ツノウサギと互角の勝負(こっちにはツノはないけど)
最近話題の昆虫食…… 私はカブトムシとかセミの幼虫、ハチの子なら全然ありだと思うのですが。しかし、成体のコオロギとかはあり得ない。足とか歯茎に刺さりそう>< 味は気にはなる^^;
我、とっさに丸まり、背中の鱗でツノウサギのホーンアタックを受ける! 当たり所が良かったのか悪かったのか、我、どうも上空へ飛ばされたようです。
あ~れ~!
我の丸まった体の重心から少し下側にツノがヒットした模様。ホームラン! って、何処まで行けばホームランになるのか? 空中で丸まる姿勢を解き辺りを見回します。とりあえず、我の張った結界から出てはいないようですな。
我の体は一旦林の上空へ出たがすぐに落下しまして、なんだか木にぶつかりそうです!
やばっ!
風魔法の空気壁を使った”エア・クッション”を使って木にぶつかる衝撃を吸収、そして地上に向かってしっぽジャンプ!バイーン、見事な着地! ぶつかった木が幹から揺れて樹冠が音を立てて震えている。それと同時に、ギギギギギ!と何かが鳴いてどこかへ飛んでいった………… 今のがシケダ? 我の思うセミとはまるで異なります。この世界の虫って、ハチにしてもセミにしてもすげー大きくなるのな! この分だと他の虫達もどえりゃーサイズになりそうだがな!
まあ、この際虫のことは置いといて。ツノウサギのホーンアタックって結構威力あるのな! でも、あのツノ結構鋭く見えたけど、我の鱗は無問題のようで傷一つ付いておりません。ふむ。ツチノコの鱗はホーンラビットのアタックには負けないぞ、と。我、ぴょん跳ねしてぶちかましを受けた地点に戻ると
”親方よー、何処に飛んでいってたんだ? ”
”おお親方よ! あの程度で吹っ飛ばされるとは情けない”
”親方は復活の呪文を唱えた!”
”りゅうお うおま えはもうし ぬわかっ たかばか”
ん?? 最後のはなんジャ? あの有名なゲームのことか? なぜそんなもん知っているのだろう?
”それはこの辺りでは有名な他の魔物を馬鹿にする時の文言です”
…………と、いうことはだよ、ラムちゃんや.我はツノウサギから馬鹿にされとるのけ? よろしい、ならば戦争だ! 親方の威厳見せちゃる! とか言ってはみたものの、我、大体魔法攻撃を主にしてるんですよねー。轢弾とか火弾とかカマイタチだと37564になってしまいます。物理攻撃だとさっきの丸まり蛇弾くらいしかないね。新しい物理攻撃考えた方がいいかな? しかし我にはツノもなければツメもない。キバらしき物はあるにはあるようですが、いまいち短いし小さい……短小とかいうやな? まあここは地道にやるしかないか。今度はツノバットには当たらないぜ!
我、しっぽジャンプで助走を付け、ツノウサギ長男のテンに丸まり蛇弾をお見舞いする! 食らえ、さっきのお返しじゃ! おっと、華麗に避けられた! しかし避けたすぐあとに風魔法・空気壁を発動! テンの背後に向かってアタック!
見事に命中!
転がっているときによく目標に向かって進んでいけるなと思われるかもしらんが、なんだか我の技能・分割思考【わけるかんがえる】が大分発展したような感じです。もしかすると技能・高速思考【かんがえるかんがえる】も増えたのかもしれない。我のぶちかましを再び食らったテンは近くの木の幹にどーんとぶつかって、そのまま倒れてしまいました。そのときもシケダが飛んでった! ギギギギギー!って鳴き声聞こえたから。それにしてもこいつら、あれを食うのか……。いや、だから、虫のことは今はいいの! そら、次の相手はどこのドイツだ!?
”おらがやるだ!”
おらんだがやるのか!? 見ればラムちゃんの次に小さなツノウサギ。ニーちゃんですな! かかってこんかい! こやつは突進力がないので簡単に避けられまして、しっぽジャンプからの
”蛇弾! ”
ドン! という衝撃音と共に遠くへ飛んでいきました。飛んだ先でまた例の鳴き声がしましたな。そんなにシケダってこのへんにいるのか?
この後次々にツノウサギの挑戦を受けますが、今までの稽古(と言うかかわいがり?)を見たのか、他のツノウサギどもは回避に専念することにしたようで、我の蛇弾もなかなか当たらなくなってきました。そして、時折見せるホーンアタックに何度かぶつかってしまいそのたびに遠くへ飛ばされてしまいます。飛んでいった先にシケダがいるのは確実なので、飛ばされながら紫魔法・雷を軽く発動しておきます。すると、我の体が木に当たった瞬間に”ジーーーーーー!”と言って木から何か落ちてきました。おぅ! これがこの世界のセミですか! セミも我と同じくらいの大きさやな! これ、本当に食えるんかな? 一応飲み込んどきましょう……
本日もお読みいただきありがとうございます('ω')ノ




