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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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ラ・ムー誕生、そして連れ去り

もう何が何だか・・・頭抱える(ノ∀`)アチャー



おい! ジジイかババアかはしらんが、お前がホーンラビットのまとめ役か? なんで白い毛皮の奴らを仲間外れにしてたんだ? 



”いや~、あいつらはワシがまとめてたンとは違うんで。たまたまここで合流したんですが、ワシらの決め事を聞いてくれるんならいっしょにおっても良かったんですが。それより、そこの…… ツノナシのお姉さん? そこのヘビ、あーたのお連れなんでしょ? この縛られている魔法、とっちゃーくれませんかい…… ”



ワシ、ということはジジイってことかな? 決め事ってのは?


”そら、あーた。狩りは皆で、獲れた獲物は年寄り子供に最優先、揉め事はおこさない”


一見当たり前のようですが、数の少ないシロンボー達に、それはつらいんじゃね?



”そうだぜ、カーチャン! アニキ達が狩れた獲物も、オレラじゃなくってそいつらの年寄りとガキに流れてしまうんだ…… うん、やっぱりうめー! ”


というのは、イモムシの串焼きを食いながら話してくるシロンボーのゴー君。その隣で似た大きさのシロツノウサギ…… ロクかナナか…… そんな名前だったっけ? ロックとかセブンだった?



”改名してロックとなります”


あら、この声は…… やはり魔法の声の人ではありませんな。先ほど喋った方がロクだったか、ちょびっと光ってまた消えたら改名されたようです。セブンの方はあってた^^。そのあってた方が



”そうそう、それであんまりオニゴまで食い物回せなかったし”


そういう場合は小さい子にご飯を回すべきでは?


”だって小さいとそれだけ死にやすいからなぁ”

”なるたけ生き残りそうなやつが飯をくわないと”


それだったらお前らのうち、一番強いやつ、テンかな? そいつが食い物独り占めしたら、お前ら死ぬことになるじゃん。



””そこはそれ、ハラカラということで””



うーん、同族意識と個体生存の微妙なところでラムちゃんまで食い物が回ってこないであんなにカラダが軽かったのか。しかしそれも今日までだな。ラムちゃん、雷魔法が使えるようになったらあっという間にシケダとか他の虫も狩れるようになるぞ!


”ラムちゃん、雷魔法が使えるようになったらあっという間にシケダとか他の虫も狩れるようになるぞ!”

”ラムちゃんて誰だ? ”

”それ、オニゴのことじゃね? ”

”カーチャンは何でオニゴを気にかけるのか? ”


ラムちゃんよりちょいと体が大きいニー、サン、シーがひそひそ話をしています。シケダの脚をかじってますな。我の分割思考の技能はまだまだ甘いのかしら? あのなぁ、ラムちゃんは体つきこそ貧弱なものの、すげー魔法を使えるようになったんだぞ? 君等ツノウサギは無魔法しか使えないようだがな。君等の狩りスタイルより、もっと効率的に獲物を狩ることができるようになれる、ハズ。ふむ、ラムちゃんを此奴らの長にしたら、も少しこのツノウサギ集団の生存確率は上がるかも知れません、というか、かもではないはず。


”そりゃ無理だよカーチャン”

”そそ。オニゴなんかじゃオレ達ですら纏められないし”

”ましてやいわんや、あいつらがオニゴの言うこと聞くわけもない”


うん、まあそうなるわな…… 今まで散々虐げられてきたのが急に祭りあげられても、なぁ…… しかし魔物界は実力主義じゃないんかい? ラムちゃんの雷魔法がより強力になれば…… まあ、さっき見た位じゃ、ちょっとだめか。ちょいと考えまして……





よし! 我、一大決心をする!


”ラムを我が住処に連れて行き、特訓を行います”


ファントム・アナに宣言させます。周りの者共は、え? 何言ってんの、こいつ? みたいな顔をしてます。



”あの、アナスタシア様…… ラム、というのは……? ”

”ラムは、そこのシロンボー達のハラカラのこと。我がそう名付けた…… ラムを特訓し、またここへ連れて帰り、その者が皆を指導できるようになったと判断したら、ラ・ムーとしてこちらへ戻してやろう”

”その、アナスタシア様…… ラ・ムーというのは……? ”

”ラ・ムーとは、古にあった王国の王…… 指導者のこと…… その国では皆がよく働き、女・子供が飢えずに暮らせる社会だったという…… ”




知らんけど! 今度は我が蛇のままで発言するよ!


”ラムちゃんはツノウサギとしては異例の雷魔法が使えるのだ。今はあんまり威力がないけど、鍛えればすぐに使えるようになるから、我が{蛇の穴*}で特訓することにしたのだ”

”蛇のアナ? アナスタシア様が、そこの蛇…… お母様のものだというのか? ”


穴とアナがごっちゃになっているが、まあそうです。



”蛇のアナ……?”

”アナスタシア様の住まうところ? ”


そうジャ! {蛇の穴*}で、蛇になるように鍛える、蛇だ! 蛇だ! お前は蛇になるのだ!……そんなわけではない! 蛇の穴*花柄畑でインプットするだけジャ!



”お母様とやら! 私もその{蛇の穴}、連れて行け! いや、連れて行って下さい! ”

茶毛のマダラがなんか言うとる。


”駄目じゃ! 貴様はオス! {蛇の穴*}は女の子しか入れません”

”お前もオスじゃろがい”





あ、コウのタローがなんか言うとる。





ちぇぃーーーーーーんぐ! 





え? なに、いまの音? 魔法使用時のレベルアップの音とも魔物討伐時の音とも違う。音だけ鳴った感じ? コウのタローよ、いまなんか聞こえたか?



”いや…… なにも…… ってぷふっ! ”


なんだよ、いきなり笑いやがって?



”…… いや、何でも…… ぷふふふっ”


なんでもないわけなかろうが! 言うてみ? 我、怒らんから?



”言うたら赤い実くれるか? ”


やっぱ、いい。で、とりあえず昼飯食ったら神樹さまのところに一旦戻るぞ。




コウのタローが噴出したのはマイナが原因ではありません…… だいぶ後で判明するかも? 

(忘れててしないかも?)


お読みいただきありがとうございます。

それではまた次回~(@^^)/~~~

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