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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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生きとったんかい!

お久しぶりの更新です(;^_^A


なんか小ネタを無理やり挟み込んだ( *´艸`)


 

まぁ腹空かせてるツノウサギがいるので、昼飯時でもあるし、ご飯を作りますか。えー、そこの茶毛色のツノウサギ集団のメンバーを全員ここに呼びなさい。んと、何匹なんにんいるんだったか? 


先ほどの気配探知では85匹いたが、シロンボーイたちと合わせると全部で95匹?? 大体100匹分ぐらい用意すればいいのか? ツノウサギってどれくらい食べるんかしら? シロンボーイ達は一匹ひとりシケダ1匹でちょと足りないぐらい…… 魚一尾まるまるでちょうどいいくらい? 食い慣れているものがいいとは思うが、シケダの成虫はさっきの狩り勝負でどこぞへ逃げていったし…… あ、我が周囲の木々や野原を冷やしたからせいの方が影響が大きいかな…… 


シケダの幼虫を火で炙って塩をぱらりとかける、シケダの丸焼きを作りますか。そんな言うほど料理というわけでもありませんが。



 我が準備をしている間、ツノウサギ総員をここ、コウのタローのいる鳥居に集めてもらいましょう。そら、さっき狩ったシケダもだしんしゃい!



”こ、これはアタシが狩ったんだからアタシが食べるのよ!”


アスカ嬢を始め、先ほどシケダ狩り勝負をして狩ったシケダをこっちに寄越さない茶毛のツノウサギ達。



”カーチャン、これ、料理してなーーー! ”

”カーチャンに任せたらシケダがめちゃうまくなるからな! ”

”カーチャン、昨日食ったアレもくれー! ”

”アレもいいけど、朝方食ったアレも! ”

”朝のアレにはアレがついてたな! ”


アレアレアレってアレがなんなのか、昨日のアレは魚の干物…… 内臓付きの奴かな? 今朝のアレはシケダの幼虫の丸焼きだよな。そんで、それに付けたのは赤い実? 一匹ひとり1個、全部で100個ぐらいならまあ誤差の範囲だが…… そんなこと考えてたら




「クワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ! 」


と言う絶叫が! 突然巣箱から現れたコウのタローにツノウサギ共は動けません!

……って我が赤魔法・束縛バインドをかけているからか。 




”そんな奴らに赤い実配るくらいなら、ワシにも寄越せーーーーーー! ”


あららん、我の考えていることが伝わってました。これではおちおち考えることもできないのか? 念話専用に{かんがえる}があるといいなー。えー、技能【わけるかんがえる】を使って技能【おもうはなすつたわる】の【おもう】の部分を分けられません?




”可”




あー、ありがてー。今のは魔法の声の人じゃなさそうですが…… 誰?



”…… ”


技能担当の人ですな。人、と言うか神さまでしょうけど。



”技能【おもうはなすつたわる】が技能【おもう】と技能【はなすつたわる】に分割、技能【おもう】は技能【わけるかんがえる】に吸収されました”


へぇー、そんなこともできるんだ。で、なんで技能の方はひらがななのかしらね? まあ、内心が伝わらなくなったのはこれ幸い。





”おいうんこ鳥。ラムちゃんはどうしてる? ”

”だれがうんこ鳥か! お前のお気に入りのホーンラビットならまだ寝ておるな。それより、こいつらに赤い実食わすくらいなら、ワシにもちょっとくらいくれてもええじゃろ? なぁ! なぁて? ”


ほな、ちょっとだけよ~! 


我、グラニーちゃんの赤い実ではなくて、コーヒーの木からなった小さい赤い実をオエッと吐き出してまた口の中に入れ、そしてぷぺっと吐き出しました。サクランボの種飛ばしの要領ですな!



”これは世界樹の実ではないだろーが! ワシが南方で食っとる、種ばかりで実がほぼない奴! マルス・プミラの赤い実、よこさんかーーーー! ”


いや、それも赤い実だから! 一応甘みも有っておいしかったぞ? 



