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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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シロンボーイのテーマ

小ネタ考えてたらちょっと時間かかり申した<(_ _)>



お嬢達と淑女達の魔力を技能【すうとる】で吸い取った結果、彼女らは前に倒れ込みました。地面には雪が積もっているので大事にはならないでしょう。



”アナスタシア様、彼女らに何をされたのですか?”


おや気になりますかな? やはり同胞に何かあったらいけないからな。



”その方のハラカラ達の魔力を強制的に奪わせてもらいました。これで彼女らはしばらく起き上がることはできないでしょう。そして起き上がった時、彼女らの最大魔力量は多少なりとも増大していることでしょう”


そうなのだ! 多少なのだ! たくさん吸い取ったら長いこと昏倒することになるし、危険がたくさんなのだ! 野に生きる生き物は大変なのです、例え魔物でも!



”アナスタシア様はそのようなことがお出来になるのですね…… もしやシロンボー達にも同じことを? ”

”確かにそうしました…… 成り行きで”

”では奴らがシケダを狩れるようになったのもアナスタシア様のおかげなのでしょうか? ”

”いいえ、それは違います。彼らの魔力と知力を底上げはしましたが、最終的にあれを狩れるようになったのは彼ら自身の力です”


そうなのだ! 我が彼奴らをプレイボーイズとして鍛えはしたが、シケダの狩り方は教えてないんだよなぁ。彼奴ら、あんがい本当に天才なのかも? 今ではすっかりシロンボーだが。名称が二つあるのも紛らわしいからシロンボーイズと名付けを変えましょう。赤魔法・束縛バインドをかけたツノウサギの中で、毛皮の白い奴らをちょっとだけ拘束を緩めます。どうやってシケダを狩れるようになったのか? 誰に聞くのがいいかな…… ちびっ子白ウサギ達がいいか、ちょっとそこのニー、サン、シーよ、話がある。



”あーカーチャンの声が聞こえる! ”


何度も言うが我はお前らのカーチャンではない!



”音は聞こえど、姿は見えず ”

”ほんにあなたは屁のような ”


都々逸言うとる場合か! 聞きたいんだが、君等、どうやってシケダを狩れるようになった? 昨日までは全然狩れてないという話だったのだが?



”そりゃーカーチャン親方が手本見せたからな”


手本?そんなの見せたっけ?



”今朝、親方がシケダを狩るときに、木を伝ってシケダの居るところまで跳んで見せただろ? ”

”俺ら、シケダの飛んでる高さまでは跳ぶことはできないけど、枝に止まってるシケダのところになら枝を伝って跳んでいくことができるようになったんだ! ”

”それでアニキ達と相談してその方法でやってみたらシケダ狩れるようになったー!”


あー、そういうことだったのね。だからこいつらだけでシケダを狩れるようになったと。これでこの夏の食料は確保できたわけだ。この方法使えば他のツノウサギ達も簡単にシケダを狩れるようになるだろうけど、シロンボーイ達も魔力や知力がここらのツノウサギの平均以上にはなったみたい。これで我の弟子は卒業だな。シロンボーイのテーマは無事修了です。



”さっきから、そこのシロンボー達と話しているのは誰だ! ”


おっと、我の念話、マダラ君にも聞こえたのね。



”我だが、なにか? ”

”我…… アナスタシア様ですか? しかし…… それにしては口調が…… ”

”カーチャン親方はいつもあんな感じだぞー! ”

”そーだそーだ! さっきみたいなのがおかしいんだ! ”

”カーチャン、それよりもこの動けなくなる魔法、どうにかしてくれー! ”


おっと、雪の上で縛り付けてたから、体が冷えたかしら? それなら、これもお久しぶりの金魔法で脱水しておきますか? いや、それよりも火魔法で温めておきますか…… 地面は雪が積もってて、我も降りたくない>< 




”テロリン”


おや、ここで新しい魔法ですか?



”火魔法・加熱ウォーミング


おっと、なんだか原始的な魔法キタコレ。どう使えばいいのかな? とりあえず使ってみるテスト。


火魔法・加熱ウォーミング



”加熱する対象領域と加熱量を指定して下さい”


そんじゃあ、地面に積もっている雪を溶かして…… いや、そしたら地面がべちゃべちゃになるから、雪の表面に有る結晶が昇華するまで、おなしゃす! お願いしたら、地面の雪が表面から目に見えて減っていってます。こういうのは湯気になって立ちこめるもんじゃないの?



”湯気だといまだ液体ですので”


なるほど、氷から直接水蒸気になるまで加熱したのね…… あっつくないのかしら? 我、ツノウサギ共に見えないように地面に着地。ああ、なんか表面はあったかい……のか? 雪の下の方はちべたいですな。


”雪が! 雪が消えていく! ”

”そもそも今時期に雪が降ったのも驚きだが…… ”

”これもあのアナスタシアの仕業か? ”

”雪の女王とか言ってなかったか? ”



ざわつくツノウサギ共。



”あー、カーチャン親方の力? ”

”まあそうだろね”

”シロンボー達! カーチャン親方とはなんだ! ”

”カーチャン親方はへ……”



おっと! それ以上は言わせねーよ? 赤魔法・束縛バインドをシロンボーイズにかけ直します。フギャッという声が聞こえました。


”カーチャン親方とは屁なのか? ”

”何処で出会ったのだ! ”


何処と言われましても、出会いはミステリーなのだ




お読みいただきありがとうございます。

それではまた次回(@^^)/~~~

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