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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第8章 忘却の最果てにて
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忘れてた魔法を使う

はい、令和5年が始まりました(^^;A 今年もよろしくお願いします。

今年はウサギ年らしくウサギの話から……になるのか? それは脱兎のごとく終わらせたい>< じゃないと話が進まない!


コウのタローが嘴でつついてボロボロになったえびせんのかすを、我が風魔法Lv.1で吹き流します…… ふたつ角があるウサギのラムちゃんよ、まだ食い足りないか?



『私はもうよいのですが……』


さっき散らばった奴らのことを気にしとるんか? 同胞はらからとか言うとったが、彼奴らはお前さんのこと、嫌ってるんじゃなかったのか?



『私は同胞の中でも角が短くて、狩りの役に立たない無駄飯食いですので……』


ウサギが狩りをするのか! ここら辺のウサギって肉食なのか。



『いえ、何でも食べます。オニクはごちそうでたまに狩りが成功したときに食べられます…… あの、さきほどから話しているのは蛇のあなた様ですよね? それと大鳥さまとも話をしているのですが、皆様はなんなのですか?』


なんなのですかと問われたら、ただの蛇と鳥の組み合わせ、さしづめ蛇鳥だちょうクラブとでも名乗っておくか。一人足りないけど、ヤー! ラムちゃんが入ったらちょうど数は合うな…… 兎が入ると名前が変わるからダメか。





 ウサギのラムちゃんは食べるもの食べ終わって所在なさそうにしてますな…… 自分だけモノを食べてハラカラとやらがなにも食えてないのが気になるのだろうか…… 一方、そんなことは気にもせず、コウのタローはそこらへんに散らかった出来損ないのえびせんを意地汚くつついていた。なんじゃ、まだ食い足らんのか?


『いや、変わった食い物だと思ってな。これはなんだ? 』


こりゃ、麦を水でこねた奴の中にエビを入れて焼いた料理… というか、お菓子だな。



『ほう、これも料理か。あのいやしいウサギはこれも食ったのか? 』


いやしいウサギとか言うなや。アナにはこれはまだあげてないな、新作だからな。



『ほっほぅ、するとあのデカウサギに先駆けてお前の料理を食ったことになるな…… ケケケ…… 次にあったら自慢してやる…… 』


そんなことすんなや、どうせアナにもあげるんだから。



『あの、先ほどからおっしゃるウサギとは……? 』


『こやつの住処にいるでかくていやしいウサギのことか? 』


だからそういうことを言うなって。我の(義理の)娘だからな!



『蛇様がウサギを生んだのですか? 』


ほら~話がややこしくなるじゃないか! それとぺらぺら他蛇たにんの情報もらすんじゃない! 



『こやつはオスなのにウサギからお母さまと呼ばれているのだ! 』


こ、こいつ! 問答無用の赤魔法Lv.2麻痺パラライズ我がよしというまで痺れとれ!


「アババババ!」


急に動きを止めたコウのタロー。見れば小刻みに震えております。それを見たツノウサギのラムちゃんも、なぜか震えております。君には魔法はかけていないはずだが?



『あ、あ、あなた様の方が主の方だったのですね… 』


主というほどのものでもないのだが… 否定するのもめんどいが…… アレの主と言われるのもなんか嫌だな……



『別に彼奴の主というわけではない。ある目的のために旅をするのにつれてきたんじゃ。ほら、こいつ空を飛ぶから便利だろ? 』


『え、えぇ…… 蛇だと地を這うので旅するのにも時間がかかりそうですものね』



いや、別に我は地を這うだけが移動手段ではないのだが…… ま、否定をするのも面倒なので何も言わない、何も足さない。


『その目的とは…… 伺っても?』



なんでそんなこと知りたがるんかな?


『先ほどのお話ですと、何でも兎族の方を娘にされているとか。ならば、我らホーンラビットもお仲間に加えていただけるかもしれないと…… もちろん、蛇様の旅が終わってからで構いません! なにとぞ、なにとぞ我が同胞をお導き下さい! 』



えー! いきなりだなおい! 二つ角持つホーンラビット・ラムちゃんは可愛らしいが、そのほかのやつらは可愛げがまるでない。なんかしてやる気になれなんだ。


『そうですか…… ちなみに蛇様の娘様はどのような方なのでしょうか?』



アナちゃんの事か? アナちゃんは、エルフ族からはアナーキンラビットという名前で呼ばれていたので、アナという名前にしたのだが、うんこ鳥のステータス魔法ではレボリューションラビットという種類のウサギだったことが判明したのだ! だけどいまさら名前は変えないぞ? レボっていうのも変だしな! アナちゃんがどんなウサギかと言われたら、真っ白で大きくってふわふわのウサギだ。無魔法が使えるので走るのがとても速いし、とんでもなく高く跳ぶこともできるな。


”娘のことになるとすごく饒舌だな、おい! ”


といううんこ鳥の突っ込みは無視しまして、そうだ、おんなじウサギ同士だから、この際見せてあげましょう。我、忘れていてずっと使っていなかった魔法があるのだ! それの練習もかねて



”我が幻想種族の名において、現れ出でよ、幻の魔法! ヤッホーラリホー黄魔法!Lv.1幻覚”


ん? 音は鳴らんのかな?



”現したい幻を思い浮かべてください”


あー、はいはい、そうですよね、イメージがないと現せるもんも現れませんね。えー、最近見たアナちゃんの姿かたちを思い浮かべます…… アナは肉体派だからな…… 神樹さまのところに帰ってきたときの白いモフモフ姿のアナを思い浮かべます…… 二本脚ですっくと立って、両手…というか前足か? を腰のところに当てて、フンス! と仁王立ちしておりますな! 我の内心で想像したものが、今目の前に現れました! これが黄魔法? 見れば見るほどそっくりだ……



”ぬ! また新しい魔法か!? あのいやしいウサギを見せているのか! くだらん! そんなことよりワシの魔法をはよー解け! ”


『この方が蛇様の娘様ですか…… お美しく凛々しい…… 』



そうやろそうやろ。アナはなんでも食べるしよく運動してるので健康だしな。我の自慢の娘です!


『なんか凶暴さが足りんのとちがうか? それと欲に眩んだどんより赤目具合もまだまだの感じだな! 』


アナの悪口を言ううんこ鳥には、麻痺を強めにして、焼き魚を焼いた竹串を使って痺れている部分の足をツンツンしてあげました。うんこ鳥はくぇっーーーーと切ない鳴き声を上げたとさ。


今年も不定期投稿になります><

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