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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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プレイボーイズ勢揃い

またしても丑三つ時の投稿でごわす ^^) _旦~~


豆知識;

昆虫には幼体から成体に代わるときに一度蛹さなぎの状態になるのとそうでないのがあります。蛹になるのを完全変態、そうでないのを不完全変態というのですが、セミの場合、不完全変態にあたるそうです。セミの抜け殻は単に幼体が脱皮したあとなのだそうで…。著者はあれの中身がある状態を蛹だと思っておりました(゜Д゜;)。セミ、とんぼは不完全変態になるそうです。知らんかった。トンボなんかヤゴ時代には水生だから完全に変態だろう!とか思ってました><

これって中学受験に出てくるのですね(@_@。

いくつになっても人生は勉強や!(パクリ)


さてさて、サナギからシケダへの変態を見せたあと、三匹の小ウサギをつれて元のところに戻ります。以外と時間食ったな。


 

 戻ってみますと、焼いていたイモムシをうまそうに食べているウサギ達を発見。お前らやっと起きたのか。三匹しかいないが…… 大きさ的にゴウ、ロク、セブンのようです。やはり体の大きさ、というかツノの大きさとウサギの内蔵する魔力は比例するようです。たくさん魔力を吸い取った分、たくさん気絶時間がかかりますな。…… というか、やはりニー、サン、シーに比べて体の大きさが小さい…… いやいや、ニー、サン、シーの方が大きくなっとるな。


”あー、親方だー!”

”お先にメシもらったぜー!”

”なんかうめーのな! なんだこれ? ”



黙ってメシだけ食らわれるよりは挨拶するだけマシかぁ。こいつらにもレベリングをするか。そろそろ夜が明けそうですな…… 空を見上げてたら、いきなり虫の鳴き声が遠くから聞こえた。あれってやっぱりシケダかな?


”あぁ、もう朝か”

”今日は朝から飯食ったからやることねぇな”

”初めてだな、朝に飢えてないなんて”


腹一杯になったのか、ぐてーっと横になりおったわ…… 可愛らしい…… そうじゃねー! お前ら、お飯を食ったら特訓じゃ! まずはこのイモムシを倒しなさい! 我、おぇええっとイモムシを吐き出します。



”えぇ? 飯食ったのにこれ以上それを食えと?”

”腹一杯になったから余計に食う必要ねぇんじゃね?”

”そういうことで、これからまたおねむ…… ”



なんか微妙に知恵が回ってるな。あれ? こいつら赤い実食ったんだっけ? 我がラムちゃんに赤い実食べさそうとしてカットした分をツノウサギ共に取られてたな。ふむ、こやつらに赤い実食わせてみる?




 我、寝そべるウサギ共を見ていたら、我の後ろにいた小ウサギ共が我の出したイモムシたちをツノでぶっ刺していた。こやつらの方がやる気はありますな。でも均等に強くしといた方がいいんでないかい? 我、赤い実をオエオエオエッと出してみます…… と、後ろの方でクェーーーーーと鳴き叫ぶ声が! 目覚めたのか、コウのタロー!


”こらぁーーーー! そのウサギ共に赤い実寄越すんなら、ワシにも寄越さんかーーー!”



おぅおはよーさん。いきなり大きな鳴き声出すから、小ウサギ共がびびってどっか行ったではないか! それとお前に食わせる赤い実はねぇ! もっと寝とけ! 赤魔法・入眠スリープ! 眠れよい子よ~♪ 起きたばかりのコウのタローは再び眠りに……



”かーちゃんすげー! ”

”あのでかい鳥を寝かすんだ! ”

”なぁ、あれも食うのか? ”



いや、あれは我の乗り物だからね? 食っちゃ駄目だぞ! その代わりこちらをお食べなさい。


”あ。これ、昨日食ったやつだ”

”これ食ってからなんか頭がすっきりするよな”

”食後のおやつだな”


おやつちゃうわ! それとニー、サン、シーはそのツノに付いたイモムシを外しなさい。



”””あ、こいつらツノが伸びてる! ”””


ふふふ、そうじゃよ。朝から此奴らをしごいてきたのじゃ! お前達もツノを伸ばしたくはないかい? そう、ならば特訓じゃ! その前にこの赤い実を食いなさい。みんなして赤い実を一匹一個ずつ食わせまして。さて、食ったらセミ狩りにいくぞー!



