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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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シン・ホーンラビット

今宵は久しぶりの庭投稿・・・

にわにわにわにわとりがいる><

二話投稿・・・

一話でまとめたら長くなるかな?


 我、コウのタローを鳥居のある場所に戻ってもらいます。奴がいるとどうもシケダの気配がなくなるのよね。遠くにギーギー聞こえるので、そこにコウのタローの背に乗って行くと、鳴き声が止んじゃうし。かといって地上を歩かせると、ガサゴソパキポキ五月蠅くて気配を消して歩くことはできません。ここは我一匹ひとりで狩るのがいいでしょう。ちなみにラムちゃんは、コウのタローの首根っこに結わい付けている揺り籠の中にいれて休ませております、スヤァ。



まあどんな木のどの辺にいるかは把握しました。背の高い木の、そこそこ太い枝の日陰部分に奴らはいます。気配を隠して地上を這っていきますと、ギーギージージー五月蠅く鳴いております。夏を生きる!とばかりに命の限り鳴いているのだ! シケダとはそういう生き物なのですな。なぜ魔物なのかはわかりませんが。ついでに言うとどうしてシケダが無魔法を使うのかもわかりません。成体なら風魔法を、幼体なら土魔法を使いそうなものだが。



 さてさて、ギーギーと騒がしい場所にやってきました。見上げれば一面に鈴なりのシケダ…… とは別に何やら地上に気配を感じます。我は技能【ひそむ】を使いながら同時に土魔法・ホールを使ってそこに隠れまして、ついでに土魔法・穴埋デホールで体を土に埋めます。




”テロリン”


あれれ? ここでテロリン音? なんか新しい魔法を習得したのかな?


”土魔法・土纏い”


あーー、属性魔法でよくある奴だ。水魔法なら水纏い、火魔法なら火纏い、無魔法なら魔纏いだったか。土魔法でそれはなかったね。まあさっきやったことが土魔法・土纏いのようなものだから、一緒くたにしたのかしらね。でも、この土魔法・土纏い、土を纏ったままで地面の下を自由に移動できますな。目だけ地上に出すことが可能です…… 潜水艦ならぬ潜地艦だな! せん・ちかんです。ちかん駄目!絶対! 




 アホなことを考えるのとは別に、我の脳みそが技能【わけるかんがえる】によって外界の会話を聞き分けていた。


”やっぱりさっきの轟音と反対の方向に逃げたみたいだな!”

”それにしても、あれは一体何だったんだ?”

”昨日の夜にも遠くで聞こえてたけど、あれが近くに来たのか? ”

”だとすると雨でも降りそうだが、そんな感じではないしな”

”そんなことより、今はシケダだ。わかるか? あそこに集まっているぞ!”

”さっき飛んできたばかりだから、夢中になって樹液を吸ってやがるな”

”今なら半分は狩れるんじゃないか?”



どうやら誰か達がシケダ狩りを相談しているようです。プレイボーイズではなさそう……会話の聞こえる方を向いて目をらします…… なにかがチラチラと動いている。


ツノ? え? ツノウサギのツノなのか? 


も~っと目を凝らしてみます…… はっ! 背景の樹皮の色に紛れているが、間違いなくツノウサギを発見した! よく見るとその周辺にはその辺の土色にも似た毛皮のツノウサギがいますな! おっと、ちょっと離れたところにゼブラ柄のツノウサギ見~っけ! なんだかんだで目に付く限りでも数十匹はいるようです。白ツノウサギのラムちゃんテンちゃん達と比べると、耳がだらんとした奴らが多いですな。んで、その最大の特徴であるツノが、ツノが……ご立派です><。 あれが本当のツノウサギなのか。我、シン・ホーンラビットを見た気分。どらどら、奴らのセミ狩りを見てみますか。



 我、会話しているツノウサギ達しか見てなかったが、気配はそれ以外にもたくさんあった。どうやらすでに狩りの配置決めは終わっていたらしい。そして会話してたうち一匹のツノウサギが地団駄を踏んだ。それが合図だったらしい、会話していたウサギ達もそれに併せて地団駄、というかタップですなあれは、片足でタップリズムを刻み始めました。


たらったらったらったウサギのダンス♪ うちにゃタンスがないのないのないのない~♪ うちにゃタンスがないのないのないのない♪ 


ここで大きく屈んで数匹がシケダの所にジャンプ! 見事に届きました! しかしシケダには当たらず! えー、失敗か? シケダがギギギギギーーーーーー!と飛んで逃げた! 



とその時です! 地上からなにかが発射された! 


すわミサイルか? ジャベリン? スティンガー? 

違う、あれはツノウサギが跳んだのだ! 

数多くのツノウサギがランダムに飛んで逃げていたシケダを狙ったのだ! 

いや狙ったのとは違うな。あれは所謂いわゆる下手な鉄砲、数打ちゃ当たるの心意気だ。現に、見たところ飛んでたシケダのうち三分の一ぐらいは狙いが当たって落ちてます。なるほど、そういう狩りの方法なのね。仲間がたくさんいないとできないな。しかもその仲間はある程度の距離を跳べる実力がないといけない、と。プレイボーイズには無理な高さだったな。しかし……たくさんいたシケダ、半数以上逃してしもたな。我なら一網打尽なのにな…… 勿体ない><。



 シケダは逃したが、あの木にあんなにたくさんシケダが止まっていたと言うことは、地下には幼虫がわんさといるに違いない! 我はそっちを狩ることにします。紫魔法・気配探知で幼虫の場所を特定したら、土魔法・土纏いで地中を進み、紫魔法・サンダー……ほどの威力を出さない、紫魔法・放電スパークで簡単に幼虫を生きたまま仕留めます。シケダの成虫いるところ、地下に必ずシケダの幼虫あり。これを格言として子々孫々まで伝えていこう……。




本日もお読みいただきありがとうございます。

それではまた来週(@^^)/~~~

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