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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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戻ってきた

金曜日の深夜(二日前?)に投稿しようとして失敗><



 我、迷い惑わしの森の中にぽっかりと空いたスペースに着地。


そこは以前大きな迷い惑わしの樹が狩れて倒れていたところで、現在はアナの寝床とかいろいろあるのだ。そのいろいろの中に神樹さまの写し木があります。その写し木のあるところなら精霊状態の神樹さまは自由に行き来できるのです。



 まあ、ここまで来たら後は通い慣れた道筋です。バインバインと跳ねていき、上り坂を登っていきますと、迷い惑わしの森を抜けて…… 本当はここに孤立円錐峰があるはずなのですが、我の結界のせいで認識できませんな。目の前には鬱蒼と茂る迷い惑わしの森が再び現れているのです。


しかーーーし! その結界なら我が作ったミサンガを着ければ、我の作った結界を出入りすることができるような仕組みになっているのです。我、体内に貯めているミサンガをオエッと吐き出して、口に咥えますよ…… 


つーか、我がいるのに結界張ってる意味あるかな? 一旦、結界解除しておきましょう。


”技能【ほどく】、光々峰に張った結界全部”





すると、どうでしょう! 


びふぉー;うっそうとしげったまよいまどわしのもり

あふたー:あさひにてらされたやまのしゃめん



山の頂上を見上げれば、大きな大きな木がえとります! あれぞ我が故郷、神樹さまです。





 いざ、神樹さまの元へ! 光ヶ峰を登ります! 跳びます! 跳びます! 這っていったら時間がかかるのでバインバインと跳ねていきます。アナのようにあっという間に駆けていければいいのですが…… それにしても時間がかかりますな。


もう朝だし、神樹さまは起きてると思うけど、あそこに残してきたコウのタローはどうでしょう? 奴は食い意地が張っているから、寝穢いぎたないに違いない! そういや、奴の寝ているところはまだ見たことがないな…… 




「クェーーーーー!」

”誰が汚いかーーーーーー! ”



あ、コウのタロー、起きてたんだ! 声は聞こえど姿は見えず、ほんにあんたは屁のような。



「クワァーーーーーー!」

”誰が屁かーーーーーーー! ”



都々逸に反応するんじゃありません! それと最初のは{汚い}じゃなくって、{寝汚い}と言ったんだからな!



”ふん! どうせワシの悪口だろうが! それより、ワシ腹が減ったぞ! 昨日の昼からなにも食っとらんだったからな。さっさと食いもん寄越せ!”




そういえばこいつ、昨日は日が暮れてから疲れたと言ってさっさと寝やがったからな。メシ抜きで寝るとか言って早々にお休みになったよな。




”おかげで今朝は腹が減ってしょうがないぞ! さっさと!さっさと!さっさと朝飯、しばくぞ! ”


なんか無駄に元気だな。昨晩飯食ってなかったらか、起き抜けに腹減ってるんだな。奴には昨晩使わなかったシケダを食わせるか。奴に豚骨春雨はもったいないな。



”こらーーーーー! ワシにもそのトンコツハルサメとやらをくわさんカァーーーー!”

「カァーーーー!」



カァー!て。お前はカラスか! 鳴き声がここまで響いてきた。目的地は近い! と思ってたら、神樹さまが側にいてはる! 精霊状態ですがな!




”神の御子、おはようございます”


あ、おはようございますです! ペコリ

あれーー? ここまで神樹さまこれるの? 我、動くのを止めその場で跳び止まる。



”あー、そのまま山頂に進んでください。待ってますので”



神樹さまはこの近くにある写し木から来たようです。もう少し山頂に近い場所に生えている写し木に一瞬で移動してた…… アレも一種の転移かな。我、再び山頂へアタック! 神樹さまはどこまで転移できるのかな?



”一番遠いのは迷い惑わしの森の中の写し木までですね。あれが一番元に近いのではないのですか?”


いやー、もっと遠く、黒色土の森の中に、一本ありまして、ゴブリンたちに守ってもらっているのですが。



”まあ、そうなのですね。それは面白そうです。どのあたりです?”



神樹さま、我がジャンプ登頂してるのに、楽々と我の移動先へ移動…転移してくる。方向は神樹さまのところから南西、今ある太陽の方向から120度ぐらい時計回りの方向に回転したところかな? この説明でわかるもんかね?



”神の御子の思念を読ませていただいたので理解できますよ。それとどのくらい離れているのですか? ”


そうですねぇ、距離にして150㎞くらいですかねぇ…… 距離のKmも思念でわかるもんですかね…… あ、そこはゴブリンの結界が張ってあるんですけど大丈夫ですかね?



”それではだめかも知れませんね”


迷い惑わしの森の中でも大丈夫なんだから、いけるんじゃないですか?



”それではやってみますね…… ”


神樹さま、む――――んと唸った! 唸ってる神樹さまを置き去りに、我、本樹の方へ向かいます! 我、写し木を次々に通り過ぎ、ついに登頂に成功! 



「クワ―――――!」

”遅――――――い! ”



なんか怒られてしまった。


お読みいただきありがとうございます。

それではまた次回(^^)/~~~

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