枕エアクッションを掛けておきましょう。さて、我はラプロスに乗って行きますか。


wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww




  地上について、コウのタローが気付くまで待機です。ウサギ達が起きてないか簡易ハウスに確認に行きましたがまだ寝そべってましたな。起きてはいないようだ。そしたら、コウのタローが起きたときに使うものを取りに行きます…… 戻ってみると、コウのタローが目を開けています。意識が戻ったようですな! そら、これを食え。


”これは……? ”

ビタミンEとニンニクだ…… 冷え切った体には命の糧となる……


”……クワーーーー! 胡麻と生のラウホではないか! こんなもん辛くて食えるか! 胡麻なんか食っても腹の足しにならんわ! ”


彼奴め、翼をはためかせて拒否しやがった! ヘボンダラ! さっきも言ったように、冷えた体にはこれが一番いいんじゃ! せっかく消化しやすいように我がゴリゴリとすり潰してやったのに! 食べ物を粗末にしてはいけません! 辛くて食べられないなら、ちょっと火を通します! 



我、いつ作ったかも覚えていない石鍋に、今擦った胡麻と、新たにニンニクをマギハンドデたくさん剥いて鍋に放り込みます。あ、ついでにクマの燻製肉も入れておきましょう。


そして、加熱! ここはむらなく加熱するのに火魔法・加熱ウォーミングを使いましょう。


”火魔法・加熱ウォーミング

”加熱する対象領域と加熱量を指定して下さい”

それじゃあ、この石鍋全体が、何度ぐらいがいいのかな…… とりあえず天ぷらと同じくらいでいいか、180度ぐらいで15分間加熱してくらはい。



この魔法って変な音聞こえないよな…… だけど石鍋がだんだん熱くなってきているのがわかる。鍋のフタに付けた穴から蒸気が出てきました。


うーん、ニンニクと胡麻のいい匂いがしてきた……ペロペロ。ジャーッという肉の焼ける音もしてますな。ペロペロ。いっかいフタを取ってニクをひっくり返して裏面も焼きます、じゅ~~……ペロペロ。うーん、おいしそう……



「クワッ? 」


お? 寝そべっていたアホ鳥が首を起こしたよ。奴もこのいい匂いを嗅ぎつけたか。匂いを嗅いだと言うことは、鼻呼吸? それとも口呼吸で舌で匂いを感じているとか?


「クワァァァ……」

”なんかうまそうな匂いがするのぅ”


お前、今鼻から息をしたな? その呼吸は浅い! もっと腹から深く息を吸わんかい! 腹式呼吸じゃ!



”腹からというが、腹には穴はあいていないぞ?” 


馬鹿者! 腹から、というのは例えじゃ! 胸回りだけでなく腹にある筋肉を使って呼吸をするのが腹式呼吸じゃ! そら、鼻から吸って、口からヒューと吹くように息を吐き出せ。これがアルパインの呼吸じゃ! 高所登山では、腹式呼吸が重要となる。浅い呼吸では、たちまち高山病にかかってしまう。7000mでの高山病は死にいたる……




”なーんか、説明口調じゃの? それより、そのうまそうな匂いのする奴はお前の料理と違うのか? 早く食わせろ! ”


”食うのはまだだ! このアルパインの呼吸を実践せよ! ”



こやつには可及的速やかにアルパインの呼吸を身に付けさせる必要があるのだ。そしてゆくゆくはアルパイン柱として……あれ? 此奴には横綱を目指させるんだったっけ? そもそもアルパイン柱ってなんじゃい? アルパインの呼吸;壱乃型モン・ブラン(白い山)を取得できれば、さっきの高いところでも気を失うことなく行動できるようになるのじゃ! 


何やら疑わしそうな目を向けてくるコウのタロー。そら、鍋の中身を食ったらまた特訓じゃ! とっとと食う!



”朝飯食ってそんなに時間が経っておらんのだが…… 食っていいのか? ”


だから~、食ったらまたトレーニングだから!



お読みいただきありがとうございますm(_ _)m


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