”でかいのはおいて行くんか? ”

”アニキ達まだ寝てるんだが? ”

”俺たちだけで狩りはやったことねぇんだが? ”


お前ら、自分で考えたりせんのか? 羽化したてのセミがたくさんいる今がチャンスだと思うんだが?


”それはそう思うけど”


ならば実施や、まだ寝てる奴らの分のご飯はここに用意して置くから、お前らはさっさとセミの鳴いているところへ行ってこい!




 我、残りの四匹よにんの食べる分の幼虫をおえっと吐き出しまして、竹串でとどめを刺していきます……


びろーん、びろーん、びろーん……


やっつけた竹串をそのままにして火の近くで加熱します。腹一杯になったウサギ共はセミの鳴く場所へ先に向かいましたが、どうなってますかね? 我、串焼きイモムシが均等に加熱されるように串を回転させてから様子を見に行きますと……


”あー、親方! ”

”こいつら、手応えが全くないですぜ! ”

”ツノで攻撃するまでもねぇ! ”

”でも、なんだか味気ねぇのな”

”さっき食べたのとは全然違うの!”

”これって中身が抜けてる? ”


ツノウサギがツノに刺していたのはシケダのサナギの抜け殻だった…… そら手応えもねぇはずだ。こいつらって抜け殻を見たことないのか? ニー、サン、シーはサナギからシケダが出てきたところ見てただろ!


”””おー、そう言えば”””


ざっと見たところ、サナギはもうここにはいないようですな。朝日に照らされてよく見てみれば、セミのサナギは全部抜け殻になっとる。本体のシケダはどこいった? 言うまでもなく、周りの高い木の幹にびっしり張り付いてギーギージージー大声で鳴いております。お前ら、あそこまでジャンプできるか? 



”むーりー”

”届かないー”

”だめだめー”


何処までなら届くんジャ?


“””半分ー?”””


全然駄目じゃん。ゴウ、ロク、セブンはどうよ?


”俺らじゃ無理だな”

”アニキ達なら届くんだろうけど……”

”でも届くだけで、ぶっ刺したりはできないと思う”


まあものは試しジャ! 飛んで見せぃ!


 ツノウサギ共、おら~と言いながらジャンプ! おお、結構跳んどるがな! アニキ達に匹敵するくらい跳んでます! だけど…… そのまま自由落下、攻撃はできないみたいですな。シケダの鳴き声が一際大きくなっております。あ、水滴が落ちたと思ったらシケダのおしっこや! 緊急回避!


”ひー、かーちゃん、うまく避けたなぁ! ”

”あれ引っ被ると匂いがなかなか落ちないんだよな!”


うむ、やはり腹部の中のものは食べない方が良いようです。我、皆と一緒に一旦引き上げることにしました。





 戻ってみると、テン、ナイン、エイトの三匹さんにんがイモムシを前にして突っ立っていた。やっと起きたか。あと起きてないのはラムちゃんだけだな。それで。どうした?


”あー、お前か。他の奴らがいねぇと思ったら、一緒に動いてたんだな”

”むむっ! そこのはらから達は我らより小さかったはずだが、いつの間にか大きくなっている!”


もう一匹もいたが、そいつは無口な奴だった。最初の奴がテン、二番目の奴はナインだったな。エイトは無口キャラか。この、白ツノウサギグループの中では大きな三匹がまとめ役……と言うほどまとめてもないか。まあいいか、まずはそこの焼いてるイモムシをお食べなさい。


”ほらー、やっぱり食べて良かったんだよ”

”うるさい、なにかの罠かもしれないだろ! お前もそう思うだろ?”


と、テンがエイトに話しかけましたが、エイトの口からはよだれがこぼれておりました。だから話する前に食えや! 我がそう言うと、エイトの奴が真っ先にヤキイモにかぶりつきました…… それを見てからテン、ナインがやれやれといった風に肩をすくめます。お前らも食わんかい!





