朝飯時の魔法
誤字脱字報告ありがとうございます。適宜修正させていただきました。
投稿する前に読み返しているのですが、間違いが多いのに気が付かない><
久しぶりの日曜昼下がりの投稿、皆様いかがお過ごしですか?(@@)
前回の反動でチョイ長め。
やれやれ、騒がしいやっちゃな! 我はウサギ達を布団に入れて寝かせた。布団はウサギが100匹潜ってもダイジョーV!
とは言い過ぎだけど、二匹程度なら余裕で全身入れる仕様になっております。ウサギの寝床はこれでよし。次は鳥の朝飯な…… 簡易ハウスに台所はないので、何か作業する場所はないのだ。大体、簡易、と名前に付いているように、我がちょっと滞在する用のハウスなので、そんな施設は作らなかったのだ。
だけど、アナやラム(主にアナ用ですな)が神樹さまの近くに控えているときはメシ作る場所もいるか。
我、キッチンを土魔法で作成…… 流し台と水をためるタンク、後は蛇口を作ります。残りは釜戸と燃料置き場、忘れずに煙突も作っとかなきゃ。燃料はたくさん集めた竹でいいか。それと、お水は…… 我が吐いてもいいのだが。
”静、静はおらんかぇ~? ”
我の呼びかけに静ちゃんがずるりと這い寄ってきた。おー、よしよし、おはよーさん。いままでどこにいたんだ? 神樹さまの根元? お水をあげてた? よしよし、ちゃんと神樹さまの面倒見てくれてるんだな、えらいぞ!
褒めたけど何の変化も見られませんな。当たり前のことをしたまでですと言わんばかり、平然としています。まあいいや、静よ、このタンクに水を入れてくれる? 無くなったら補充して、ときどきお掃除をしてな。
静は頭を振りましてタンクに頭を突っ込みます…… ざぶざぶと水の流れる音がしますな…… あっつー間に水が溜まりました。ん、あんがとな。水道の蛇口をひねると、水がでます。うん、これでよし。あとは、腹の中で作り置きしていた豚骨春雨を…… どこに出す?
我、簡易ハウスからでると、コウのタローが太陽を背に翼を広げていた! ちょうど頭のところに太陽が隠れている! ま、眩しーーーーー><(プフッ)! 頭が禿げていて二重の意味で><
”お前いまなんか笑っただろ? ”
ん? 笑ろてないで? 後光が差してたから眩しくて目が眩んだだけや! マブクラマブクラ!
コウのタローは目を細めて我を見る…… あかん! ここで耐えられなかったらまた騒がれるな! そらそら、さっさと朝飯にすんぞ! 簡易ハウスの前でテラスを作りまして、そこに白いテーブルと椅子、後は巨大パラソルで日除けをして。あとは…… 朝飯な。
コウのタローはコウなのだそうだが、元の世界の絶滅危惧種と比べると、大きさが尋常じゃなくでかい。つーか、虫とか鳥とか、この世界ってめちゃでかくね?
まあそれはいいのですが、彼奴のクチバシは細長く、豚骨春雨を食らうにはラーメンどんぶりだと食いにくいですな。我は、童話;ツルとキツネのごちそう、のキツネではありませんので、ほっそいクチバシでも食べられるように、首の長い壺を土魔法・物品作成で作りまして、それに口を向け、オェェェェェェ! 吐いているのではない! いや、吐いているんだけど吐瀉物ではないのだ! 我の体内にある秘めたモノモノが吐くことにより解放されます。その解放される物が、今回は豚骨春雨だっただけなのだ!
”え~~~…… ”
我の吐く姿を見ていたコウのタロー、疑惑の眼差しで我を見る。よかろう、それではちゃんと中身を見せて進ぜよう。我、どんぶり鍋を土魔法・物品作成で作りまして…… この魔法も便利なモノですなぁ。個体のモノならほぼほぼ何でもできますな。あ、箸もいくつか作っておきましょう。
オェェッと!
この効果音がいかんのかしら? でも気持ち悪くなってついでちゃうのよねぇ…… どうにかならんもんかねぇ?
”時空魔法を鍛錬することをお勧めします”
魔法の声のニコちゃん大魔王!
”魔王なのはあなたなのですけどね(ぼそっ)”
ん、今なんか言うたか? そんなことよりさっきのはどういうこと?
”時空魔法Lv.1収納箱をどんどん使っていけばたくさん貯蔵したものを吐き気なしにとりだすことができるようになります”
あーーー、時空魔法かぁ…… あれ、まだ水魔法が使えないから使用できないでしょ?
”ですから一刻も早く水魔法を使えるようにして下さい”
まあそうですなぁ…… そのために北へ向かうのですが、その北にいるマルス・プミラさまは水の種類のマルスプミラなんですかねぇ。我、それとなく尋ねてみるが
”さぁ? ”
やっぱり知らんのか。知ってたら黙ってそうだしな……
「クワックワッ! 」
”なにぶつくさ言っておる! それが本日の朝飯か! あんまりうまそうには見えないが…… ”
「何やらいい匂いがしていますね? それは御子がお作りになっものたですか? 」
神樹さま! 戻ってきたんだ! 黒色土の森にある写し木までいけました?
「ちょっと無理でしたね。まだ距離があるのか、それとも結界とやらに阻まれているのか…… 」
まあそっちはおいおいということで。黒色土の森の中に写し木を増やしたらいけるようになるでしょうが、徒に写し木を増やしてしまうと神樹さまの存在が知れ渡ることになりかねないし。
「知れ渡ったらまずいのですか? 」
まずくないですか?
「さぁ? 」
わからんか…… それもそうだな。
「クェッ!クェッ!クェッ!」
コウのタローが壺にクチバシを突っ込んで豚骨春雨を食ってらっしゃる! チョコボー○のキョロちゃんかお前は!
”うまい、うまいぞーーーーーー!”
そうか、そりゃよかったなぁ!
「私も御子の作られた料理を食べてみたいのですが」
神樹さまは食べる必要が…… あ、興味本位で食べてみたいんですね。わっかり申した。このどんぶりに入っている物を召し上がれ。
「どうやって食べるのでしょうか? 」
あーーー、箸の使い方がわからんか。それでは我のやるとおりにしてみて下さい。ヤッホーラリホー黄魔法!
”黄魔法・幻視! ファントム神樹、アシアティカ! ”
するとどうでしょう! 神樹さまそっくりの幻が現れました。ご丁寧にお箸をもっておりますな。箸も幻です。
「まぁ! これも御子の魔法? 」
さよです。幻を見せる魔法です。これで手本をお見せしますんで、その通りに動いてみて下さい…… 幻の精霊が現の精霊に箸の使い方を教えています。その間にもコウのタローは壺に入った麺を啜っておりますな……
「クワーーーー、クワッ!」
”うまいーーーー、もう一杯! ”
気に入ったようだ。神樹さまも箸の使い方を覚えて麺を啜ってる…… 精霊が味わかるものかね?
お読みいただきありがとうございます。
それではまた次回m(__)m




