表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
753/786

眠たい奴ら

あー。なでしこさんたちは準々決勝で負けてしまった…… 私が途中経過を見たからなのか(T_T)ぐぬぬ…… 台風6号の次は台風7号が来るし。もう眠いから、寝りゅ!




  我の出した光魔法・探索光サーチライトを頼りに神樹さまのところまで一気に飛ぶ!


というより、滑り落ちるといった方が適切かも>< なぜならば、ハゲコウのタローが、光が向かっててもそれ以外が暗いので飛べない~とかぬかしやがるので、風魔法・空気壁で目標までの滑り台を作ってやったのだ!


 それはそれは急勾配の滑り台で、ときどき遊び心で勾配を緩やかにしたかと思えば上り勾配に変化させてちょっとした無重力感も得られる、楽しい楽しいジェットコースター! ラプロスも喜コンドル!ハゲコウのタローはなんか聞いたことのない叫び声……絶叫ですかな? をあげております。うんうん、楽シンドルようですなwww。

 





 時間にして20分ぐらいですかねぇ。山際はそうでもないですが、辺りはすっかり暗くなってます。神樹さまの周りにかけた結界も通過して、ズバッと到着です、ただいま帰還しました! そこには神樹さまがもううつらうつらしてます…… 後は水妖の静ちゃんが近くではべっておりました。あら? アナはどうしたの? 神樹さまが眠そうなので、我、ちょっとだけ光魔法を神樹さまに使います。お竹さんの時もそうだったが、我が植物に光魔法を使うと、その植物は日中と同様に活動するようです。でも、夜更かしをするみたいな感じだし、体(精霊状態だけど)に悪いかも知れないので、ちょっとだけ情報交換をしたら、すぐに休んでもらいましょう。


”ただいま戻りましたー、皆変わりありませんか? ”


「旅に出てからまだ1日しか経っておりませんよ…… とは言いましたが、アナはなんだか変わりましたね」



あちゃー、名前を変更したのが影響してるのかな? そのアナはどちらに?



「おそらく麓の迷い惑わしの森から出てますね。先ほどミサンガで話をしたので、しばらくしたらここへ来るでしょう…… で、そちらのハゲたカ…… コウのタローはともかく、そちらの火の鳥はどうしたのですか? また神の御子が新たに魔物を生み出したのでしょうか? 」



いや、まだ静ちゃんみたいになってないんだよねぇ…… いまだ我の使う火魔法の一種みたいな感じ。我の魔力を常に供給しておかないと消えてしまうようです。名前はラプロス、と名付けました。ラプロスや、ちょっと我の体内に戻っといて。


 我、ラプロスを吸い込みます…… しゅるしゅるーーーーっと細い管のような渦のような炎になって我の口の中に入っていきます…… すべて腹の中に収まったら、我の体内で火魔法・ファイアを使ってラプロスに魔力供給をしますよ。



 さて、それとは別に、ここにとある魔物を連れてきました。


「魔物…… ですか? 」



そうです、出かけてすぐにツノウサギの集団にあったのですが、その中の一匹が角二つあって仲間から除け者にされていたのです。だけど、雷魔法が使えるようなので、訓練してその集団の長にしようと思いまして。あと、アナの話し相手にもなるかな? しばらく面倒見て下さいな。


「それで、その者はどちらに? 」



おい、ハゲたコ…… コウのタローよ…… 何してる? 翼を広げて仰向けにうっして? 一日遊園地で遊び倒した家族を車に乗せ、自分一人で運転して帰ってきたお父さんみたいになってるぞ? それ、ラムちゃんを出せ!



”自分で出せ…… ワシはもう疲れた…… ”


あれ? 飯は食わんのか? まだシケダは残っているのだが? 



”…… 明日食う…… ”


明日は残ってないな。アナにやるから。



”…… では違うものを食べさせろ…… ワシはもう寝る…… …… …… ”


こらーーーー! こんなところで寝るなーーーー! せめて巣箱で寝なさい! 我、オエッとコウのタロー用巣箱を吐き出します。一応ウサギ共の住処から回収しておきました。そら、寝るならそこで寝んしゃい!




 コウのタロー、よろよろと這いずって巣箱にいきます。おっと、ラムちゃんは引きずらせないよ? 我、揺り籠からラムちゃんの首を咥えて脱出。この子はまだ寝ていますな。そろそろ起きてもいい気もする。神樹さま、この子が二つ角持つホーンラビットのラムです。


「眠っているようですが…… 」



正確には、我がこの子の魔力を吸収したから魔力枯渇になって気絶しているのです。



「それでは私も寝ることにします…… 神の御子…… 後はよろしく…… …… 」


神樹さまの精霊は徐々に薄くなっていく…… 我、光っていると寝にくいかも知れませんので、光魔法を使うのを止めました。これで起きているのは我ただ一匹ひとり…… あ、静ちゃんがいたか。でも黙っているからいないのと同じだな。



お読みいただきありがとうございます。

それではまた次回( ´Д`)ノ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