銀魔法の真髄
カウントダウンの数字が間違ってました><
「とりあえず、見せてもらってもいいかしら?」
そんなことをババアが言うのでやって見せることにします。しかし、メッキというからには何か吹き付ける対象が欲しいな。
「それじゃ、このアミュレットにお願い」
ババアが身近にあった机の引き出しから首飾りを取り出した。ふむ、特になんてことない首飾りですな。宝石とかもついてないな。
「これ、前にがらくた市で買ってきたの。これ使ってメルちゃんに何かプレゼントしようと思ってたんだけど、スネーク君がやってくれるんだったらそれでもいいかなと思って。まだいくつかあるから安心してお試ししていいわよ」
ああそうですか。それでは…… 輝け、我の銀魔法!
”銀魔法Lv.1 銀メッキ!”
何やらお口からキラキラしたものが…… 放送禁止のゲロじゃないよ! あれは地面に向かって虹のように降りていきますが、我のはスプレー状に広がっていきます。カウントダウンは進みませんね。
”テロリン”
”銀魔法Lv.2”
あらま、ここでレベルアップでした。
”銀魔法Lv.2 銀メッキ”
この魔法はひたすら同じ魔法が強化される、黒魔法や白魔法と同じようですな。アミュレットを裏返して…… どうでもいいけど、スプレー状に吹きかけたにしてはアミュレットの背後にキラキラは残ってないな。ま、いいか、もう一度
”銀魔法Lv.2 銀メッキ”
ぷしゅーーーーーーー。なんだかスプレーの範囲が広がりましたな。これで全体が銀色になりました。どうや、これが銀魔法なんだが? ん? なんか手が震えてるな?
「これ…… もしかして魔法銀?」
「そうみたいですね…… ミスリルを作り出す魔法?」
「ミスリルならこのアミュレット、魔法を媒介にして何かできそうなんですが……」
あ、それでは我にいい案があるぞ! そこに置きなせい!
「何するんでしょうか……」
ババアにつけた魔法陣祝福のようなものをこれにもつける!
“青魔法Lv.4祝福!”
“プップ~”
“どのような祝福を施しますか?”
“状態異常を倍にして反射させる祝福つけることはできますか? ”
“パヤヤヤ~ン”
あ、できた。
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと54!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと54!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと54!】
「ちょっとスネーク君、何したか説明してもらえる?」
いやな? ババアに魔法陣をつけた奴がいるだろ? で、今日魔法陣がなくなったことを知ったそいつがまた魔法陣をつけに来るかもしらんやんか。んで、婆以外で魔力のありそうなのはメルちゃんだから、メルちゃんにも状態異常反射するものを持たせておけば安全やないかと思ってな。くそ親父とくそババアは基本人族だしいらんだろ。
「付加魔法をつけなくっていいから、さっきみたいな透明な水晶玉みたいなのを板状にできる?」
そりゃできるが…… 今、水晶玉ってたくさんあるから10個ぐらい使ってもいいかな。我、おえっおえっと水晶玉を吐き出して、
”土魔法Lv.18 石細工”
10個の水晶玉を使って1枚の板ガラスを作り出した。なにすんだこれで?
「この一面にさっきの銀魔法を使ってみて!」
よくわからんが
”銀魔法Lv.2 銀メッキ”
1回では追い付かないので何回も銀魔法をかけます……
”テロリン”
あ、低レベル時はレベル上がるの早いんだったね。
”銀魔法Lv.3”
この先も銀メッキなんだよね?
”銀魔法Lv.3 銀メッキ”
Lv.3ともなるとさすがに畳1畳ほどの広さくらいは広がるのかな? やってみましょう銀魔法!
”銀魔法Lv.3銀メッキ”
ぷしゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! あ、一回で終わった。しかも斑もないようですな! えーと、これってもしや?
「そうなの、姿見なのーーー! 私、これ欲しかったんだー!」
鏡の前で品を作るババア。貴様の物欲のために我の魔法を使わせるんじゃない!
「しかし、ただの姿見ではないようですが……」
ん? ハンナちゃん、どういうこと?
「えと、この水晶は魔法を吸収する祝福があるのですよね? もし、スネークちゃんの銀魔法がミスリルを吹き付けるものならば……」
ならば?
「どうなるのか私にもわかりません」
「魔法なんて使わないよー。単に姿見が欲しかったのー!」
よくわからんが、この銀魔法はミスリルを吹き付ける魔法でええんやな?
「うん、そうみたいだね!」
結局よくわからない魔法だな…… 割れたら困るからということでこの後同じものを90枚ほど作らされました。水晶玉、もう在庫がない…… あとはボルちゃんが必要に応じて配るそうです。売ったらいくらになるかな? 銀魔法のレベルは6にあがってしまった。




