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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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実験は続くよ

誤字脱字報告ありがとうございます!

発見次第報告よろしくお願いします。



 ハンナちゃんがトイレから出てきたのと入れ替わりで、エマさんがトイレに入った。ハンナちゃんに無魔法の魔力を蓄えた水晶玉を渡したが、やはり何にもならないようだ。


「聞きたいことがあるんですけども?」


はいはい、なんでしょか?


「この水晶玉、属性魔法だけでなくって合成魔法も魔力を蓄えられるのでしょうか? 」


それを確かめるためにエマさんに使わせたかったんだけど…… だけど、もともと青魔法Lv.4祝福・弱という合成魔法を使っているからなぁ。そして、もし合成魔法を蓄えられるとしてもだ、その魔法を使える人じゃないとだめってことだよな。もし、我が水魔法使えなくなったとしてだ、この水晶玉に水魔法の魔力を込めたものを使えなくなるのかな? ま、それはそれとして、ハンナちゃんが使ってみればいいんじゃね?


「そうですね。使い方がいまいちわかりませんが」


えーと。水魔法や火魔法の時はわかったんじゃないの?やっぱり使えないのかな?


「ええ、残念ながらそのようですね…… 火魔法や水魔法の時はすんなり体に入っていく感じがしたのですが」


うーん、そうか…… すんなり入る奴はどのくらい入るかわかる? 例えば、ボルちゃんはエクストラハイポーションを3つか4つ飲んだら魔力が全回復するようだけど?


「その辺の感覚は人によって異なるのですが、私の場合、ポーションを飲んでも回復する感じはないのですが」


魔力枯渇になるほどには魔力を使ってないのか、あるいは魔力消費量が少ないのか、それとも魔力上限が人よりもはるかに高いのか…… ボルちゃんがハンナちゃんをすごく優秀って言ってたのはそこら辺にあるんじゃなかろうか。まあ、カウントダウンの進まない火魔法で実験してみますか。


「うーん、起きたばかりなので魔力を使わないことには意味ないような気がしますが」


あ、そうか。我も起きたら魔力満タンな感じするしな。 そしたらボルちゃんの風魔法で実験してみるか? ああ、でもその前にもうこんな宿とっとと出ようぜ! 隣の部屋のやつらは起きてるかな? 襲撃してみるか? 


 トイレに行ってるエマさんを置いて、ハンナちゃんに隣の部屋に我を連れて行ってもらいます。ガチャリ! ドアを開けまして、隣の部屋にノックノックノック!


「フランメクライゼルさん、トレーネさん、ボーデンさん。起きてますか? 」 


…… 返事がない。ただの屍のようだ…… 


「…… 外にいるのかもしれませんね。行ってみますか? 」


そうですね。それじゃ、レッツラ・ゴー! 我、ハンナちゃんに抱えられ、廊下を出まして玄関をでましょう。食堂をちらりと見たが、まだ客は来ていないようだ。誰かが朝食の準備をしていた。


からららん♪


カン! カンカンカカン! お、やってるね! 誰がやってるのかな? ボルちゃんと…… くそオヤジか。 他に人はいないようだな。ということは、ヒカリ娘ズはまだ寝てるようだな。そういや、昨日もこの面子だったか。カンカンやってるみたいだし、馬の世話しに行くか? おっと、向こうがこっちに気づいたようだな。


「おはようございます、隊長、そしてご主人」


「ああ、ヴィンもスネークもおはよう。馬の世話ならもう終わってるぞ」


そうですかい、それじゃ我らは剣の稽古の邪魔のようなので引っ込むな。


「おい、蛇公……」


くそ親父がなんか話しかけてきたが、無視していくぞ。


「スネークちゃんはご主人とは話したくないそうですね。それでは!」


「まあ仕方あるまい。他人から頼まれたのにそれを他の他人からどうこういわれたのだからな。しかし我らも気をつけないといけないな、ヴィンよ」


「そうですね。我らエルフ族はただでさえ排他的ですからね。魔物扱いしているスネークちゃんを連れて行ってお前はいらん、みたいなことを言われたらやる気をなくしてしまわれるかも知れません」


ま、今回の旅はボルちゃんの頼み事だからな。他のエルフはどうでもええ。疎外するんならそれでええよ。


「隊長はスネークちゃんになんといって魔物退治を依頼したのですか?」


ボルちゃんは鼻水垂らして付いて来てくれとお願いしたのだ! それはもう必死! 土下座までして必死の表情だったのだ! あまりに哀れでO.K.したのだよ!


「そ、そんなことはなかっただろう?」


「隊長は任務に忠実ですからね~、もしかしたらホントかも? と思わせるところがギリギリの絶妙なところです」


ボルちゃんとハンナちゃんの間の会話を聞いていたくそ親父。


「…… 昨日は悪かったよ」


ぼそりとつぶやきます。知らんがな。もう我は君らには関わらない。朝飯食ったらすぐ出ていくから。はよ、準備しろや。娘ばっかりに朝飯の用意させやがって。


「あなた方一家にはもう関わりたくないそうなので、それでは! 」


「昨晩うちのやつから全部聞いたよ。俺はあいつが悩んでるなんてちっとも気づいてやれなかった…… 旦那失格だな……」


そうだなだんな~きゃぴー!バーカバーカ!てめえなんかいつまでも年取らない化け物ババアといつまでも一緒にいればええんじゃ! 我にはまったく関係ありませ~ん! ババアが年取らないんだからかえってラッキーかもしれない! 年取っても年取らないババアを愛してやればええやんけ! バーカバーカ!


「……と、直訳するとこんなことを言ってました」


「……ちげーねぇーやな…… 俺は自分のバカさ加減にうんざりする……」


今頃気づいても遅せーってーのー!



本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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