”こんな腹の足しにもならんやつ、いるかーーー! ”


へえ。腹の足しにもならん奴をよく食べてたな? コウのタローが振り払ったコーヒーの実はシロンボー達の前に飛んでいきました。



”あ、カーチャン、また新しい食べ物か? ”

”それにしては小さいね? ”

”あの鳥が食わないんなら、オレ食べちゃう! ”


そう言って目の前に落ちてきたコーヒーの実を食べたのはシロンボーのゴー君でした。食いしん坊キャラ確定だな。しばらくもぐもぐして、その後ペッと種を吐きます。



”甘くてうまいんだけど、ちょっとしかないのが残念”


木の実界のホールマウスだもんな、エマさん的な表現をするならば。まあたくさん有るので本格的な昼飯の前につまんでおきなさい…… って、まだ赤魔法かけてたね。それでは、赤魔法解除します。


そして我はコーヒーの実をおえぇええええっと吐き出して。



”あ! うごけるようになった! ”

”ほんとだ! ”

”おい…… これからどうするんだ? ”

”そうだな…… どうしよう? ”


と、ひそひそ話ししているツノウサギの頭領たち。




”これから昼飯作るから、食いたいんならなんか燃やすもの、集めてきなさい! あと、ツノウサギは全員ここに呼ぶことな! ” 







 こうして、我はツノウサギの昼飯を作ることにしました。と、言っても集まった枯れ枝に火を付けて、そこに串を刺したシケダ(幼虫)をかざしまして遠火の強火でこんがり焼いていきます…… そうしている間にもツノウサギが続々集まってきましたので、焼けた奴から順番にあげていきます…… 熱いから気をつけなはれや! シケダの幼虫だけでは足りなくなりそうだったので、我、昨日干物にした魚を追加して焼きます……


”こ、これは!? ”

”川に住む生き物、サカナというやつでは? ”


サカナを知っているのかな?



”川に住む生き物の中で、ウロコのあるものをサカナ、というそうです”

”長の話では、たまに川の近くの岩に干上がっているのが落ちているそうで、それはくさいがうまい、と言っておりました”


そう言えば、長がおるんだったな…… あ、もう亡くなってたんだっけ……



”いえ、生きとりますじゃよ? ”



そんなことを言ってきたのは見るからによぼよぼの茶色毛皮のツノウサギ。目の前まで額から降りる眉毛?なのか?それが白い! それと…… 杖を握れるんかい! …… って、おさ? 生きとったんかいワレ?



”生きとりますよ……? ”


生きとるんなら早めに出てこいやー! 誰かが長はもう…… とか言うから、てっきり死んでるものだと。  



”いや、年をとると寝て過ごす時間が長くなりまして…… 何やら皆に飯を食わさせてくれるというので、ご相伴に預かりにきました、うへへ”


うへへ、じゃねーんだよ! お前、同じツノウサギなのに、シロンボーたちをこの地から追い出そうとしてたんだろ?



”詳しい話なんかは後にして…… なんか食い物くださいな。我らの眷属なんじゃろ、貴殿 ”


ぬ! お前、ステータス魔法が使えるの?



”いやいや、ステータスは覗けませんが、貴殿から加護を受けている感じがしますので…… では早速、いただくとしますか…… ”


ずーずーしくもその老兎、ワレが焼いていたアーユの干物の塩焼きをむしゃむしゃ食いだした…… なんという厚かましさ!



”あー! 長、ずるーーーーい! ”

”私らなんて、そこのヘビが順番に並べって言うから列作って待ってたのに~! ”



そうそう! こういう輩を放っておくと秩序が崩壊しますからな! アーユのしお焼き食べている最中だが、拘束させてもらう! 赤魔法・束縛バインド



”や~め~て~! 年寄を~いじめないで~! ”



なんかイラつく!赤魔法・束縛バインド強化!



”年寄りを~いたわる心はないのか~?”


他兎たにんのことを考えない輩を労る心はないわ!



”年寄りを愛せよ~! ”


愛は心の仕事です! 輩を愛する心はないのだ!




ホーンラビットの長も出てきたことだし、そろそろツノウサギ編?から卒業か?


なお小ネタとは…… 



また次回~ (@^^)/~~~

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