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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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スネーク先生の混合魔法

書けてしまったので朝の予約投稿しときます……


 我は前から不思議だったのだ。水飲んだだけでどんどん魔力が増すエマさんのことが。そりゃ、我の出す水魔法の水に多少の魔力があることはわかる。新樹さまからもらった樹液の影響だからな。ボルちゃんが、あの樹液を体力と魔力が回復するダブルポーションと言ってたし。だけど、それ飲んでエマさんの魔力が増えるかっていわれたら? 首を傾げざるを得ない。ボルちゃんもハンナちゃんも我の水魔法で出した水飲んでるはずだが、そんなことはないようだし…… こうなると、エマさんに水魔法の水を与えるときに無意識に無魔法の魔力を込めてたと思うしかないのだ。それなら、我、水魔法の水を出す時、赤魔法の魔力を込めれば、眠り水、しびれ水、毒水、呪い水、催眠水ができるのではなかろうか……さらにそこから金魔法で水だけ抜いていけば、眠り薬、麻痺剤、毒薬、呪いの薬、催眠剤が出来上がるのではなかろうか…… あとの3つは使い勝手悪そうだから、最初の2つを作ってみることにする…… おっと、何か入れ物は……


「んーーー? 何を入れるものですかーーー?」


エマさん、誰でもいいけど、粉を入れるものって何か持ってるか?


「あたしは持ってないですねーーーー」


「スネ君が何か探してるの?」


「粉ものを入れるものを探してるそうですよー?」


「粉ものねぇ……瓶とか壺とかでいいのかしら?」


蓋がついているものがいいなぁ。湿気てダマになったりしたら使い勝手悪そうだし。


「ほら、ヒーちゃん。役立たずのあなたがやっと役に立つ時が来ましたよ!」


「なんでぃ、その言い方は!」


「ほらほら、あなた酒瓶たくさん集めてるでしょう? あれを使えばいいのよ!」


「酒瓶は酒屋に持っていけば、銅貨1枚くれるんだがなぁ…… ま、いいか、たくさん宝石貰ったら、そんなことにちまちましなくっても」


あー、それとエマさんや、ハンナちゃんに魔法ペン借りてきてもらえる? 何の粉を入れたか間違えないように。


「わかりましたーーー」


エマさんはハンナちゃんのところへ向かった。これで我の言葉がわかる奴はいなくなったが…… ま、いいか、やることはただの作業だし。


「さあさあ、いくつ必要かわかりませんがヒーちゃん、瓶を出しなさい!」


「わかったよ!」


ヒーちゃん、懐のポーチから750ml?くらいのワイン?の瓶をたくさん出してきた。何本あるんや!


「ひぃふぅみぃ……これでとぅ。さらにひぃふぅみぃ…… これで二十。そして、ひぃふうぅみぃ……。そしてひぃふぅみぃ…… あ、これ中味が残ってるわよ! これも! からなのは36本ね!」


蓋はコルクのふたでしょうかね……我たくさんある瓶の一つをマギハンドで持ち上げて、蓋を取ります……クンクン、あ、まだアルコールが残ってますな! これ洗うぞ! 我、馬用の水飲み桶を出しますと、その中に水をおぇえええぇえぇっと吐き出します。そして、マギハンド千手観音!すべての瓶を拾い上げ、ふたを取って瓶の中に水を半分入れて蓋をして、シャカシャカと降ります……降ったら水はその辺に捨てて、もう一度匂いを嗅ぎます……クンクン。まだ匂いますな…… あ、そうか、こういう時こそ金魔法ですよ! 


唸れ、我の金魔法!


金魔法Lv.1抽出!

“ン デデデデーン”

“なにをどうされますか?”

瓶の中からガラス以外の分子をすべて取り除いて!

“テ・テ・テ・テーン“


終わったかな? 我、瓶を一つ取って匂いを嗅ぎます。クンクン。うん、何も匂わないね! それでは、やりますか!


「ちょっと待ったーーーーー!」


おっと、ここでちょっと待ったコール!大どんでん返しが来るのか!男ならたっていけ~女はただ寝て待て~♪


「スネークちゃん、何かまた珍妙なことをやろうとしてるでしょ!」


あれ? ハンナちゃん額金つけてるね?


「あ~、あたしの額金使ってもらってます~」


なるほど、あれはエマさんの額金か。ハンナちゃん、ぜはぜは言ってますな!


「…… あー久しぶりに走ったから息が切れます!……それで、(*´Д`)ハァハァなにを、しようと、いうのですかぁ?」


我の水魔法と赤魔法を同時に作動させて、眠り薬と痺れ薬を作ろうと思うのジャ。


「こ、混合魔法をやるつもりですか? 理論上は可能と言われてましたが実際にやれたのは伝説の賢者だけだったはずです……」


まあ複数の魔法が使えないと使えませんからね。


「そしたらそしたら、スネークちゃんの作った祝福1斗鍋に入れてください!そしたらたくさん作っても溢れませんよね!」


なるほどね。そしたらそうしますか。一応瓶の中にも突っ込んで、使い勝手はカーちゃんやリーちゃんにやってもらいますか。いきますよ!まずは水魔法Lv.3たくさん水を出す!そしてそれを水魔法Lv.8水操作ウォーターコントロールで宙に浮かせます……


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと47!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと47!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと47!】


なるほど、水魔法を連続して使ってもCOUNTDOWNは一度で済むのね。我の頭の上にはそれこそコンビナートの石油タンクのような大きさの魔法水が、二つも浮いていた。これに我の赤魔法Lv.1入眠スリープと、もう片方に赤魔法Lv.2麻痺パラライズをかけます……分量が多いからどのくらいかければいいかわからんから10分ぐらいかけっぱなしにしましたよ。特に魔力切れを起こしそうな気配もないしそのままでいいか……


「ま、まだ赤魔法をかけているのですか? もうそろそろいいのでは?」


うーん、いいかどうか判断できないから、ちょっと実験していい? 我マギハンドで瓶の中にちょっとだけ眠り水を詰め込み、エマさんにぶっかけてみる!


「何するんで……す………スャ……………」


あ、眠りましたね。100mlで効くようですな。それでは、もう一度水魔法Lv.8水操作ウォーターコントロール!少しずつ瓶の入口に入って。瓶の中が一杯になったら鍋の中に入るように!


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと46!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと46!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと46!】


そして、唸れ我の金魔法!


金魔法Lv.1抽出!

“ン デデデデーン”

“なにをどうされますか?”

瓶の中に水が入る直前に水を抽出して!抽出された魔法水は元の塊に戻るようにして!

“テ・テ・テ・テーン“


これで大量に眠り薬と痺れ薬を手に入れることができました。一見すると糖に見えなくもないが、やばいお薬です。量にして祝福1石壺5つづつと36本のワイン瓶に18本づつです。途中で赤魔法をかけなくなってただの水に戻った魔法水はもったいないので我がグビグビ飲んで回収しました!


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