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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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フタツノには意味があった

訃報・・・また一人、黄魔法管弦楽団のメンバーが逝ってしまわれた。合掌(T人T)


我の紫魔法・サンダーでコウのタローとラムちゃんは感電したようです。ふむ、ラムちゃんはともかくコウのタローが感電するとは,電気が強すぎたか。次はもう少し弱めにしてみるか…… 


いや、それよりももう少し弱めの紫魔法・帯電ザップぐらいがよいのかしらん? 


いやいや待て待て,ラムちゃんのツノとツノの間に見えた火花、あれって火花だったか? 電流じゃなかったか? もしかして、ラムちゃんのツノって無魔法を使うためのモノではないのでは? もしかして、我の作った電気を貯められないかな?


 我、ラムちゃんのツノの一角を咥えて,流れる電子を吸い取るイメージで、チュゥチュゥと技能【すうとる】を行使する。うん、なんか体の中に蓄えられるものがありますな…… 


バチッ! 


をっとぉ! 我の口の中でなにかが弾けました! そういうお菓子がその昔あったという話を聞いたことがある。しかし今のはお菓子では断じてない! おそらくマイナスの電気を我が吸い過ぎてラムちゃんが二極化に耐えられなくなって放電したのだろうと、我勝手に推測。もっと魔力量を増やせば放電量も増えるに違いない! ついでにIPも増やせば,いろいろな技が使えるようになりそうだな!




 気絶した鳥とウサギはとりあえず放っておいて、我は紫魔法・サンダーで仕留めたシケダを回収しに行きます。ホップ・ステップ・大蛇ンプ! それを四五回繰り返すと,シケダが地面に転がっている現場に到着した。


ふむふむ、ほぼほぼ死に体ですな! つまりまだ生きている、と。それではこいつらも回収回収。十匹回収できました。大漁たいりょうです!いや、魚ではないから、大虫たいちゅうか? そんな言葉はありゃしません。ついでに地中の方にも,紫魔法…… ム、いや待て…… 生物は体に微弱な電気が流れているという…… 我、気配察知はできるのだが,土の中までは感じなかったのだが…… そういうのってできそうな気がする!






”テロリン♪ ”


テロリン音キター! 新しい魔法はなんですか?


”紫魔法・気配探知”


ふむ。これは技能【きづく】と何が違うのさ?


”技能は私の担当ではありません”


じゃあ誰が担当なんじゃ! 担当者、でてこーい! とか言ってたら本当に出てきてお仕置きされるかもしらんから黙っておこう。



”違いはツチノコ・アイの感知できるところまでが技能【きづく】の適応範囲です。それ以外の所にも紫魔法・気配探知は有効になります”


土の中とか水の中とかでもかな?


“Exactly! (それな!)”



あれれ? なんかニュアンス変わったような? なんかひっかかるけど…… とりあえず、紫魔法の気配探知は地中とか水中でも使えるのね? そんじゃ、とりあえずは地中バージョンで使ってみよう!



紫魔法・気配探知!


どこから気配を探るか……やはりここは腹這い状態の腹から魔力を地面に浸透させていく感じで…… 


スイッチ・ON!

おふぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

スイッチ・OFF!



ちょっと何処まで気配を探りに行ったのさ? 夜空を見上げたら星のきらめきが見えますが、それが土の中で、3Dでわかる感じと言えば伝わりますか。いや、そんな何光年も先までは必要なくって、ただの数十mで十分なんですが? 我、試しに水平方向にいる生き物、コウのタローとラムちゃんを目をつぶって気配探知してみる。



紫魔法・気配探知、スイッチON・OFF!


脳内に描かれた探知の煌めきは…… コウのタローを見ると……なんか貧相な感じだった。あれは羽とかが探知されてない感じですな! 


他方、ラムちゃんはと言うと,頭の部分にふたつ、強い煌めきを感じました。どうも生物の外形を捕らえるのと同時に生物の魔力がどの辺にあるのかがわかるみたい。つまり、魔物でいうと魔石の場所がどの辺にあるかがわかるのでございます。ツノウサギの魔石はその特徴であるツノであった。ラムちゃんの頭にはふたつ探知できたのであった。コウのタローの魔石はどこかなっと? ふむ、下っ腹の所、人間でいえばヘソ付近か? あれ?鳥ってヘソあったっけ? ないよな、哺乳類じゃないもんな…… 場所的にはその辺でした。基本人族には魔力がないので魔石もないのだが、その他の人類、エルフとかドワーフとかだと、どこにあるのでしょうね? 今度会ったら見てみましょう。



 それでだなぁ、今ラムちゃん(+うんこ鳥)は気を失っているNOW。なのでちょっとした実験をやってみましょう。我、紫魔法・サンダーで捕獲したシケダを一匹オエッと吐き出します。そして、念のため、確認。魔石の場所は…… 最初に解体した奴と同じ、胸部にありますな。こいつら、どんな魔法を使うねん? ちょっと魔力を吸い取ってみますか。技能【すうとる】で、チューチュータコかいなチューチュータコかいな……で、なんの魔力を吸い取ったのかしら?



”これは無魔法の魔力ですね”


ほう、無魔法ですか、ならばマギハンドは使えますかな?


”ちょっとだけよー? ”


うん、なんかいにしえの伝説コントのくだりかしら? まあ一回だけなら誤射かもしれない。


”無魔法、アンタも好きねぇ”


誤射ではないな、明らかに狙っとるがな! 我は魔法の声を無視して,マギハンドを纏い、シケダをマギハンドで持つと…… ラムちゃんの頭にシケダの胸部をゴン! おら、目を覚ませ、ラムちゃん! そしてシケダは安らかにお眠りなさい! シケダはあっという間に絶命した。そしてラムちゃんは,まだまだ目が覚めませんなぁ。残り九匹のシケダも同じように絶命させた。



 さてと、シケダは死んだが,我にビローン音は聞こえない。ならば、討伐経験はラムちゃんに入っているはずだ。


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