 朝の食事を済ませたプレイボーイズに我は赤い実を食わせてみます。ええか、この実はマルス・プミラの神樹さまの実で、これ食うと知力が増えると言われてるんや。


”知力が増えるとどうなるのですか? ”


ナインがしゅたっと手を上げて質問します。良い質問ですねぇ^^。知力が上がると魔法を使いやすくなると言われてるそうです。


”聞きつてですか…… 親方も詳しくは知らないのですね?”


いや、我の場合は実感がわかないというか魔力を増やしていくうちに使える魔法が増えていったというか、使える魔法が増えるたびに魔力が増えていったというか、それが原因かどうかは分からないけど、魔法を使っていくたびにその使い心地が良くなったというか…… えーい、お前ら、ステータス魔法は使えんのか?



”ステータス魔法…… ツノウサギが幾たびの試練を乗り越えて生き残りの果てに覚えるという伝説の魔法ですね”

”そんなもんが使える奴は長ぐらいしかいなかった……”

”だけど長はもう……”


あら、死んじゃったの? 最近、長が死ぬ話を聞いたような…… あ、ゴブジも死んじゃったね。でもまあ、ここにはステータス魔法使える奴いるしな。オイ、コウのタロー、起きやがれ!赤魔法・麻痺パラライズも解いて置きましょう。



「クワァ~~~~!」


大声を出して起き上がるコウのタロー。起き抜けで悪いんだけど、こいつらのステータス見てくんない? ああHP,MP,IPだけでいいわ。


”赤い実よこせー!”


見たらな! それと朝飯は抜きな。神樹さまの実食ったら満足なんだろ?


”そ、そんな! 飯がないと飛べんぞ! ”


だったら朝飯食えば良いんじゃね? それ、お前にもシケダのイモムシ焼いてやるよ!


”ム! なんじゃいそれは? 幼虫にしてはやたらと脚が長いのぅ…… 土の中にいる奴か? ”


おぉよくわかったな! これ成長するとシケダになる幼虫な!


”ナヌ? シケダ? あんなまずいものをワシに食わせる気か? ”


まずいもの? 我、シケダ食ってみたけど、結構うまかったぞ? そら、シケダの幼虫もこいつらモガもがうまうまと食っとるじゃないか。お前、本当はシケダ食ったことねーんじゃねぇ? 


”馬鹿もん! ワシくらいのものになると食ってない虫はないわい! この辺だとクリケがそろそろ時期ではないのか? シケダがいるならまだ早いか……”


また新しい虫の名前が出てきましたな。なに? クリケて? 栗みたいな虫ってこと?


”クリケもいますよ? と言うか、その大鳥は親方の連れ?”


ナインが聞いてきますな。連れと言うほどのモノでもない、我の乗り物兼ステータス魔法の係ジャ! ところで君等三匹は食事はもういいのか? なんだかエイトが物足りなさそうにしているのだが…… まだ足りないか。よろしい、ならば追加だ! 我、おぇおぇおぇっとありったけのイモムシを出します。まあまずはこのイモムシたちに止めを刺すのジャ! これは君等のレベリングも兼ねてます。そういうことで起きているツノウサギ全員でイモムシたちに止めを刺したあと、我が竹串を刺して遠火の直火で焼いていきます……


 その間にコウのタローにプレイボーイズのステータスを見てもらったところ、HPは10,000~2,5000くらい、MPは100~140、IPは10代だった。我が赤い実あげたおかげで+10アップしてます。欠片を食べただけではIPはあがらないのかな? まあ似たり寄ったりだが、こいつらは体力主体の魔物だった。我のHPが10万位だから体力だけは追い越される可能性がなきにしもあらず、というところですかね。でも、アナに比べたら全然ですなぁ! ついでに言うと、コウのタローがステータス魔法でいらぬ所を覗いていた。我には【おかあじゃ】【かーちゃん親方】という称号が付いていた。いらんわ、そんな称号!



それでは今宵はこれにて。

お読みいただきありがとうございます(@^^)/~~~

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