お供えは洗練してからにしましょう
あー、まずはオサカナ食べなさい。ニンジンもあるでよ。
『おい! ワシの時はそんなんなかったぞ! 』
お前はもうええだろ!?
『ニクばっかりで野菜食わんと便秘になるのだ! 』
クソ…… ドコ情報か知らんが余計な知識もってやがる! それと魚とニクはちがーう……と言いたいが、まあサカナもニクのうちだな。牛肉豚肉鶏肉魚肉…… このなかでたくさん食べても太りにくいオニクは何でしょうか? 正解は鶏肉です。トリニク、トリニクい、ふトリニクい……
我、体内で、ニンジンとジャガイモ、玉ねぎを焼いてやります。ホックホックにしてやります! そら食え!
『うむ! ごくろう…… って、あっちーーーー! 』
馬鹿め! ふぅーふぅーしないからそうなるのだ! ウサギのラムちゃんも野菜を食べなさい!
『あ、ありがとうございますぅ…… ふぅーふぅー』
と、鼻息でスピスピやっております…… それでは冷めないな。我は、ふぅふぅできないので、風魔法Lv.10ちっさい鎌鼬で焼いた野菜を8分割! そのあと風魔法Lv.1微風! はちと弱いか、なら、風魔法Lv.2風!ファー―ッと空気が焼きニンジン、焼きジャガに吹き付けられます。湯気が吹き飛んでいますな! そら、お食べなさい! ラムちゃんはニンジンの方を先に食べます。
『甘い……』
ジャガの方も食べてみて。
『…… 淡い…… けど』
まあ塩味が足らんだろうから、オサカナと交互に食べなさいね。ケチャップかマヨネーズ、余ってたらストックしとくんだった>< 言われたとおりにオサカナを食べるラムちゃん。頭っから丸かじり>< ワイルド~! あ、ここはもう野だった。山野か平野かは知らんけど。
””””ごらーーーーー!””””
””””こっちにもよこせーーー!””””
あー、ラムちゃんや。下で騒いでいるのはあーたと関係ある?
『あれらは私のハラカラです…… あの、お願いばかりでごめんなさい。ハラカラにもこのオサカナとヤサイをいただけないでしょうか……』
えー? なんか欲張り過ぎじゃね?
『よいではないか、サカナの10匹や20匹ぐらい。お前ならすぐ獲れるじゃろーて? 』
あのサカナは今回の旅のメイン食料なんだが…… そかそか、コウのタローは今後魚が減っても大丈夫なんだな? OKわかった!
『まあ、大鳥さま、ありがとうございます』
『あ、今のは言い過ぎた…… 』
ついでに足の速いエビなんかもこの場で調理しましょうね。我の体内にあったヴァイツェンメール(小麦粉です)を水に浸け掻きまわします。そして獲れたエビを加えて熱々に熱した石板で挟み込んでジュー! 我の体内はいつからこんなに便利になったのか? 材料があれば何でも作れそうだな! そしてご依頼の焼き魚と焼きニンジンも一本と言わず何本でも! 一本でもニンジンだからな! 直接地べたに置くのは不衛生だから木を方形にカットして先におえっと! 木が落ちるぞー!
『きゅ! なんだあれは? 』
『危ない兄よ! 』
『避けろ避けろ! 』
わーわー言うてウサギ共が散らばったぞ! 勝った! 第8章完! そんじゃあ、木の上におぇええっと。焼き魚と焼きニンジン、えびせん(のようなもの)を置きましょう。
『おいなんだその香ばしい食べ物は? 』
これは試作品のえびせんだ…… あ、まだお供えしていなかった(汗)!
神様神様、試しにお菓子作りましたが、いかがなものでしょうか?
……しゅおーーーん!
えびせん(もどき)だけ消えたな? まだまだ体内にはあるのでおえっと出します。匂いを嗅ぎますと、それらしい香ばしい感じはするのですが…… ぱくり。はわわー、口の中の水分持ってかれた><。
『おい、ワシにも寄越さんかい! 』
コウのタローはまだ食う気ですな! 鳥居からふぁさっと降りたと思ったら、我の出したえびせんを高速でつついております。しかし残念! つつくと割れるのだ! 割れると小さくなって食べにくくなるのだー!
『これはまだまだね~。試しに作ったものはすぐに出さなくってもいいわよん? 』
あー、さいですか。んじゃ、改良して満足いったらまたお供えしますわ。報告終わり。
『それじぁね~チュッ! 』
あ、待って! 聞きたいことが!北に行ったら水結晶って手に入るんですかーーーーーー………… 我の叫びは、周りにはシャーーーーーーーーー!としか聞こえなかったようです。
『お前なに叫んでるんだ?』
とコウののタローに言われ、ラムちゃんには怯えられてしまいました。そして、その他のツノウサギ共はどこかへ隠れてしまいましたとさ。あいつら、腹減ってるんじゃなかったのか?
お読みいただきありがとうございます。
今年は多分これが最後の投稿・・・